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第2章
幕間
しおりを挟むみんなが悲しければ
不平等は生まれない。
みんなが憎しみ合えば
仲間はずれにはならないよ。
「ねえ。ボリスラフ?」
「はい」
「あの子はどう?」
僕の愛しい人。
必死に耐えているんだって?
面白いね。かわいいね。
「そろそろかと」
「そう」
はじめは君と僕だけだった。
「じゃあ、もうすぐで彼女は僕のものだ」
「......はい。アダム様」
ひどいよ。いつも僕を忘れてさ。
今迎えに行くからね。
「僕を見たらすぐに思い出すよ。ああ愛しのイヴ」
まっくろになって、こっちへおいで。
清らかな川の流れる豊かな牧草地で男が二人眉間に皺を刻んで話し込んでいる。
「また増税だってよ」
「なんだってんだ。まったく」
「王様の命令だってよ」
「....ひどいな。王家はおれらみたいな辺境の国民が食べもん食って、服着て、生きているんだってこと知らねぇんだろうな」
アダムは心地よい闇の音色にうっとりと聴きいる。
紅茶を一口ふくみ、自身の空色の髪を撫でた。
「やっぱりあのとき捨ててよかった。いらなーいってさ。ふふ」
彼は空色の瞳をきゅっと細めた。
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