●幸せになりたかった彼女は異世界にて幸せを掴み取る●

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★関係修復★

第2回目作戦会議

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ネージュは閃いた。


"甘いお菓子しかないのなら、甘くないお菓子を作ればいいじゃない…!!"と。


ネージュがそう咄嗟に口に出すと、リリスが不思議そうに聞き返してきた。


「…お嬢様がお作りになられるのですか??」


「ええ。だめかしら??」


ネージュが上目遣いで軽く小首を傾げながらリリスに問いかける。
美幼女の上目遣い…ネージュはとても愛らしい容姿をしているため、非常に絵になる光景だ。
あまりの愛らしさにリリスはグラつくのを耐え、ネージュの質問に答えた。


「…だめということはありませんが…貴族の方がご自分で料理をされるということはございませんので、非常に珍しいこととは思います。」


たしかに言われてみればそうだ。
雪音の生きていた世界では自分たちで料理をすることが当たり前になっていたが、ネージュの世界では自分で料理をするのは平民くらいのもので貴族は自分で料理をすることがないのだ。


「でも…ネージュがおねがいしたところでだれもつくってなんてくれないもの。」


俯いてそう告げるネージュはどこか寂しげであった。
その姿を見たリリスは胸がチクリと痛んだ。
なんとかしてお嬢様のご希望を叶えて差し上げたいと一生懸命に考えた。


「お嬢様…。そうしましたら、お夕飯が終わった後の時間に厨房をお借りできないか私のほうから料理長にお聞きいたしましょうか??
もしかしたら、誰も使っていない時間であればお借りできるかもしれません。」


「えっ!!ほんとに!?」


「はい。料理長はとても頑固でぶっきらぼうでございますが厨房の最高責任者だけあり、きちんと話を聞いて判断してくださる方です。
世にも珍しい、甘くないお菓子を試作すると言えば物珍しさに許可がおりるかもしれません。」


「でも…きぞくのひとはりょうりしないんでしょ??ネージュがつかうってしったらことわられないかな??」


「そのことに関しましては、お嬢様ではなく、あくまで私が指示を受け作るということにしておけば問題はないかと思います。」


「リリスはそれでいいの…??
ネージュがりょうりするのいやじゃない??」


「嫌なんてこと絶対にございません。
お嬢様のされたいことを実現させるのも私の勤めの一つでございます。
それに、私個人といたしましても、お嬢様には好きなことをして生きて欲しいと思っておりますので。」


リリスが微笑みながらそう伝えるとネージュはとっても嬉しそうな笑顔を見せた。


「そうですね、もし許されるのでしたら私にも味見をさせていただければ嬉しゅうございます。」


リリスが茶目っけたっぷりに少しおどけたように言った。


「もちろん!!できあがったらいちばんにリリスにたべてもらうのよ!!」


ネージュは興奮気味に頬を少し紅潮させながらリリスに抱きついた。




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