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第一世界 神魔交錯戦域ヴェレツェルト 序章 勇者召喚世界
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「んー、ねむ。早く今日の分の学校終わらないかね。」
一応昨日は12時に寝たからスッキリ目が覚めたんだけどなぁ…高校に来ると何故かすぐ眠くなる。この体質はほんとに謎だ。
「真緒は今日も眠たげにしてんな。帰りになるといつも朝のあれはなんだったんだってくらい目が冴えてるのに。昨日は何時に寝たんだ?1時か?それとも3時くらいか?」
今話しかけてきたこいつは藤堂秋、幼なじみで親友のリアルチート並に身体能力が高くしかも彼女持ちとかいう爆発しろと言われても仕方ないようなスペックの持ち主。
「いや、12時には寝た。」
「それでも眠いのか。」
「うむ、めちゃくちゃ眠い。あと担任来るまで15分くらいあるよな?寝るから来たら起こして。」
「秋くんおはよ!真緒くんも…ってもう寝てる!ちょっと起きて!」
「んー?あー森宮さんか、おはよ。」
このテンション高めの美人さんは森宮静さん、秋の彼女で実家は神職。今年の新年早々彼女の実家の神社で巫女服着てる彼女と親友のイチャコラを眺めて親友置いて帰ろうかと思ったのはいい思い出。
ってなんでこんな2人のことを説明するような回想してるんだ??
「うん、おはよ。今日もまた眠いの?」
「あぁうん、めちゃくちゃ眠い。だから担任来るまでで寝かせて。」
んー、なんか今日に限って周りがうるさいな。寝てる人もいるんだから少し静かにして欲しいんだけど。
「おい真緒!起きろ!!なんか床が光って魔法陣?みたいなのが出てる!」
んー、は?いや無理やり起こされてちょっとイラッとしたけどまじで魔法陣みたいなので来てんじゃん!?
「おい秋、扉と窓は?」
とりあえずこれでどっちか開けば人をを呼ぶかここから出ることが出来るだろうが……望み薄だろうなぁ……
「どっちも開かない!てか床の模様から出る光強くなってきてないか!?」
あー、やっぱり開かないか。主人公達が異世界に召喚されるラノベのテンプレだなー。テンプレ通りならそろそろ地球からこのクラスに今いる奴らが消えるんだが……うん、やっぱりね。
「ようこそ、異界の勇者様。私はこの国の王姫、アイリスと申します。いきなり召喚することになってしまい申し訳ございません。」
ん、いきなり視界が暗転したと思ったら中世あたりを舞台にしたファンタジーのお偉方が着てるような服を着た人達が大勢並んでるな。
そして唯一の女性、いや少女の方がわかりやすいか?とにかく美少女がいる。そしてその美少女の口から出た「異界の勇者」という言葉、つまりそういうことだろうな。
「おい真緒、これってやっぱりそういう事だよな?」
我が親友も状況確認が済んだみたいだ。
「おう、そうだと思うぞ。」
あ、ちっちゃくガッツポーズしてる。そんなに嬉しかったか。
「すいません、いきなり勇者?と言われても僕達はただの学生です。勇者と言われるような特別な力なんて持ってませんよ。」
お、クラスの人気者がちょうど気になってたことを質問してくれたな。ここもテンプレ。そして次もテンプレ通りなら神の加護だとか異界から召喚された方には特別な力が宿っていてとか言われるんだろうな。
「その事については、私がお答えしましょう。」
お?騎士っぽいって言うか多分騎士であろう人達の後ろから誰か来たな、声から推測するなら多分女性だろう。
「えっと、あなたは?」
「申し遅れました、私は宮廷魔導師のセーレと申します。勇者様方、以後お見知り置きを。」
ほーん、高身長でどちらかと言うとイケメン系の気配がするこの女性がこの国の宮廷魔導師か。
……クラスの女子の数人が頬を染めてるのは見なかったことにしよう。確かにイケメンでカリスマもありそうだから仕方ないのかもしれないけど。
「貴方様方は特別な力をお持ちでないと言いましたが別の世界からこの世界に召喚された勇者様は創造神様から所謂ちーと、と言われる力を手にすると初代勇者様の手記に書かれていました。
おそらく皆様にも何かしらの力が宿っていることでしょう。」
チートの言葉でそういう知識が豊富な人達がめちゃくちゃテンション上がってるな、かく言う僕も結構さっきの言葉で期待してたりするけど。
「さて、では勇者様方。そちらの方からこの『鑑定の宝珠』をお手をかざしてください。」
ふーん、やっぱり召喚した側は勇者のステータスを調べるよな。そして調べるのはまず神城からか。素人感覚では召喚した側に黒い部分は感じないけどどうなるかね。
そして宝珠でステータスを確認したあとに改めてそれぞれでステータスを見る方法を教えてくれるんだろうな。
「「「おお!!勇者だ!」」」
貴族だろう豪華な服にゴテゴテした装飾をしたおっさん達がはしゃいでるな。
勇者は全員のことを指していたはずだがなんで神城の鑑定をして勇者だとか騒いでるんだ??
「カミシロ様、貴方様のステータスを皆様にも開示して宜しいですか?」
「うん、構わないよ。見られて困るものでもないからね。」
「ありがとうございます。皆様、神城様のステータスがこちらになります。」
name:神城 統哉
種族:人族
mainjob:勇者
subjob:聖剣使い
種族Lv:1
体力 A
魔力 A
筋力 A
知力 B
スキル────────────────────
・ノーマルスキル
『聖属性魔法 Lv1』『上級剣術 Lv1』
『光属性魔法 Lv1』『肉体強化 Lv1』
『魔力回復速度上昇 Lv1』『魔力操作 Lv1』
・エクストラスキル
『勇者』『聖剣召喚』『言語理解EX』
───────────────────────
称号─────────────────────
『真なる勇者』『光の加護』『創造神の加護』
『異世界人』『聖剣の担い手』
───────────────────────
「こちらがカミシロ様のステータスになります。ステータスの体力や魔力などの横にあるAやBなどはその人のレベルアップ時の各ステータスの伸びしろを表しており、GからSSSまで合計10段階に分けられています。
エクストラスキルの欄にある『聖剣召喚』は称号に聖剣の担い手とある聖剣使いのjobに就ける人のみが習得できるスキルとなります。
『言語理解EX』と言うのはおそらく召喚されたゆえにこちらの世界の文字の読み書きができないため授けられたスキルだと思われます。
そして『光属性魔法』ですがこれは勇者として召喚された方は全員持つスキルとなります。」
ほぉ、アルファベットが伸び代なら神城はかなり強くなるってことだよな。さすが称号に『真なる勇者』なんてあるだけのことはある。
神城以降は少し騒がれるやつはいたが神城並のやつは居らず鑑定まちの列も残り数人を残すのみとなった。その時時また一際大きな歓声が聞こえた。
どうやらその歓声を向けられた数人はステータスを開示するのを断ったみたいだ。親友とその彼女も該当していたっぽいから後でダメ元で聞いてみよう。
あと僕と残り数人か、ちょっと不安もあるけどそれ以上に早く見てみたい気持ちが強いから逸る気持ちを抑えて宝珠に触れてみよう。
さてどんな結果になるかな。
name:九條 真緒
種族:人族
mainjob:魔剣使い
subjob:四元魔導師
種族Lv:1
体力 E
魔力 S
筋力 D
知力 A
スキル────────────────────
・ノーマルスキル
『中級剣術 Lv1』『肉体強化 Lv1』『解析 Lv1』
『光属性魔法 Lv1』『魔力操作 Lv1』
・マスタースキル
『四元魔法 Lv1』
・エクストラスキル
『魔剣召喚』『全言語理解EX』
───────────────────────
称号─────────────────────
『光の加護』『創造神の加護』『異世界人』
『魔剣の担い手』
───────────────────────
……へぇ、少しきになるところはあるけど結構いいんじゃないのかな?勇者の神城よりも高い能力値もあるし、でもこのステータスなら前衛職より後衛職の方が向いてそうなんだけど。
ステータスについて考えてるうちに僕より後ろに並んでた人たちも鑑定が終わったみたいだ。
「ステータスの確認についてですが普段からこの宝珠を持ち運ぶことなど出来ないので普通の確認方法をお教えします。皆様「ステータス」と口に出して唱えるか頭の中で唱えるかしてみてください。すると目の前に半透明の板が出てくると思いますがそれが「ステータスボード」と呼ばれるものです。そちらは許可しない限り他人から見られることはありません。」
あ、ステータスの見方はそのまま「ステータス」って唱えるだけでいいのか。
ステータスの確認までは終わったけどこの後何するんだろ。
「これより皆様には当面の間王城で戦闘訓練やこの世界について教養を深めていただきます。その間皆様の寝泊まりする部屋は王城の客間を用意しておりますのでご心配は不要です。
そして訓練がある程度進んだら王都付近のダンジョンで遠征をして実際の戦闘に慣れていただきます。
この後メイド長が皆様をそれぞれのお部屋に案内しますのでまずは自分の部屋の確認等をお願いします。
その間我々は勇者様の歓迎のための準備を致しますので準備が終われば皆様を呼びに行きます。」
「メイド長、皆様の案内をお願いします。」
「かしこまりました。皆様私の後をついて来てください。」
「「「はーい」」」
……この問答の謎の引率の先生感。みんななんかそわそわしてるなー。ていうか何気にこのクラスいきなり異世界に召喚されて取り乱したりするのがいなかったのが意外。遅れないようについて行かなきゃ。
「こちらの部屋が当面の皆様の部屋となります。夕食会兼歓迎会までにはまだ時間がありますのでそれまでこちらで体を休めていてください。」
はー、そう言われたものの特にやることなんてないしなー。スマホとか高校にあるだろうし。あ、でももし今あっても使えないか。
暇だな、よし。秋の部屋にでも行くか、そしてステータスの情報を共有しよう。
「おーい秋!今時間ある?」
「おー、全然あるぞ。どうした?とりあえずまずは要件から聞こうか。」
「あぁ、ステータスの情報を共有しとこうと思ってな。まだ完全に王国側が味方だと決まったわけじゃないから不特定多数の前で自分から情報を晒すのは避けたい。」
「なるほどな、了解。それなら静も呼ぼうか?」
「あー、確かに信用できる人は多いに越したことは無いからな。頼むわ。」
「おけおけ、じゃあちょっと呼んでくる。」
王国側の召喚の理由をまだ知らされてないんだよな。召喚した国が黒いタイプだと戦争の道具になるか別に人を害する訳でもない魔王の討伐に利用されるかなんだよな。逆に白い場合は本当に人類に害を与えるタイプの魔王がいたり邪神や魔神が復活するとかなんだよな。
さてこの国はどっちかね。場合によっては国外逃亡も案に入れなきゃならなくなる。
「呼んできたぞー、じゃあ今から全員ステータスボードを出すか。」
「そうだね、でも一気に出しても見づらいと思うし誰から出す?」
「あー、じゃあ俺から出すわ。俺のステータスはこんな感じだ。」
name:藤堂 秋
種族:人族
mainjob:聖騎士
subjob:守護者
種族Lv:1
体力 B-
魔力 C+
筋力 B
知力 C+
スキル────────────────────
・ノーマルスキル
『中級剣術 Lv1』『光属性魔法 Lv1』
『肉体強化 Lv1』『中級盾術 Lv1』『堅牢 Lv1』
『自動回復 Lv1』
・エクストラスキル
『守護剣術』『言語理解EX』
───────────────────────
称号─────────────────────
『光の加護』『創造神の加護』『異世界人』
『堅牢なる守護者』
───────────────────────
「なんか、思いっきりタンクやってる人みたいなステータスとスキルしてんな。回復魔法はないのかと思ったら自動回復なんて回復魔法よりタチ悪いスキル持ってるし。」
「うん、それは俺も思った。これもろタンク職じゃんって。でも異世界で生存率高いビルドなのは結構当たりだと思うぞ?」
「まぁな、死なないってだけで普通に優秀だろ。じゃあ次は森宮さんお願いできる?僕もステータス結構ツッコミどころ満載だからさ。」
「わかった、じゃあ私のステータス出すね。」
一応昨日は12時に寝たからスッキリ目が覚めたんだけどなぁ…高校に来ると何故かすぐ眠くなる。この体質はほんとに謎だ。
「真緒は今日も眠たげにしてんな。帰りになるといつも朝のあれはなんだったんだってくらい目が冴えてるのに。昨日は何時に寝たんだ?1時か?それとも3時くらいか?」
今話しかけてきたこいつは藤堂秋、幼なじみで親友のリアルチート並に身体能力が高くしかも彼女持ちとかいう爆発しろと言われても仕方ないようなスペックの持ち主。
「いや、12時には寝た。」
「それでも眠いのか。」
「うむ、めちゃくちゃ眠い。あと担任来るまで15分くらいあるよな?寝るから来たら起こして。」
「秋くんおはよ!真緒くんも…ってもう寝てる!ちょっと起きて!」
「んー?あー森宮さんか、おはよ。」
このテンション高めの美人さんは森宮静さん、秋の彼女で実家は神職。今年の新年早々彼女の実家の神社で巫女服着てる彼女と親友のイチャコラを眺めて親友置いて帰ろうかと思ったのはいい思い出。
ってなんでこんな2人のことを説明するような回想してるんだ??
「うん、おはよ。今日もまた眠いの?」
「あぁうん、めちゃくちゃ眠い。だから担任来るまでで寝かせて。」
んー、なんか今日に限って周りがうるさいな。寝てる人もいるんだから少し静かにして欲しいんだけど。
「おい真緒!起きろ!!なんか床が光って魔法陣?みたいなのが出てる!」
んー、は?いや無理やり起こされてちょっとイラッとしたけどまじで魔法陣みたいなので来てんじゃん!?
「おい秋、扉と窓は?」
とりあえずこれでどっちか開けば人をを呼ぶかここから出ることが出来るだろうが……望み薄だろうなぁ……
「どっちも開かない!てか床の模様から出る光強くなってきてないか!?」
あー、やっぱり開かないか。主人公達が異世界に召喚されるラノベのテンプレだなー。テンプレ通りならそろそろ地球からこのクラスに今いる奴らが消えるんだが……うん、やっぱりね。
「ようこそ、異界の勇者様。私はこの国の王姫、アイリスと申します。いきなり召喚することになってしまい申し訳ございません。」
ん、いきなり視界が暗転したと思ったら中世あたりを舞台にしたファンタジーのお偉方が着てるような服を着た人達が大勢並んでるな。
そして唯一の女性、いや少女の方がわかりやすいか?とにかく美少女がいる。そしてその美少女の口から出た「異界の勇者」という言葉、つまりそういうことだろうな。
「おい真緒、これってやっぱりそういう事だよな?」
我が親友も状況確認が済んだみたいだ。
「おう、そうだと思うぞ。」
あ、ちっちゃくガッツポーズしてる。そんなに嬉しかったか。
「すいません、いきなり勇者?と言われても僕達はただの学生です。勇者と言われるような特別な力なんて持ってませんよ。」
お、クラスの人気者がちょうど気になってたことを質問してくれたな。ここもテンプレ。そして次もテンプレ通りなら神の加護だとか異界から召喚された方には特別な力が宿っていてとか言われるんだろうな。
「その事については、私がお答えしましょう。」
お?騎士っぽいって言うか多分騎士であろう人達の後ろから誰か来たな、声から推測するなら多分女性だろう。
「えっと、あなたは?」
「申し遅れました、私は宮廷魔導師のセーレと申します。勇者様方、以後お見知り置きを。」
ほーん、高身長でどちらかと言うとイケメン系の気配がするこの女性がこの国の宮廷魔導師か。
……クラスの女子の数人が頬を染めてるのは見なかったことにしよう。確かにイケメンでカリスマもありそうだから仕方ないのかもしれないけど。
「貴方様方は特別な力をお持ちでないと言いましたが別の世界からこの世界に召喚された勇者様は創造神様から所謂ちーと、と言われる力を手にすると初代勇者様の手記に書かれていました。
おそらく皆様にも何かしらの力が宿っていることでしょう。」
チートの言葉でそういう知識が豊富な人達がめちゃくちゃテンション上がってるな、かく言う僕も結構さっきの言葉で期待してたりするけど。
「さて、では勇者様方。そちらの方からこの『鑑定の宝珠』をお手をかざしてください。」
ふーん、やっぱり召喚した側は勇者のステータスを調べるよな。そして調べるのはまず神城からか。素人感覚では召喚した側に黒い部分は感じないけどどうなるかね。
そして宝珠でステータスを確認したあとに改めてそれぞれでステータスを見る方法を教えてくれるんだろうな。
「「「おお!!勇者だ!」」」
貴族だろう豪華な服にゴテゴテした装飾をしたおっさん達がはしゃいでるな。
勇者は全員のことを指していたはずだがなんで神城の鑑定をして勇者だとか騒いでるんだ??
「カミシロ様、貴方様のステータスを皆様にも開示して宜しいですか?」
「うん、構わないよ。見られて困るものでもないからね。」
「ありがとうございます。皆様、神城様のステータスがこちらになります。」
name:神城 統哉
種族:人族
mainjob:勇者
subjob:聖剣使い
種族Lv:1
体力 A
魔力 A
筋力 A
知力 B
スキル────────────────────
・ノーマルスキル
『聖属性魔法 Lv1』『上級剣術 Lv1』
『光属性魔法 Lv1』『肉体強化 Lv1』
『魔力回復速度上昇 Lv1』『魔力操作 Lv1』
・エクストラスキル
『勇者』『聖剣召喚』『言語理解EX』
───────────────────────
称号─────────────────────
『真なる勇者』『光の加護』『創造神の加護』
『異世界人』『聖剣の担い手』
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「こちらがカミシロ様のステータスになります。ステータスの体力や魔力などの横にあるAやBなどはその人のレベルアップ時の各ステータスの伸びしろを表しており、GからSSSまで合計10段階に分けられています。
エクストラスキルの欄にある『聖剣召喚』は称号に聖剣の担い手とある聖剣使いのjobに就ける人のみが習得できるスキルとなります。
『言語理解EX』と言うのはおそらく召喚されたゆえにこちらの世界の文字の読み書きができないため授けられたスキルだと思われます。
そして『光属性魔法』ですがこれは勇者として召喚された方は全員持つスキルとなります。」
ほぉ、アルファベットが伸び代なら神城はかなり強くなるってことだよな。さすが称号に『真なる勇者』なんてあるだけのことはある。
神城以降は少し騒がれるやつはいたが神城並のやつは居らず鑑定まちの列も残り数人を残すのみとなった。その時時また一際大きな歓声が聞こえた。
どうやらその歓声を向けられた数人はステータスを開示するのを断ったみたいだ。親友とその彼女も該当していたっぽいから後でダメ元で聞いてみよう。
あと僕と残り数人か、ちょっと不安もあるけどそれ以上に早く見てみたい気持ちが強いから逸る気持ちを抑えて宝珠に触れてみよう。
さてどんな結果になるかな。
name:九條 真緒
種族:人族
mainjob:魔剣使い
subjob:四元魔導師
種族Lv:1
体力 E
魔力 S
筋力 D
知力 A
スキル────────────────────
・ノーマルスキル
『中級剣術 Lv1』『肉体強化 Lv1』『解析 Lv1』
『光属性魔法 Lv1』『魔力操作 Lv1』
・マスタースキル
『四元魔法 Lv1』
・エクストラスキル
『魔剣召喚』『全言語理解EX』
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称号─────────────────────
『光の加護』『創造神の加護』『異世界人』
『魔剣の担い手』
───────────────────────
……へぇ、少しきになるところはあるけど結構いいんじゃないのかな?勇者の神城よりも高い能力値もあるし、でもこのステータスなら前衛職より後衛職の方が向いてそうなんだけど。
ステータスについて考えてるうちに僕より後ろに並んでた人たちも鑑定が終わったみたいだ。
「ステータスの確認についてですが普段からこの宝珠を持ち運ぶことなど出来ないので普通の確認方法をお教えします。皆様「ステータス」と口に出して唱えるか頭の中で唱えるかしてみてください。すると目の前に半透明の板が出てくると思いますがそれが「ステータスボード」と呼ばれるものです。そちらは許可しない限り他人から見られることはありません。」
あ、ステータスの見方はそのまま「ステータス」って唱えるだけでいいのか。
ステータスの確認までは終わったけどこの後何するんだろ。
「これより皆様には当面の間王城で戦闘訓練やこの世界について教養を深めていただきます。その間皆様の寝泊まりする部屋は王城の客間を用意しておりますのでご心配は不要です。
そして訓練がある程度進んだら王都付近のダンジョンで遠征をして実際の戦闘に慣れていただきます。
この後メイド長が皆様をそれぞれのお部屋に案内しますのでまずは自分の部屋の確認等をお願いします。
その間我々は勇者様の歓迎のための準備を致しますので準備が終われば皆様を呼びに行きます。」
「メイド長、皆様の案内をお願いします。」
「かしこまりました。皆様私の後をついて来てください。」
「「「はーい」」」
……この問答の謎の引率の先生感。みんななんかそわそわしてるなー。ていうか何気にこのクラスいきなり異世界に召喚されて取り乱したりするのがいなかったのが意外。遅れないようについて行かなきゃ。
「こちらの部屋が当面の皆様の部屋となります。夕食会兼歓迎会までにはまだ時間がありますのでそれまでこちらで体を休めていてください。」
はー、そう言われたものの特にやることなんてないしなー。スマホとか高校にあるだろうし。あ、でももし今あっても使えないか。
暇だな、よし。秋の部屋にでも行くか、そしてステータスの情報を共有しよう。
「おーい秋!今時間ある?」
「おー、全然あるぞ。どうした?とりあえずまずは要件から聞こうか。」
「あぁ、ステータスの情報を共有しとこうと思ってな。まだ完全に王国側が味方だと決まったわけじゃないから不特定多数の前で自分から情報を晒すのは避けたい。」
「なるほどな、了解。それなら静も呼ぼうか?」
「あー、確かに信用できる人は多いに越したことは無いからな。頼むわ。」
「おけおけ、じゃあちょっと呼んでくる。」
王国側の召喚の理由をまだ知らされてないんだよな。召喚した国が黒いタイプだと戦争の道具になるか別に人を害する訳でもない魔王の討伐に利用されるかなんだよな。逆に白い場合は本当に人類に害を与えるタイプの魔王がいたり邪神や魔神が復活するとかなんだよな。
さてこの国はどっちかね。場合によっては国外逃亡も案に入れなきゃならなくなる。
「呼んできたぞー、じゃあ今から全員ステータスボードを出すか。」
「そうだね、でも一気に出しても見づらいと思うし誰から出す?」
「あー、じゃあ俺から出すわ。俺のステータスはこんな感じだ。」
name:藤堂 秋
種族:人族
mainjob:聖騎士
subjob:守護者
種族Lv:1
体力 B-
魔力 C+
筋力 B
知力 C+
スキル────────────────────
・ノーマルスキル
『中級剣術 Lv1』『光属性魔法 Lv1』
『肉体強化 Lv1』『中級盾術 Lv1』『堅牢 Lv1』
『自動回復 Lv1』
・エクストラスキル
『守護剣術』『言語理解EX』
───────────────────────
称号─────────────────────
『光の加護』『創造神の加護』『異世界人』
『堅牢なる守護者』
───────────────────────
「なんか、思いっきりタンクやってる人みたいなステータスとスキルしてんな。回復魔法はないのかと思ったら自動回復なんて回復魔法よりタチ悪いスキル持ってるし。」
「うん、それは俺も思った。これもろタンク職じゃんって。でも異世界で生存率高いビルドなのは結構当たりだと思うぞ?」
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