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 魔物よけを施してあるはずの小屋を魔物が襲いだした。

 それからはボチボチ寝ていることもできず昼間に転寝をするぐらいになったのだ。

 小屋は壊され、野宿を余儀なくされ食べるものも困り果てていた。

 そんな時お父様指揮いる辺境伯の私兵が小屋の前を通りかかったのだ。

 「父上小屋が破壊されています」

 「……あの小屋には魔物除けが施してあったはずだが……」

 「たいていの魔物であればあの呪いで大丈夫だったのですが……お嬢は大丈夫でしょうか?」

 「あいつがここにいるわけないだろ、毎日妹を虐めて楽しんでいるんだぞ!!!!」

 「領主、それをマジで言っていますか!!!」

 「父上、貴方があの子をここに行くように命じたではありませんか」

 「あいつに付けた侍女が妹の侍女としてやっているんだ、あいつも家に帰ってぬくぬくしている」

 お父さまの言葉に息を飲んだ。

 助けを待ったって来ないわけだ。

 侍女が妹の息がかかっていたのなら尚更私はここで野垂れ死にする運命だったんだ。

 「もしあいつがいたとしてももうとっくに襲われて死体は獣が食い散らかしているに違いない。
 妹を虐めるからこんな目に合うんだ」

 「毎日俺たちと地獄の特訓をしていたお嬢にそんなことする時間なんてないですよ」

 「あの練習をこなして……それが本当であれば何故姉に虐められたといっているんだ」

 父たちは私に気付かづギルドのある街に向かって走り出した。

 私はどんなに違うと言っても信じてくれなかった。

 何時からだろう両親も家の中で働いている侍女や執事たちが、私か嘘をついていると言い出したのだ。

 兄が否定してもダメだった。

 その光景を見て妹は口元を歪めていたのを兄と二人で見ていた。

 ただおかしいのは騎士たちや庭師などほとんど妹と関わらない人達はこの異常な光景を見て首をかしげていた。

 今思えばあの子が生まれてから少しづつおかしかったのかもしれない。 
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