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EP 4 谷山 海斗の恋は実らないと思われ〜気の毒である〜

突然始まったもうひとつの物語(?)

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「遂に渡しちまった…」
初めて会った時から美人で可愛いと思っていたんだけどまさか恋心になるなんてなぁ。
「ん?  どうしたの?」
「あ、なんでもねぇ! すまんすまん」
そういえば拓海と勉強中だったな。
「そろそろ帰る?  外も暗くなってきたし」
「そうだな、今日はありがとな!」
「うん。じゃあ先に帰るね」
「おう!  また明日」



「ふぅ~」
こりゃ今日は気楽に寝れるか分からんな…
追試もあるし、あの件もあるし。
取り敢えず頑張ろう。
あ、補習忘れてた。・・・まぁいいか。
時間は?   
「9時!?」
拓海、本当にすまん…
「急げ急げ~」











~帰り道~
「ん?あいつは・・・」
確かトオルの幼なじみののどかさん? だっけ
「よぉ」
「貴方は、海斗さん?  でしたっけ?」
「そうそう。こんな夜遅くまでどうしたんだ?」
「トオルの家にお邪魔してました」
「へぇー、あ!  そうだ妹さんが何か手紙みたいなの持ってなかった?」
「持ってなかったはずですけど・・・恋文みたいなものは」
「見てるんじゃねえか!」
「え? 今のは適当に嘘を言ったんですけど?」
「はっ!」
「へぇ~、海斗さん真琴さんが好きなんですね?」
「お、おう」
「ま、大変でしょうけど頑張ってくださいね」
「おう、ありがとな」
「では、また来週」
「・・・」
ば、バレた
流石にいきなりトオルには言わないだろう。
トオルにバレたら面倒になりそうだし何よりも恥ずかしくて目も合わせられなくなりそうだしな。
「んー、まぁバレてもいっか!」
あれ?このまま上手く進んでいくと・・・
「トオル御兄さん?」
何か嫌だ。
ここで家が見えてきて海斗の長い長い帰り道は終わったのである。









「まさかあの手紙が海斗さんのだったなんて・・・」
驚いた。あれは真琴さんの同級生から送られてきたものかと。
まぁ、あのトオルの妹だから当然と言っては当然の結果かな。
それにしても………
「トオルと真琴さんは本当に兄弟なのかな?」
顔を見て思ったがあまりにも似て無さすぎる。
しかも普通の兄弟とは違う何かを感じる。
でも私には関係の無い……ことは無いけど首を突っ込むことではないね。
取り敢えず海斗さんには頑張って欲しいですね。
真琴さんが海斗さんとくっつけばトオルは私の所に…?
「海斗さん・・・ファイト!」









どうしよう、バカイトから手紙…貰っちゃった。
困ったな~困ったな~
うーん・・・あ、居間に手紙置きっぱなしだ。
お兄ちゃん見てないよね?
取りに行こう。


「じー」
『いけいけ!  ジョ○ョー!』
「よし、大丈夫…!」
今だっ!











回収完了!
よし、バレてない!
『真琴ー?』
「!?」
「どどど、どど、どうしたの?  お兄ちゃん」
やばい、来る!  隠さねばっ
「話があるんだが、いいか?」
「真琴からも、話があるの。」
もう、伝えておこう。
「何だ?」
「実はね──」
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