ダメスキル『百点カード』でチート生活・ポイカツ極めて無双する。

米糠

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 ギルドに戻った俺たちは、まず解体所に向かった。ギルドの裏手にある解体所は、冒険者たちが持ち帰った魔物の素材を処理する場所で、年季の入ったオッサンたちが手際よく解体作業を進めている。

「おう、またお前らか。今日もたくさん獲ったみたいだな」
 解体所の親父――頑丈そうな腕をした中年の男が、俺たちの運んできた山羊型の魔獣を見て、満足げに頷いた。

「このくらいならすぐ解体してやるよ。精肉はどうする? 全部ギルドに納めるか?」

「半分は換金で、残りの半分は俺たちで買い取るよ」

 俺がそう答えると、親父はニヤリと笑った。「お前らもよく食うからな」とでも言いたげだ。実際、狩りの後はたんまり食うのが俺たちの習慣になっている。

「よし、じゃあ手際よくさばいてやるから、ちょっと待ってろ」

 親父は手際よく刃物を振るい、みるみるうちに山羊型の魔獣を解体していく。その様子を眺めながら、純子がぽつりとつぶやいた。

「ねえ、この後、商業ギルドに寄っていかない?」

「商業ギルド?」

 俺が問い返すと、純子は頷く。

「うん、商業ギルドの直営店でちょっと買いたいものがあるの。あそこけっこう割安なのよね」

「へー、そうなんだ」と有紗が感心する。

「じゃあ、私も買いたいものあるから一緒に行くね」
 沙耶も乗り気だ。

「それにね、私たち、けっこうたくさん狩れるみたいだし、卸売りできる量狩れたら商業ギルドとも取引してみたらどうかなって思ったの。高く買い取ってくれるなら、そっちに卸してもいいと思うし」

「なるほどな」

 明が腕を組みながら頷く。

「確かに、俺たちの稼ぎをもっと有効に使うのはアリかもな」

 有紗と沙耶も「いいかも!」と興味を示し、俺も「確かに、今後のことを考えるなら、一度は行っておいたほうがいいかもね」と賛成した。

「じゃあ、解体が終わったらみんなで行ってみるか」
 明が明るく笑う。

 全員一致で、そうと決まり、ギルド受付で完了報告をすまして、解体された肉を残りを受け取ると、純子の提案通り商業ギルドへ向かった。


「商業ギルドって、冒険者ギルドとどう違うの?」

 沙耶が首をかしげながら聞く。

「冒険者ギルドは、魔物の討伐依頼や素材の売却がメイン。でも商業ギルドは商人が登録してて、交易や流通の管理をしてるのよ。登録していれば、まとまった量なら肉や素材を直接買い取ってくれるところもあるし、こっちのほうが良い値がつくこともあるわ」

 純子が説明すると、明が興味深そうに腕を組んだ。

「ほう、それはいいな。俺たちの稼ぎが増えるなら、登録しておくに越したことはない」

「そういうこと!」

 純子が得意げに胸を張る。実際、少しでも利益が増えるなら、利用しない手はない。そういうこともあって、職人ギルドの職人も商業ギルドの登録をしている人、はいるらしい。

 俺たちは商業ギルドのカウンターに向かい、受付の女性に肉の買取について尋ねる。

「はい、当ギルドでは買取を行っています。ただし、商業ギルドの会員であることが条件になりますね」

「会員になるには?」

「登録料が銀貨五枚かかりますが、一度登録すれば買取や売買の仲介、情報提供などのサービスが受けられますよ」

 銀貨五枚は決して安くはないが、今後のことを考えれば悪くない投資だろう。

「俺、登録するよ」

「お、さすが卓郎、決断が早い!」

 俺は銀貨五枚を差し出し、簡単な手続きを済ませると、新たに『商業ギルドカード』を受け取った。

「よし、これで肉の買取もしてもらえるようになったな」

「やったー!」

 沙耶が笑顔で喜び、有紗も穏やかに微笑んでいる。

 みんなの役に立てて俺は何となく嬉しい。それにこれは保険でもある。このパーティで商業ギルドに買い取ってもらう時には俺がいなければできないのだ。つまりパーティから追放されにくくなるということ。

 そんな思惑を持つこと自体少し後ろめたい気がするし、そんな自分が嫌になる。でも、これは必要なことなのだ。

 持ってきた肉を試しに買い取りに出してみると商業ギルドのほうが僅かに高く買いとってくれた。

 五人で密かにハンズアップする。

 その後、直営店は登録者でなくても利用できるので、純子と有紗、沙耶がキャラキャラしながらショッピングを楽しみ明も興味深々で商品を見て回った。俺も盾がどのくらいするのかチェックをいれる。

 盾とショートソードなら併用が可能だしその方が盾役としてはうまく立ち回れそうだから盾の購入は有効思ったからだ。思ったより高いので金を貯めて

 皆の用が済むと、俺たちはギルドを出て、それぞれの家へと帰ることになる。

「明日、同じところで、狩りをするんでいわよね?」

「俺は良いぜ」

 明が純子の提案にのり、有紗と沙耶が頷くと、俺が口を開く前に明日の予定は決定した。

「それじゃあな!」
「それじゃあね」

 軽い別れの挨拶を済ませ、それぞれの家向かった。
 俺と純子は途中まで同じ道を行く。二人になると、なんだか気まずい。
 純子もなんだか気まずそうに俺の横を歩いている。

 何か話さなきゃと思うが、何も思いつかない。そうこうするうちに分かれ道に差し掛かる。あの日ぶつかったあの十字路。あの時の事が思い出されて余計気まずくなる。

「じゃ、じゃあね!」
「あ、ああ、それじゃあ!」

 別れを告げた純子の頬が少し赤くなっていたような気がした。気のせいかな?
 そういう俺の頬も少し赤くなっているような感じがしていた。




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