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異世界惑星探求編
カリミヤ森林の魔物②
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村について俺は驚いた。畑を耕す鍬や斧や長靴やら生活用品のどれもが信じられないほど大きかった。そして村の至る所に大きな恐竜がいた。
「あの恐竜たちはペットなのか?」
俺がウォルトに聞くとそうだと答えた。
「性格も大人しくて慣れれば可愛いいぞ」
俺はもう一度恐竜を見た。恐竜の上に人が乗って恐竜を操っていた。俺は目の前に広がる珍しい光景にワクワクしていると、ふとパルタがいないことに気がついた。
パルタを探すと村の外れにある大きな岩を触っていた。その岩の割れ目から紫色の結晶のようなものが見えた。
「何している? その石の結晶は珍しいのか?」
「ここの生物が大きい理由がなんとなくわかったわ」
そう言うとパルタは笑いながら駆け寄ってきた。
俺たちは周りの建物の中でも一際大きな建物の前に案内された。門番のような強そうな男が二人左右に立っていた。二人の大男は長老に頭を下げた。
長老はこの方達を神殿に連れて行ってくれ、と言うと一人がこちらへどうぞ、と言って俺たちは大きな神殿の中に入った。
俺たちは大男に案内されて大きな部屋に入った。部屋の真ん中に祭壇があり、そこに見たことがない生物が横たわっていた。
まるで巨大なかぼちゃにクラゲのような触手が生えたような物体は力なく横たわっていた。
巨大なかぼちゃに見える部分に大きな目のようなものがありそこに長い剣が刺さっていて絶命しているのがわかった。
「そ………そんな……メデューサがなんで?」
パルタは信じられないという顔でその死骸を凝視していた。俺はパルタにこの生物はなんだと聞いた。
「個体名はポリプ十三号と言い呼び名はメデューサよ」
「メデューサ? どんな生物?」
「最悪の生物よ。凶暴性・繁殖力・行動範囲いづれも遺伝子の組み替えでコントロールできる生物兵器よ」
「どうしてそんなものがここにいる?」
パルタは分からないと言いながら、強人族の男に聞いた。
「こいつが現れた一ヶ月前に何か変わったことはなかった?」
パルタに話しかけられた強人族の男はそういえばと言って話し始めた。
「鉄の乗り物に乗ったみたこともない姿の人間が村に来た。そいつらは恐竜を何匹か欲しいと言ってきたが、長老が断るとすぐに帰っていった。それから暫くしてこの化け物が出てくるようになった」
「鉄の塊は宇宙船のことね。やっぱり他の星から持ち込まれたのね」
「でもどうして? 恐竜が欲しいならこの村の外の野生の恐竜を狩ればいいのに?」
「恐竜は口実よ。欲しいのはこの土地のバナジウム合金が目的よ」
「バナジウム合金?」
「別名生命の鉱石と呼ばれるものよ。生命活動に必要な成分が詰まっている鉱石で、ここの生物がみんな巨大で大地が肥沃なのもこの鉱石がたくさん地下に埋まっているからよ」
「外でパルタが見ていた石か。でもここの土地が欲しいから生物兵器を使って皆殺しにするのか?」
「おそらくそんなとこでしょうね。でも敵もメデューサを素手で倒す種族が住んでいるとは思わなかったでしょうね」
俺がメデューサの死骸を見ていると強人族の男が話し始めた。
「こいつを殺すために十人の仲間が犠牲になった。その中には俺の弟もいた」
強人族の男はそう言うと肩を落として両方の拳をかたく握っていた。俺は自分たちの私利私欲のために残忍な生物を放って皆殺しにしようとする敵が許せなかった。
「もう誰も絶対に死なせない!」
俺は強人族の男に向かって言った。
俺たちは強人族の長老の家で作戦会議をしていた。
長老達の話では、最初二匹怪物が現れて昼夜を問わず襲ってきたが、一匹を十人掛かりで殺したところもう一匹は急に姿を消して夜の寝静まった頃に現れるようになり村人を一人ずつ襲うようになったようだ。
「ずる賢いな」
「そうよ。目的を達成するために最善の行動を起こすようにコントロールされているわ」
「それで? あと一匹の居場所は? どこに居るかわかるのか?」
俺が聞くと長老が話し始めた。
「勇敢な戦士がこの生物の跡をつけて洞窟の中に入るのを見つけて、すぐに大きな岩で入口を塞いで奴を閉じ込めている」
「よし。洞窟ごと爆破して倒そう」
俺が提案した。我ながら良いアイディアと思っているとパルタがダメよと言った。
「この生物の急所は本体に付いている目の部分よ、ここを破壊しないと殺すことはできないわ。爆弾だと万が一破壊できなかった場合分裂して増えてしまう事になるの」
「分裂して増えるのか?」
「そうよ。そこがこの生物の厄介なとこなの。触手一本でも本体から離れるとその触手が新たな個体となっていってどんどん増殖していくわ、胴体の目の部分の急所を攻撃して殺さない限り増え続けるのよ」
「じゃどうする?」
「簡単よ。洞窟に入ってこれを使って撃ち殺すのよ」
そう言うとパルタはレーザーガンを出して机の上に置いた。
「遠くからレーザーガンで殺すしかこちらに勝ち目はないわ。接近戦は禁物よ」
「近づけないのか?」
「そうよ、特に触手に触れたら絶対ダメよ」
パルタはそこまで言うと口籠ってしまった。俺は気になってどうした? とパルタに聞くとパルタは躊躇しながら話し始めた。
「祭壇の上で死んでる個体を分析したんだけど、思った通りこの辺りの五キロ範囲の生物を攻撃するようにコントロールされていたの」
「やっぱり強人族を根絶やしにするつもりだったのか」
パルタはそうよ、と言ってもう一つ気になることがあると言って付け加えた。
「繁殖能力は制限されていなかったの」
「それは? どう言うこと?」
「つまり洞窟の中で繁殖している可能性があるわ」
「あの恐竜たちはペットなのか?」
俺がウォルトに聞くとそうだと答えた。
「性格も大人しくて慣れれば可愛いいぞ」
俺はもう一度恐竜を見た。恐竜の上に人が乗って恐竜を操っていた。俺は目の前に広がる珍しい光景にワクワクしていると、ふとパルタがいないことに気がついた。
パルタを探すと村の外れにある大きな岩を触っていた。その岩の割れ目から紫色の結晶のようなものが見えた。
「何している? その石の結晶は珍しいのか?」
「ここの生物が大きい理由がなんとなくわかったわ」
そう言うとパルタは笑いながら駆け寄ってきた。
俺たちは周りの建物の中でも一際大きな建物の前に案内された。門番のような強そうな男が二人左右に立っていた。二人の大男は長老に頭を下げた。
長老はこの方達を神殿に連れて行ってくれ、と言うと一人がこちらへどうぞ、と言って俺たちは大きな神殿の中に入った。
俺たちは大男に案内されて大きな部屋に入った。部屋の真ん中に祭壇があり、そこに見たことがない生物が横たわっていた。
まるで巨大なかぼちゃにクラゲのような触手が生えたような物体は力なく横たわっていた。
巨大なかぼちゃに見える部分に大きな目のようなものがありそこに長い剣が刺さっていて絶命しているのがわかった。
「そ………そんな……メデューサがなんで?」
パルタは信じられないという顔でその死骸を凝視していた。俺はパルタにこの生物はなんだと聞いた。
「個体名はポリプ十三号と言い呼び名はメデューサよ」
「メデューサ? どんな生物?」
「最悪の生物よ。凶暴性・繁殖力・行動範囲いづれも遺伝子の組み替えでコントロールできる生物兵器よ」
「どうしてそんなものがここにいる?」
パルタは分からないと言いながら、強人族の男に聞いた。
「こいつが現れた一ヶ月前に何か変わったことはなかった?」
パルタに話しかけられた強人族の男はそういえばと言って話し始めた。
「鉄の乗り物に乗ったみたこともない姿の人間が村に来た。そいつらは恐竜を何匹か欲しいと言ってきたが、長老が断るとすぐに帰っていった。それから暫くしてこの化け物が出てくるようになった」
「鉄の塊は宇宙船のことね。やっぱり他の星から持ち込まれたのね」
「でもどうして? 恐竜が欲しいならこの村の外の野生の恐竜を狩ればいいのに?」
「恐竜は口実よ。欲しいのはこの土地のバナジウム合金が目的よ」
「バナジウム合金?」
「別名生命の鉱石と呼ばれるものよ。生命活動に必要な成分が詰まっている鉱石で、ここの生物がみんな巨大で大地が肥沃なのもこの鉱石がたくさん地下に埋まっているからよ」
「外でパルタが見ていた石か。でもここの土地が欲しいから生物兵器を使って皆殺しにするのか?」
「おそらくそんなとこでしょうね。でも敵もメデューサを素手で倒す種族が住んでいるとは思わなかったでしょうね」
俺がメデューサの死骸を見ていると強人族の男が話し始めた。
「こいつを殺すために十人の仲間が犠牲になった。その中には俺の弟もいた」
強人族の男はそう言うと肩を落として両方の拳をかたく握っていた。俺は自分たちの私利私欲のために残忍な生物を放って皆殺しにしようとする敵が許せなかった。
「もう誰も絶対に死なせない!」
俺は強人族の男に向かって言った。
俺たちは強人族の長老の家で作戦会議をしていた。
長老達の話では、最初二匹怪物が現れて昼夜を問わず襲ってきたが、一匹を十人掛かりで殺したところもう一匹は急に姿を消して夜の寝静まった頃に現れるようになり村人を一人ずつ襲うようになったようだ。
「ずる賢いな」
「そうよ。目的を達成するために最善の行動を起こすようにコントロールされているわ」
「それで? あと一匹の居場所は? どこに居るかわかるのか?」
俺が聞くと長老が話し始めた。
「勇敢な戦士がこの生物の跡をつけて洞窟の中に入るのを見つけて、すぐに大きな岩で入口を塞いで奴を閉じ込めている」
「よし。洞窟ごと爆破して倒そう」
俺が提案した。我ながら良いアイディアと思っているとパルタがダメよと言った。
「この生物の急所は本体に付いている目の部分よ、ここを破壊しないと殺すことはできないわ。爆弾だと万が一破壊できなかった場合分裂して増えてしまう事になるの」
「分裂して増えるのか?」
「そうよ。そこがこの生物の厄介なとこなの。触手一本でも本体から離れるとその触手が新たな個体となっていってどんどん増殖していくわ、胴体の目の部分の急所を攻撃して殺さない限り増え続けるのよ」
「じゃどうする?」
「簡単よ。洞窟に入ってこれを使って撃ち殺すのよ」
そう言うとパルタはレーザーガンを出して机の上に置いた。
「遠くからレーザーガンで殺すしかこちらに勝ち目はないわ。接近戦は禁物よ」
「近づけないのか?」
「そうよ、特に触手に触れたら絶対ダメよ」
パルタはそこまで言うと口籠ってしまった。俺は気になってどうした? とパルタに聞くとパルタは躊躇しながら話し始めた。
「祭壇の上で死んでる個体を分析したんだけど、思った通りこの辺りの五キロ範囲の生物を攻撃するようにコントロールされていたの」
「やっぱり強人族を根絶やしにするつもりだったのか」
パルタはそうよ、と言ってもう一つ気になることがあると言って付け加えた。
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