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1章
第3話 入学試験(前編)
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5年後……。
「皆様、ご機嫌よう」
我はすっかりお嬢様となっていた。
父ターザムのしごき――――じゃなかった特訓の成果である。
全くあの父は子どもを、いや大魔王ルブルヴィムをなんだと思っているのだろうか。
「我」という1人称を、「私」に直され、尊大すぎる、生意気と言われた態度も、歩く時の腰の位置や首の角度と一緒に、改めさせられた。
加えて、歩幅は小さく、頭に本を載せて歩けとか、乗馬をする時はコップの水をこぼさずに乗れとか、深い谷間からロープ1本で吊され、自然な笑顔を作れるまで放置されたこともあった。
何故、かつて大魔王といわれた我が、人間風情の良いなりになっていたか。
当然の疑問であろう。
答えは1つだ。
聖女を育成する学校に入るためである。
学校に入るには、親の許諾が必要だったのだ。
聖女の学校がある――そう聞いた我は、早速両親に嘆願した。
だが、聞き入れてくれなかった。
両親は子爵だ。
爵位はあれど、下級の貴族ゆえに、容姿端麗な我を地位の高い貴族の側女として、育てたかったらしい。
正直、それを聞いて、我は家出を計画した。
が、そんなことをしても聖女の学校に入学できないことがわかり、諦めざる得なかった。
そこで我はターザムに条件を出した。
我が立派な貴族令嬢となれば、聖女の学校に入ることを許してほしい、と。
さらに聖女の学校に入れば、洗練された礼儀作法・教養を身につけることができる。
つまり、我の価値が上がると、利を説いた。
そうして我はターザムに許可され、セレブリヤ王国にある聖クランソニア学院の入学試験に挑むことになったのである。
「あれ? 誰?」
「うっわ! めっちゃ可愛いじゃん!」
「おい。お前、声をかけてこいよ」
「バカ! どこかの貴族令嬢だろ」
「まるでお人形さんみたい」
試験会場である学舎に続く赤煉瓦の道を、我は進む。
街路樹には1枚の葉もついていなかったが、淡い桃色の蕾が膨らんでいるのが見えた。
風はまだ冬の名残を残しており、我の銀髪を揺らす。
それに混じって、周りの受験生の声が聞こえた。
この容姿に対する称賛には慣れている。
父の領地アレンティリ領でも、下3歳、上は90歳の老人まで、老若男女問わず、我の姿を褒めてくれた。
砂のように流れる銀髪。
程良く引き締まり、豊かに膨らんだ胸。
月光のような白い肌と、薄い桃色の唇。
我としては、もう少し体脂肪を落としたいところではあるのだが、父ターザムが許してくれなかった。
筋肉質な貴族令嬢など、誰もいらないというのだ。
さて、今は我の容姿のことよりも、試験の方だ。
聖クランソニア学院に3つの試験がある。
学力試験、実地試験、最後に適性試験の3つだ。
学力試験は筆記試験である。
算数や語学読解力といった基礎能力問題から、歴史、魔術理解など多岐に渡る。
だが、我からすれば退屈な問題ばかりだ。
あらかじめ基礎能力問題や歴史は学んできた。
特に歴史に関しては、実に興味深いものであった。
1000年前の魔族との戦争が、すっぱりと切り取られていたのだ。
この問題の中にも、全くない。
我――魔王ルヴルヴィムの名前はおろか、勇者ロロ、功労者である仲間たちの名前すらなかった。
そもそも魔族という存在そのものが、歴史の中に抹消されていた。
滅んだのか、それとも自ら滅びを選んだのか。
あるいはどこかに封印されているのか。
手に入るだけの書物を漁ったが、ついぞのその痕跡を見つけることはできなかった。
魔族だけではなく、ロロのその後もだ。
然もありなん……。
時々、人間というのは我ですら及びもつかない愚かな事をする。
あの時、ロロは人類の負けを認めた。
その後我は転生し、1度世界から身を退いた。
ならば、その後の戦いにおいて、魔族が負けたという可能性は十分にある。
戦いとは、強い者が勝ち、弱い者が負ける。
我は常に勝利を求めたが故に、強くあることを望んだ。
我なき魔族は、弱かったから負けた。
それだけのことなのだ。
我は走らせていたペンの止めた。
「ルヴルさん? もう終わったの?」
「はい。見直しも終わりました。次の実地試験のために身体をほぐしておきたいのですが。退出してもよろしいでしょうか?」
我のこの余裕が、教官の自尊心を少し傷つけてしまったらしい。
やや年を召した教官は、顔を曇らせると、我の解答用紙を拾い上げた。
しかし、その顔が驚愕に歪んでいくのに、10秒もいらなかった。
「すごい……。全部合ってる。魔術理解に対する回答も、素晴らしいわ!」
教官は絶賛した。
「すげぇ!」
「まだ10分も経ってないのに……」
「しかも、満点かよ」
「顔も良くて、頭までいいなんてチートだよ」
受験生たちは頭を抱える。
教官がピシャリと言い放つと、再び静まりかえった。
「あなたが学院に入学してくるのを楽しみにしていますよ」
教官は我の肩に手を置き、ニコリと笑った。
その後の実地試験も楽勝だった。
試験会場には多くの騎士が待っていた。
早朝に激しい訓練してきたらしく、あちこちに生傷を抱えている。
その者たちを回復魔術で癒すのが、実地試験の課題だ。
受験生の中には、まだ回復魔術を使えない者もいる。
そう言った者は、あらかじめ回復魔術が込められたスタッフを握り、魔力を込めて騎士を癒していた。
当然我にそんな物は必要なかった。
さあ、回復させてやろう……。
我は回復魔術をを放つ。
一瞬にして、傷を癒した。
それだけではない。
「す、すごい……」
「100名以上いる騎士を1人で回復させてしまうなんて」
「素晴らしい……。素晴らしい逸材だわ」
「まさに奇跡を見ているよう」
受験生だけではない。
見ていた教官たちの目まで釘付けにし、我は実地試験をこなした。
※ 後編へ続く
「皆様、ご機嫌よう」
我はすっかりお嬢様となっていた。
父ターザムのしごき――――じゃなかった特訓の成果である。
全くあの父は子どもを、いや大魔王ルブルヴィムをなんだと思っているのだろうか。
「我」という1人称を、「私」に直され、尊大すぎる、生意気と言われた態度も、歩く時の腰の位置や首の角度と一緒に、改めさせられた。
加えて、歩幅は小さく、頭に本を載せて歩けとか、乗馬をする時はコップの水をこぼさずに乗れとか、深い谷間からロープ1本で吊され、自然な笑顔を作れるまで放置されたこともあった。
何故、かつて大魔王といわれた我が、人間風情の良いなりになっていたか。
当然の疑問であろう。
答えは1つだ。
聖女を育成する学校に入るためである。
学校に入るには、親の許諾が必要だったのだ。
聖女の学校がある――そう聞いた我は、早速両親に嘆願した。
だが、聞き入れてくれなかった。
両親は子爵だ。
爵位はあれど、下級の貴族ゆえに、容姿端麗な我を地位の高い貴族の側女として、育てたかったらしい。
正直、それを聞いて、我は家出を計画した。
が、そんなことをしても聖女の学校に入学できないことがわかり、諦めざる得なかった。
そこで我はターザムに条件を出した。
我が立派な貴族令嬢となれば、聖女の学校に入ることを許してほしい、と。
さらに聖女の学校に入れば、洗練された礼儀作法・教養を身につけることができる。
つまり、我の価値が上がると、利を説いた。
そうして我はターザムに許可され、セレブリヤ王国にある聖クランソニア学院の入学試験に挑むことになったのである。
「あれ? 誰?」
「うっわ! めっちゃ可愛いじゃん!」
「おい。お前、声をかけてこいよ」
「バカ! どこかの貴族令嬢だろ」
「まるでお人形さんみたい」
試験会場である学舎に続く赤煉瓦の道を、我は進む。
街路樹には1枚の葉もついていなかったが、淡い桃色の蕾が膨らんでいるのが見えた。
風はまだ冬の名残を残しており、我の銀髪を揺らす。
それに混じって、周りの受験生の声が聞こえた。
この容姿に対する称賛には慣れている。
父の領地アレンティリ領でも、下3歳、上は90歳の老人まで、老若男女問わず、我の姿を褒めてくれた。
砂のように流れる銀髪。
程良く引き締まり、豊かに膨らんだ胸。
月光のような白い肌と、薄い桃色の唇。
我としては、もう少し体脂肪を落としたいところではあるのだが、父ターザムが許してくれなかった。
筋肉質な貴族令嬢など、誰もいらないというのだ。
さて、今は我の容姿のことよりも、試験の方だ。
聖クランソニア学院に3つの試験がある。
学力試験、実地試験、最後に適性試験の3つだ。
学力試験は筆記試験である。
算数や語学読解力といった基礎能力問題から、歴史、魔術理解など多岐に渡る。
だが、我からすれば退屈な問題ばかりだ。
あらかじめ基礎能力問題や歴史は学んできた。
特に歴史に関しては、実に興味深いものであった。
1000年前の魔族との戦争が、すっぱりと切り取られていたのだ。
この問題の中にも、全くない。
我――魔王ルヴルヴィムの名前はおろか、勇者ロロ、功労者である仲間たちの名前すらなかった。
そもそも魔族という存在そのものが、歴史の中に抹消されていた。
滅んだのか、それとも自ら滅びを選んだのか。
あるいはどこかに封印されているのか。
手に入るだけの書物を漁ったが、ついぞのその痕跡を見つけることはできなかった。
魔族だけではなく、ロロのその後もだ。
然もありなん……。
時々、人間というのは我ですら及びもつかない愚かな事をする。
あの時、ロロは人類の負けを認めた。
その後我は転生し、1度世界から身を退いた。
ならば、その後の戦いにおいて、魔族が負けたという可能性は十分にある。
戦いとは、強い者が勝ち、弱い者が負ける。
我は常に勝利を求めたが故に、強くあることを望んだ。
我なき魔族は、弱かったから負けた。
それだけのことなのだ。
我は走らせていたペンの止めた。
「ルヴルさん? もう終わったの?」
「はい。見直しも終わりました。次の実地試験のために身体をほぐしておきたいのですが。退出してもよろしいでしょうか?」
我のこの余裕が、教官の自尊心を少し傷つけてしまったらしい。
やや年を召した教官は、顔を曇らせると、我の解答用紙を拾い上げた。
しかし、その顔が驚愕に歪んでいくのに、10秒もいらなかった。
「すごい……。全部合ってる。魔術理解に対する回答も、素晴らしいわ!」
教官は絶賛した。
「すげぇ!」
「まだ10分も経ってないのに……」
「しかも、満点かよ」
「顔も良くて、頭までいいなんてチートだよ」
受験生たちは頭を抱える。
教官がピシャリと言い放つと、再び静まりかえった。
「あなたが学院に入学してくるのを楽しみにしていますよ」
教官は我の肩に手を置き、ニコリと笑った。
その後の実地試験も楽勝だった。
試験会場には多くの騎士が待っていた。
早朝に激しい訓練してきたらしく、あちこちに生傷を抱えている。
その者たちを回復魔術で癒すのが、実地試験の課題だ。
受験生の中には、まだ回復魔術を使えない者もいる。
そう言った者は、あらかじめ回復魔術が込められたスタッフを握り、魔力を込めて騎士を癒していた。
当然我にそんな物は必要なかった。
さあ、回復させてやろう……。
我は回復魔術をを放つ。
一瞬にして、傷を癒した。
それだけではない。
「す、すごい……」
「100名以上いる騎士を1人で回復させてしまうなんて」
「素晴らしい……。素晴らしい逸材だわ」
「まさに奇跡を見ているよう」
受験生だけではない。
見ていた教官たちの目まで釘付けにし、我は実地試験をこなした。
※ 後編へ続く
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