前世を思い出した巫女は神のもとに行きたい

だるま

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わたしの気持ち

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突然連れ去られてから今は監禁されている。
どこかの空き家を勝手に使っているようだ。掃除もされておらず埃っぽい。監禁されている場所は納屋なのか窓がない。せめて的が窓があればどこかわかるのに。

抵抗はしたが、さすがに男数人相手では難しかった。
しかし、観察していると荒ごとには向いていない人達のようだからもしかしたら逃げる隙があるかも知れない。
今はその隙を狙う。
幸い手荒くされることなく、すぐに監禁されて放置されていた。
手が縛られているので、行動にも制限されてるけど…



どんな目的でこんなことに巻き込まれたのか分からないけれど。
男達は何やら、領主…アトス様の事を話していた。
はっきりとは聞こえてこないが、どうやらこの人たちは神殿から追い出されたらしい。
つまり横領がバレて追い出されたかつての、神殿にいた古参の人たち…古き血を守ってきた人達だ。

なんの因果か、巻き込まれるなんて…


1人の男が帰ってきた。
「城に手紙を置いてきた。これで領主様も儀式に気付いたはずだ。」

儀式ー?

「では、明日は新月だ。月明かりもないから、準備をしなくては。」

……。

「場所は神殿の最奥部で行う。今日深夜から動き出し、神殿を占拠する。」

「女はどうする?」

「暴れられても厄介だ。薬で眠らせて運ぼう。」
ちょっと待て。神殿!?神殿に行くの?
神殿で何やらするつもりなのか。


「ユエ」
びくっとして、声を上げそうになったがなんとか踏ん張り、声の方を向くとミコトがいた。

「ミコト」
とりあえず小声で確認する。

「どうしてここがわかったの?」

「うん?まぁこれでも神様だし?
それに、あいつらが城にアトス宛に手紙持って来てたから、追跡してみたら、ユエがいたんだよね。何捕まってるの?」

「いや…別に好きで捕まったわけじゃ……」
不可抗力だよ。

「それに、なんの因果がまた神官達だし。
ユエそこまで神徒になりたいの?」

「…いや待って、わたし被害者だから。歩いてたら拐われただけだから。
それになぜそこで神徒の話が出るの?わたし死ぬの?」

神官達あいつらはまた血の儀式をしようよしてるんだよ。」

「!?言ってた儀式ってそれだったの!?」

「ユエ声大きい。」
つい声が大きくなった。
すると、男が部屋をのぞいていきたい。

「おい!!静かにしろ!叫んでも誰も助けにこないからな!
明日には解放してやるから大人しくしてろ!」
そう言い、その場から離れていった。

何が明日には解放するだ!
殺される前提で解放もクソも無いだろう。

「あいつらは、血の儀式をして、領主との関係修復ができると思ってる。
また一番の逆鱗に触れて来たものだね。」

「儀式がなくなってても、伝えられていんだね。」
それをして、長が殺されたりしてるのにそう言うのは知らないのか。都合のいい話だけ残るものだ。わたしは、元神官達に不快感を抱いていた。
なんとしても儀式を潰さなくては。

「このことアトス様は知ってるの?」
アトス様心配してるだろうな。

「儀式についての手紙が城に来て、領主も読んで知ってるよ。
あいつらピンポイントに逆鱗に触れるよね。」
即ち、激怒なんですね。
死人出るんじゃないだろうか…
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