45 / 197
本編
★上原亮輔の兄8
*
「あっ……やあぁん♡」
アパートに到着し、朝香が203号室の鍵を開けながら向日葵さんに声を掛けようとした途端、彼は彼女の身体を抱き寄せ一緒に部屋の中へと押し入る。
「っ、ん……」
朝香を雨で濡れた衣服ごと抱き締めている向日葵さんはそのまま朝香の耳に舌を差し込み、リップ音を鳴らし始める。
「あぁん♡ だめぇ、エッチな気分になっちゃうぅ♡」
向日葵さんとのイチャイチャは回を重ねるごとに濃厚になっていき、全身を舐められるのが常であった。よって、彼の耳舐めや耳キスで朝香はパブロフの犬のように反応し既に下半身は熱を帯びている。
「エッチな気分になってよ、あーちゃん」
昨夜はあまり寝ていないはずなので、朝香としては休日の朝くらい寝る時間をとってほしいと思っている。が、向日葵さんの場合は違うようだ。
寝不足な上にコンビニ勤務でクタクタになっているかと思いきや、性的な意味での元気さを示していて睡眠を取る気が全くない。
バックハグしながら唾液たっぷりの舌で朝香の丸い耳を可愛がり、時折フーッと息を吹きかけて朝香を欲情させようとしてくる。
「ぁ」
いつのまにか朝香はベッドに寝かされ、濡れた服をスルスルと脱がされる。
「っはぁ……はぁ……」
向日葵さんも興奮しており、荒く息を吐きながら自らも下着姿になると
「やぁ♡ かたいぃ♡」
朝香の両膝を持ち上げ、熱く腫れた肉棒を彼女に知らしめるがごとく、ショーツのクロッチ部分に押し付け始めた。
「うん、硬いよ……あーちゃんが好きで好きで、こうなってる」
クチュッ……
「んっ」
「濡れてるね、あーちゃん気持ちいい?」
彼に舌で愛撫された経験から、朝香の陰部はそれだけで疼き体内から蜜液が分泌されていた。
「んぅ♡」
「口では愛した事あるから、分かるよ。今あーちゃんが凄く気持ち良くなってるの」
いつもの舌や唇ではなく、今は性器同士が擦れ合っている。
互いに下着を着けたままではあるが、その行為は今までよりも一歩も二歩も進んでいたので
「ああぁ♡」
朝香はいつも以上に恥ずかしくなる。
(でも気持ちいいしドキドキする……)
大好きな向日葵さんとの行為に悦びを感じ高揚していた。
「恥ずかしいけど気持ちいいんだ、あーちゃん可愛い♡」
彼の顔を確かめると、気持ち悪くなっている様子はなく、目がトロンとして朝香と同じような快感を得ているように感じられる。
「向日葵さんも……きもちいい?」
声を上擦らせながら朝香が訊くと、向日葵さんは目を細めて
「気持ちいい……きもちいいよあーちゃん」
と頷きながら答え
「もっと、あーちゃんがほしい」
片手で朝香の左脚を支えつつ、もう片方の手で自分の下着を脱いで全裸になり
「あーちゃんは俺だけの彼女だから」
左脚を抱き締めながら腰を前後に揺らし始めた。
「ああぁ♡」
朝香の視界に入るのは、欲情に塗れた向日葵さんの表情と逞しい上半身。
ショーツ越しに感じるのは、熱く勃起した男性器。
背中に感じるのは、ベッドのスプリングやシーツの衣擦れ。ゆっくりと揺れる乳房の振動。
「気持ちいい……きもちいい……」
向日葵さんはそう呟きながら、高く挙げた朝香の左脚にチュッチュッと唇を押し付けたり、膝裏をペロペロ舐めたりしている。
「ああ♡ 私もっ♡ きもちぃ♡」
頭の中がボーッとなりながら朝香はこれが「擬似的なセックス」だと気付いていた。
(向日葵さん、気分が悪くなったりしてないかな……)
今まで出来なかった行為が、限りなく近しい接触によって叶えられている。
それは朝香にとっても、彼にとっても喜ばしいことであるのは間違いない。
けれど、過去のトラウマでずっと「出来ない」とされてきたのに、今になって急に「出来てしまった」ので朝香は不安を抱えていた。
(どうしてこのタイミングで?)
快感に溺れながらも、朝香は両目をしっかりと開いて向日葵さんの表情を確認した。
「っ……あーちゃん……あーちゃん」
本能のままに腰を揺らす、必死な表情の彼。
「俺の……俺の大事な彼女」
「あーちゃんを喜ばせるのは……俺、だからっ」
(えっ……?)
その表情は苦しんでいるようにも見え……
「俊哉くんに……奪われたく、ない、から」
(え?! 俊哉くんって、向日葵さんのお兄さん?)
彼の口から苦し紛れに紡がれた「俊哉くん」の言葉でようやく朝香は
(そっか……嫉妬、してるんだ)
上原俊哉が語っていた「ジェラ」なのだと気付く。
「あーちゃんは俺だけ……誰にも渡したくない……」
(私を想って嫉妬してるなら嬉しいけど、向日葵さんが無茶をしてるとしたら……)
自分を独占したくなる彼の気持ちそのものは嬉しいが、無理をしてほしくない。彼を想う人なら誰だってそう考えるであろう。
「ひまわり、さん」
快感に身を委ねるながらも、朝香は声を発して彼に伝えようとした。
「だいじょぶ、だから……わたしは、ひまわりさんだけ、だよ……」
朝香の想いが彼に通じたのか、そうではないのか…………。
「っ、ぁぁぁぁ……」
吐精によって、その行為は終わりを告げる。
「あっ……やあぁん♡」
アパートに到着し、朝香が203号室の鍵を開けながら向日葵さんに声を掛けようとした途端、彼は彼女の身体を抱き寄せ一緒に部屋の中へと押し入る。
「っ、ん……」
朝香を雨で濡れた衣服ごと抱き締めている向日葵さんはそのまま朝香の耳に舌を差し込み、リップ音を鳴らし始める。
「あぁん♡ だめぇ、エッチな気分になっちゃうぅ♡」
向日葵さんとのイチャイチャは回を重ねるごとに濃厚になっていき、全身を舐められるのが常であった。よって、彼の耳舐めや耳キスで朝香はパブロフの犬のように反応し既に下半身は熱を帯びている。
「エッチな気分になってよ、あーちゃん」
昨夜はあまり寝ていないはずなので、朝香としては休日の朝くらい寝る時間をとってほしいと思っている。が、向日葵さんの場合は違うようだ。
寝不足な上にコンビニ勤務でクタクタになっているかと思いきや、性的な意味での元気さを示していて睡眠を取る気が全くない。
バックハグしながら唾液たっぷりの舌で朝香の丸い耳を可愛がり、時折フーッと息を吹きかけて朝香を欲情させようとしてくる。
「ぁ」
いつのまにか朝香はベッドに寝かされ、濡れた服をスルスルと脱がされる。
「っはぁ……はぁ……」
向日葵さんも興奮しており、荒く息を吐きながら自らも下着姿になると
「やぁ♡ かたいぃ♡」
朝香の両膝を持ち上げ、熱く腫れた肉棒を彼女に知らしめるがごとく、ショーツのクロッチ部分に押し付け始めた。
「うん、硬いよ……あーちゃんが好きで好きで、こうなってる」
クチュッ……
「んっ」
「濡れてるね、あーちゃん気持ちいい?」
彼に舌で愛撫された経験から、朝香の陰部はそれだけで疼き体内から蜜液が分泌されていた。
「んぅ♡」
「口では愛した事あるから、分かるよ。今あーちゃんが凄く気持ち良くなってるの」
いつもの舌や唇ではなく、今は性器同士が擦れ合っている。
互いに下着を着けたままではあるが、その行為は今までよりも一歩も二歩も進んでいたので
「ああぁ♡」
朝香はいつも以上に恥ずかしくなる。
(でも気持ちいいしドキドキする……)
大好きな向日葵さんとの行為に悦びを感じ高揚していた。
「恥ずかしいけど気持ちいいんだ、あーちゃん可愛い♡」
彼の顔を確かめると、気持ち悪くなっている様子はなく、目がトロンとして朝香と同じような快感を得ているように感じられる。
「向日葵さんも……きもちいい?」
声を上擦らせながら朝香が訊くと、向日葵さんは目を細めて
「気持ちいい……きもちいいよあーちゃん」
と頷きながら答え
「もっと、あーちゃんがほしい」
片手で朝香の左脚を支えつつ、もう片方の手で自分の下着を脱いで全裸になり
「あーちゃんは俺だけの彼女だから」
左脚を抱き締めながら腰を前後に揺らし始めた。
「ああぁ♡」
朝香の視界に入るのは、欲情に塗れた向日葵さんの表情と逞しい上半身。
ショーツ越しに感じるのは、熱く勃起した男性器。
背中に感じるのは、ベッドのスプリングやシーツの衣擦れ。ゆっくりと揺れる乳房の振動。
「気持ちいい……きもちいい……」
向日葵さんはそう呟きながら、高く挙げた朝香の左脚にチュッチュッと唇を押し付けたり、膝裏をペロペロ舐めたりしている。
「ああ♡ 私もっ♡ きもちぃ♡」
頭の中がボーッとなりながら朝香はこれが「擬似的なセックス」だと気付いていた。
(向日葵さん、気分が悪くなったりしてないかな……)
今まで出来なかった行為が、限りなく近しい接触によって叶えられている。
それは朝香にとっても、彼にとっても喜ばしいことであるのは間違いない。
けれど、過去のトラウマでずっと「出来ない」とされてきたのに、今になって急に「出来てしまった」ので朝香は不安を抱えていた。
(どうしてこのタイミングで?)
快感に溺れながらも、朝香は両目をしっかりと開いて向日葵さんの表情を確認した。
「っ……あーちゃん……あーちゃん」
本能のままに腰を揺らす、必死な表情の彼。
「俺の……俺の大事な彼女」
「あーちゃんを喜ばせるのは……俺、だからっ」
(えっ……?)
その表情は苦しんでいるようにも見え……
「俊哉くんに……奪われたく、ない、から」
(え?! 俊哉くんって、向日葵さんのお兄さん?)
彼の口から苦し紛れに紡がれた「俊哉くん」の言葉でようやく朝香は
(そっか……嫉妬、してるんだ)
上原俊哉が語っていた「ジェラ」なのだと気付く。
「あーちゃんは俺だけ……誰にも渡したくない……」
(私を想って嫉妬してるなら嬉しいけど、向日葵さんが無茶をしてるとしたら……)
自分を独占したくなる彼の気持ちそのものは嬉しいが、無理をしてほしくない。彼を想う人なら誰だってそう考えるであろう。
「ひまわり、さん」
快感に身を委ねるながらも、朝香は声を発して彼に伝えようとした。
「だいじょぶ、だから……わたしは、ひまわりさんだけ、だよ……」
朝香の想いが彼に通じたのか、そうではないのか…………。
「っ、ぁぁぁぁ……」
吐精によって、その行為は終わりを告げる。
あなたにおすすめの小説
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
今さらやり直しは出来ません
mock
恋愛
3年付き合った斉藤翔平からプロポーズを受けれるかもと心弾ませた小泉彩だったが、当日仕事でどうしても行けないと断りのメールが入り意気消沈してしまう。
落胆しつつ帰る道中、送り主である彼が見知らぬ女性と歩く姿を目撃し、いてもたってもいられず後を追うと二人はさっきまで自身が待っていたホテルへと入っていく。
そんなある日、夢に出てきた高木健人との再会を果たした彩の運命は少しずつ変わっていき……
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
離宮に隠されるお妃様
agapē【アガペー】
恋愛
私の妃にならないか?
侯爵令嬢であるローゼリアには、婚約者がいた。第一王子のライモンド。ある日、呼び出しを受け向かった先には、女性を膝に乗せ、仲睦まじい様子のライモンドがいた。
「何故呼ばれたか・・・わかるな?」
「何故・・・理由は存じませんが」
「毎日勉強ばかりしているのに頭が悪いのだな」
ローゼリアはライモンドから婚約破棄を言い渡される。
『私の妃にならないか?妻としての役割は求めない。少しばかり政務を手伝ってくれると助かるが、後は離宮でゆっくり過ごしてくれればいい』
愛し愛される関係。そんな幸せは夢物語と諦め、ローゼリアは離宮に隠されるお妃様となった。