18 / 71
1章
第11話 不良聖女
ここまでお読みいただきありがとうございます。
~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~
◆◇◆◇◆ another side ◆◇◆◇◆
「くそ……。聖女候補如きに……」
言葉を絞り出したのは、聖クランソニア学院の生徒だった。
封印された武器を携帯しているところを見ると、聖騎士候補生らしい。
制服の胸には、Dクラスを示す徽章が輝いていた。
半ば意識を失いかけている生徒の顔を、足蹴にする。
サラブレッドのように鍛え上げられた足首を辿ると、1人の少女の顔に行き当たった。
息を飲むような金色の髪を後ろに束ね、その髪に隠れた耳は燕の翼のように横に開いている。
引き締まった手足と細いくびれは、鍛錬の賜物だろう。
残念なのは、獣の如き青い目の三白眼と、一息吐きたくなるような物足りぬ胸であった。
「その聖女候補に、聖騎士候補生ごときがやられてるんじゃねぇ」
さらにお腹に一蹴り喰らわせる。
ついに聖騎士候補は意識を失った。
少女は振り返る。
そこには死屍累々とばかりに、同じ聖騎士候補生が倒れていた。
どうやら皆、彼女がやったらしい。
「最近の聖騎士候補生はなってねぇ。まあ、貴族のボンボンばかりが、高クラスであぐらを掻いているんだから仕方ねぇか。それにしても、聖騎士候補が歩いているエルフをナンパするかよ、普通。だから、聖女なんかに喧嘩で負けてしまうんだよ」
少女は最後に唾を吐き捨てると、街の路地裏を出る。
表で待っていたのは、3人の同じ聖女候補生だった。
「ネレムの姐貴、お勤めご苦労さまでした」
一番チビの候補生が、ネレムと呼ばれた少女にハンカチを渡す。
その後も、ネレムの前で腰を低くして、愛想笑いを浮かべていた。
彼らはネレムの取り巻きだ。
同じEクラスに所属する聖女候補生たちで、男爵か子爵の令嬢だという。
かくいうネレムも同じで、ザイエス子爵家の三女に当たる。
取り巻きたちは、一応家名と正式な名前もあるのだが、ネレムは忘れてしまった。
便宜上、チビがトム、デカいのがヤン、ひょろをクンと呼んでいた。
「さすがです、アネキ」
「聖騎士候補生をのしちゃうとは、しししし……」
ヤンが呟き、ひょろが独特の声で笑う。
だが、ネレムは頬1つ赤らめることなく、踵を返し、学院がある方へと歩き出した。
その表情は浮かないというよりは、何か怒っているように見える。
「褒められても何も嬉しくねぇよ」
むしろネレムの心は空虚だった。
実はネレムは女だてらに聖騎士を目指していた。
家が騎士の家系というのも往々にしてあるが、彼女に1人目標となる人がいた。
それが英雄ゴッズバルトである。
小さい頃、父の書斎にある伝記を読み、彼のようになりたいと思った。
父にそれを告げた時は、大層喜び、激しい訓練に付き合ってくれた。
来る日も来る日も、雨の日も風の日も、ネレムは聖騎士になりたい一心で剣を振るい続けた。
そして入学試験、10日前。
ネレムは訓練中に大怪我を負った。
幸い命に別状はなかったが、利き腕である右肩が上がらなくなってしまう。
その状態では剣も振れない。
結局、ネレムは聖騎士になることを諦めなければならなかった。
それでも胸に秘す思いを完全に消すまでには至らなかった。
急遽、聖女候補生の方を受験することにし、合格したというわけだ。
だが、ネレムは後悔していた。
少しでも聖騎士の側にいたい。
自分が追いかけていた夢の側にいたいと思ったが、溢れ出てくるのは、ただただ羨望のみだった。
鬱屈した気持ちは、暴力に走り、ネレムはすっかり不良聖女と蔑まれるに至る。
今や彼女を慕うのは、その力に屈した3人だけだった。
「ところで、ネレムの姐貴。ジャアクの噂を聞きました?」
唐突に話題を振ってきたのは、トムだった。
「ジャアク? ああ……。確か、ルヴルっていうFクラスの聖女のことだっけ? それがどうしたんだよ」
「そう。それっすよ。あいつも色々やらかしてるんですけど、今回のとびっきりですよ」
「とびっきり?」
「なんと、あの英雄ゴッズバルトを泣かせたらしいんすよ」
トムが口にした瞬間、高速で腕が伸びてきた。
そのまま胸ぐらを掴まれ、捻り上げられる。
目を見開いた時には、ネレムの鋭い三白眼が目の前にあった。
すでに眉間に青筋が浮かんでいる。
「てめぇ、ふざけたことを抜かしてるんじゃねぇぞ」
「落ち着いて下さい、姐貴。マジの話なんですって」
「クン……。てめぇもボコられたいのかい?」
「ホントっす! おで、見てたっす!」
「はあ??」
自分を指差すヤンを見て、ネレムはまだ信じられない。
だが、ヤンは性格上嘘が下手だ。
周りの反応からしても、嘘を言っているように見えない。
「ヤン……。お前が話せ」
ようやくトムを地面に下ろした。
「おでも信じられないけど……。ゴッズバルトさん、泣きながら土下座もしてて。あとお金も……。とにかくジャアクに向かって、謝ってた」
「マジかよ……」
何か崖からポンと突き飛ばされたような気分だった。
ネレムにとって、ゴッズバルトは憧れの人だ。
目標そのものだと言っていい。
聖騎士でありながら、幾多の戦場に参戦し無辜の民を救った英雄。
自分が1人前になる前に退役されたが、その憧憬の念は捨てきっていない。
今、こんな身体になってもだ。
なのに……。
「許せねぇ……」
ネレムは拳を握る。
自然と身体が震え、怒りを露わにした。
「トム……。ジャアクを明日裏庭に呼び出せ。ゴッズバルトさんと何があったか知らねぇけど、あたいがきっちりシメてやる!!」
パシッと拳を打ち鳴らし、ネレムは打倒ルヴルを誓うのだった。
一方、その頃ルヴルは……。
(くくく……。放課後が待ちきれぬな)
授業そっちのけで、にやついていた。
いつになく上機嫌のルヴルを見た教室の生徒の反応は――。
「なに? 今日のジャアク……」
「むちゃくちゃ機嫌が良さそうだけど」
「逆にそれが怖い……」
「絶対目を合わさないでおこう」
相変わらず恐れられていた。
~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~
不良聖女って、もはや聖女ではないのではと、作者も思わん訳じゃないw
~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~
◆◇◆◇◆ another side ◆◇◆◇◆
「くそ……。聖女候補如きに……」
言葉を絞り出したのは、聖クランソニア学院の生徒だった。
封印された武器を携帯しているところを見ると、聖騎士候補生らしい。
制服の胸には、Dクラスを示す徽章が輝いていた。
半ば意識を失いかけている生徒の顔を、足蹴にする。
サラブレッドのように鍛え上げられた足首を辿ると、1人の少女の顔に行き当たった。
息を飲むような金色の髪を後ろに束ね、その髪に隠れた耳は燕の翼のように横に開いている。
引き締まった手足と細いくびれは、鍛錬の賜物だろう。
残念なのは、獣の如き青い目の三白眼と、一息吐きたくなるような物足りぬ胸であった。
「その聖女候補に、聖騎士候補生ごときがやられてるんじゃねぇ」
さらにお腹に一蹴り喰らわせる。
ついに聖騎士候補は意識を失った。
少女は振り返る。
そこには死屍累々とばかりに、同じ聖騎士候補生が倒れていた。
どうやら皆、彼女がやったらしい。
「最近の聖騎士候補生はなってねぇ。まあ、貴族のボンボンばかりが、高クラスであぐらを掻いているんだから仕方ねぇか。それにしても、聖騎士候補が歩いているエルフをナンパするかよ、普通。だから、聖女なんかに喧嘩で負けてしまうんだよ」
少女は最後に唾を吐き捨てると、街の路地裏を出る。
表で待っていたのは、3人の同じ聖女候補生だった。
「ネレムの姐貴、お勤めご苦労さまでした」
一番チビの候補生が、ネレムと呼ばれた少女にハンカチを渡す。
その後も、ネレムの前で腰を低くして、愛想笑いを浮かべていた。
彼らはネレムの取り巻きだ。
同じEクラスに所属する聖女候補生たちで、男爵か子爵の令嬢だという。
かくいうネレムも同じで、ザイエス子爵家の三女に当たる。
取り巻きたちは、一応家名と正式な名前もあるのだが、ネレムは忘れてしまった。
便宜上、チビがトム、デカいのがヤン、ひょろをクンと呼んでいた。
「さすがです、アネキ」
「聖騎士候補生をのしちゃうとは、しししし……」
ヤンが呟き、ひょろが独特の声で笑う。
だが、ネレムは頬1つ赤らめることなく、踵を返し、学院がある方へと歩き出した。
その表情は浮かないというよりは、何か怒っているように見える。
「褒められても何も嬉しくねぇよ」
むしろネレムの心は空虚だった。
実はネレムは女だてらに聖騎士を目指していた。
家が騎士の家系というのも往々にしてあるが、彼女に1人目標となる人がいた。
それが英雄ゴッズバルトである。
小さい頃、父の書斎にある伝記を読み、彼のようになりたいと思った。
父にそれを告げた時は、大層喜び、激しい訓練に付き合ってくれた。
来る日も来る日も、雨の日も風の日も、ネレムは聖騎士になりたい一心で剣を振るい続けた。
そして入学試験、10日前。
ネレムは訓練中に大怪我を負った。
幸い命に別状はなかったが、利き腕である右肩が上がらなくなってしまう。
その状態では剣も振れない。
結局、ネレムは聖騎士になることを諦めなければならなかった。
それでも胸に秘す思いを完全に消すまでには至らなかった。
急遽、聖女候補生の方を受験することにし、合格したというわけだ。
だが、ネレムは後悔していた。
少しでも聖騎士の側にいたい。
自分が追いかけていた夢の側にいたいと思ったが、溢れ出てくるのは、ただただ羨望のみだった。
鬱屈した気持ちは、暴力に走り、ネレムはすっかり不良聖女と蔑まれるに至る。
今や彼女を慕うのは、その力に屈した3人だけだった。
「ところで、ネレムの姐貴。ジャアクの噂を聞きました?」
唐突に話題を振ってきたのは、トムだった。
「ジャアク? ああ……。確か、ルヴルっていうFクラスの聖女のことだっけ? それがどうしたんだよ」
「そう。それっすよ。あいつも色々やらかしてるんですけど、今回のとびっきりですよ」
「とびっきり?」
「なんと、あの英雄ゴッズバルトを泣かせたらしいんすよ」
トムが口にした瞬間、高速で腕が伸びてきた。
そのまま胸ぐらを掴まれ、捻り上げられる。
目を見開いた時には、ネレムの鋭い三白眼が目の前にあった。
すでに眉間に青筋が浮かんでいる。
「てめぇ、ふざけたことを抜かしてるんじゃねぇぞ」
「落ち着いて下さい、姐貴。マジの話なんですって」
「クン……。てめぇもボコられたいのかい?」
「ホントっす! おで、見てたっす!」
「はあ??」
自分を指差すヤンを見て、ネレムはまだ信じられない。
だが、ヤンは性格上嘘が下手だ。
周りの反応からしても、嘘を言っているように見えない。
「ヤン……。お前が話せ」
ようやくトムを地面に下ろした。
「おでも信じられないけど……。ゴッズバルトさん、泣きながら土下座もしてて。あとお金も……。とにかくジャアクに向かって、謝ってた」
「マジかよ……」
何か崖からポンと突き飛ばされたような気分だった。
ネレムにとって、ゴッズバルトは憧れの人だ。
目標そのものだと言っていい。
聖騎士でありながら、幾多の戦場に参戦し無辜の民を救った英雄。
自分が1人前になる前に退役されたが、その憧憬の念は捨てきっていない。
今、こんな身体になってもだ。
なのに……。
「許せねぇ……」
ネレムは拳を握る。
自然と身体が震え、怒りを露わにした。
「トム……。ジャアクを明日裏庭に呼び出せ。ゴッズバルトさんと何があったか知らねぇけど、あたいがきっちりシメてやる!!」
パシッと拳を打ち鳴らし、ネレムは打倒ルヴルを誓うのだった。
一方、その頃ルヴルは……。
(くくく……。放課後が待ちきれぬな)
授業そっちのけで、にやついていた。
いつになく上機嫌のルヴルを見た教室の生徒の反応は――。
「なに? 今日のジャアク……」
「むちゃくちゃ機嫌が良さそうだけど」
「逆にそれが怖い……」
「絶対目を合わさないでおこう」
相変わらず恐れられていた。
~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~ ※ ~
不良聖女って、もはや聖女ではないのではと、作者も思わん訳じゃないw
あなたにおすすめの小説
短編)どうぞ、勝手に滅んでください。
黑野羊
恋愛
二度も捨てられた聖女です。真実の愛を見つけたので、国は救いません。
あらすじ)
大陸中央にあるルオーゴ王国で、国を守る結界を維持してきた聖女ロザリア。
政略のため王太子と婚約していた彼女は、突如『真の聖女』が現れたとして婚約を破棄され、聖女の座を追われてしまう。さらに、代わりに婚姻しろと命じられた聖騎士からも拒絶され、実家にも見捨てられたロザリアは、『最果ての修道院』へと追放された。
けれど彼女はそこで、地位や栄光、贅沢などとはほど遠い、無条件に寄り添ってくれる『真実の愛』と穏やかな日々を手にいれる。
やがて聖女を失った王国は、崩壊へ向かっていき――。
ーーー
※カクヨム、なろうにも掲載しています
追放された偽物聖女は、辺境の村でひっそり暮らしている
潮海璃月
ファンタジー
辺境の村で人々のために薬を作って暮らすリサは“聖女”と呼ばれている。その噂を聞きつけた騎士団の数人が現れ、あらゆる疾病を治療する万能の力を持つ聖女を連れて行くべく強引な手段に出ようとする中、騎士団長が割って入る──どうせ聖女のようだと称えられているに過ぎないと。ぶっきらぼうながらも親切な騎士団長に惹かれていくリサは、しかし実は数年前に“偽物聖女”と帝都を追われたクラリッサであった。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
ハズレスキル『自動販売機』を授かって婚約破棄されましたが、 実は回復薬も魔力食も出せる最強スキルでした
暖夢 由
ファンタジー
十八歳の成人儀式で授かったのは、誰も聞いたことのない《自動販売機スキル》。
役立たずと嘲られ、婚約者レオンには即座に婚約を破棄され、人生が崩れ落ちたように思えた。
だがそのスキルには、食べ物を作り、摂取すれば魔力を増やし、さらに“治癒効果”を付与できるという隠された力があった。
倒れた母を救い、王都の名門・ヴァルセイン伯爵夫人を救ったことで、カミーラは“呪詛”という闇の存在を知る。伯爵邸で出会った炎の力を持つ公爵家次男レグナスとの出会いが、彼女の運命を大きく変えていく。
やがて王都全体に“謎の病”が蔓延。カミーラは治癒スープの炊き出しを行い、人々を次々と回復へ導く。
一方、病の裏で糸を引いていたのは………。
“無価値”と嘲られたスキルが、いま世界を癒し、未来を照らす光となる――。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
捨てられた聖女、自棄になって誘拐されてみたら、なぜか皇太子に溺愛されています
h.h
恋愛
「偽物の聖女であるお前に用はない!」婚約者である王子は、隣に新しい聖女だという女を侍らせてリゼットを睨みつけた。呆然として何も言えず、着の身着のまま放り出されたリゼットは、その夜、謎の男に誘拐される。
自棄なって自ら誘拐犯の青年についていくことを決めたリゼットだったが。連れて行かれたのは、隣国の帝国だった。
しかもなぜか誘拐犯はやけに慕われていて、そのまま皇帝の元へ連れて行かれ━━?
「おかえりなさいませ、皇太子殿下」
「は? 皇太子? 誰が?」
「俺と婚約してほしいんだが」
「はい?」
なぜか皇太子に溺愛されることなったリゼットの運命は……。