川石男(ロックマン)伝説

赤沼

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第三章:川石男・『車』編

6、ロックマンの交通ルール

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 車を運転する人には常識ですが、対向車同士で同じ道に曲がるときは、右折と左折で左折優先です。ロックマン、これが分かっていません。『右折優先』だと思い込んでいるんです。いくら教えても理解しません。

左折する合図にウインカーを点滅させていれば、右折したい対向車は当然待っています。ところが、ロックマンも対向車が右折するのを待っているので両方とも動きません。そこでロックマンは初めて曲がり始めるのです。対向車に頭を下げながら。

 私も一度だけ、ロックマンの車とこの状態になったことがあります。右折の私を先に行かせようと、ピクリとも動きませんでした。私は爆笑をしながら先に曲がっていきました。今となってはいい思い出です。



 ある日のこと、後輩のDという男から電話がかかってきました。

「赤沼さん、おひさしぶりです」
「ひさしぶり。どうかしたか?」
「俺、交通誘導の仕事やってるんですけど……この前、ロックマンの家の前で片側交互通行の誘導やってたんですよ」

 片側交互通行とは、工事等の理由で車線を片方通行不能にし、残りの車線に順番に交互に車を通過させることです。多くの場合は誘導員がいて、誘導員の指示に従って通行します。

「それで、遠くからロックマンの車が来るのが見えたから、旗で止まるように合図したんです。そしたら……止まらないでんですよ。慌てて反対側の車を止めたからよかったものの……あいつはいったい何を考えているんですかね?」

 誘導員は旗や棒の動きで車に合図を送ります。その合図に従わないとは何を考えているのか。気になったから、本人に直接聞いてみました。

「この前、ロックマンの家の前で誘導員が旗を振っていたの覚えてるか? あれDだったんだぞ」
「ああ、あれってDだったのか。なんか、誘導員が一生懸命旗振ってたから、んだけど、どうかした?」

 ……もはや、なにも言う事はありません。なんでこんなヤツに免許を取らせてしまったのでしょう。
 大事故を起こす前に、免許を取り上げたほうがいいと思うのは私だけではないでしょう。

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