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第一章 モルターナ王国
第5話 薬屋
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「さて、買い取りをしている薬屋も聞いたし、とりあえずそこにいってめっちゃ持っている薬草類を売り払わないと…」
冒険者登録を済ませた後、受付のお姉さんが言ってくれた薬屋に行くことにした。ヒルラードに来る道中、たくさん集めた薬草などを売りに行くためだ。なにせお金がない。このままいけば間違いなく野宿コースになるからね…
「ここが受付のお姉さんが言っていた薬屋か…」
正直舐めていた。ここまで大きい規模の薬屋があるなんて…普通もっと小さいものだろ…そんなことを思いながら薬屋に入ると、
「いらっしゃい!薬を買いに来たのかい?それとも素材を売りに来たのかい?」
と優しそうな人が出てきた。俺は、
「薬草などを売りに来ました…」
というと、
「お!それは良かった。最近薬草や浄化草の数が減っていてねぇ。売ってくれるのなら大歓迎さ!じゃあ出してくれるかな?」
と言われたので俺は《アイテムボックス》内に保管してあった薬草300本、浄化草210本を出す。すると、
「へぇ~《アイテムボックス》持ちかい。珍しいねぇ…にしてもよくこんだけの量取ってきたね!」
と驚いていた。
「そんなに多いですか?」
「ええ。薬草だけならともかく浄化草まで取ってきているのですから買取価格を出すのにしばらく時間がかかりますがよろしいですかな?」
「具体的にはどれくらいですか?」
「1時間あれば終わるかと」
「じゃあお願いします」
そう答えると、店主の人は店の奥へ行った。俺はその間に先生に聞きたいことがあったので、そのあたりにあった椅子に座る。
「で、先生。この世界の貨幣ってどんなものなんだ?」
《賢者の知識:この世界では主に銅貨、銀貨、金貨、そして白金貨の4種類があります。それぞれ、10枚で次のお金の1枚と交換という感じです》
「なるほど…銅貨1枚なら何が買える?」
《賢者の知識:銅貨1枚だと、リンゴ1個分くらいの値段ですね》
「そうか…ってことは大体100円くらいか…」
《賢者の知識:マスター、なんかおっしゃいましたか?》
「いや、大丈夫だよ。それよりさ、お金を預けるところとかないのかな?」
《賢者の知識:お金は『サポートギルド』というところで預けることができるようです》
このように、この世界の貨幣制度について先生からレクチャーを受けていると、
「計算が終わりましたぞ。今この場での現金支払でよろしいですかな?」
「ええ、それでお願いします」
「ではまず合計金額から言わせていただきますと…全部で金貨3枚です」
「金貨3枚ですか!?」
「ご不満でしょうか?」
「いや、想定より多かったので…」
金貨3枚というと日本円に換算すれば30万円だ。それがちょっとした薬草集めで貰えたのだ。文句が出るわけがない。
「そうでしたか。あ、これが金貨3枚入っております。」
「ご丁寧にありがとうございます」
そういってもらった金貨入りの袋をそのまま《アイテムボックス》に仕舞った。その後、すぐに宿を取るため薬屋を出た。すると、
「またいつでも、薬草などを売りに来てくださいませ!」
そういって、薬屋の店主は深々と頭を下げたのだった。
冒険者登録を済ませた後、受付のお姉さんが言ってくれた薬屋に行くことにした。ヒルラードに来る道中、たくさん集めた薬草などを売りに行くためだ。なにせお金がない。このままいけば間違いなく野宿コースになるからね…
「ここが受付のお姉さんが言っていた薬屋か…」
正直舐めていた。ここまで大きい規模の薬屋があるなんて…普通もっと小さいものだろ…そんなことを思いながら薬屋に入ると、
「いらっしゃい!薬を買いに来たのかい?それとも素材を売りに来たのかい?」
と優しそうな人が出てきた。俺は、
「薬草などを売りに来ました…」
というと、
「お!それは良かった。最近薬草や浄化草の数が減っていてねぇ。売ってくれるのなら大歓迎さ!じゃあ出してくれるかな?」
と言われたので俺は《アイテムボックス》内に保管してあった薬草300本、浄化草210本を出す。すると、
「へぇ~《アイテムボックス》持ちかい。珍しいねぇ…にしてもよくこんだけの量取ってきたね!」
と驚いていた。
「そんなに多いですか?」
「ええ。薬草だけならともかく浄化草まで取ってきているのですから買取価格を出すのにしばらく時間がかかりますがよろしいですかな?」
「具体的にはどれくらいですか?」
「1時間あれば終わるかと」
「じゃあお願いします」
そう答えると、店主の人は店の奥へ行った。俺はその間に先生に聞きたいことがあったので、そのあたりにあった椅子に座る。
「で、先生。この世界の貨幣ってどんなものなんだ?」
《賢者の知識:この世界では主に銅貨、銀貨、金貨、そして白金貨の4種類があります。それぞれ、10枚で次のお金の1枚と交換という感じです》
「なるほど…銅貨1枚なら何が買える?」
《賢者の知識:銅貨1枚だと、リンゴ1個分くらいの値段ですね》
「そうか…ってことは大体100円くらいか…」
《賢者の知識:マスター、なんかおっしゃいましたか?》
「いや、大丈夫だよ。それよりさ、お金を預けるところとかないのかな?」
《賢者の知識:お金は『サポートギルド』というところで預けることができるようです》
このように、この世界の貨幣制度について先生からレクチャーを受けていると、
「計算が終わりましたぞ。今この場での現金支払でよろしいですかな?」
「ええ、それでお願いします」
「ではまず合計金額から言わせていただきますと…全部で金貨3枚です」
「金貨3枚ですか!?」
「ご不満でしょうか?」
「いや、想定より多かったので…」
金貨3枚というと日本円に換算すれば30万円だ。それがちょっとした薬草集めで貰えたのだ。文句が出るわけがない。
「そうでしたか。あ、これが金貨3枚入っております。」
「ご丁寧にありがとうございます」
そういってもらった金貨入りの袋をそのまま《アイテムボックス》に仕舞った。その後、すぐに宿を取るため薬屋を出た。すると、
「またいつでも、薬草などを売りに来てくださいませ!」
そういって、薬屋の店主は深々と頭を下げたのだった。
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