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生きる意味、夢、とは?
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「朝か....」
やっぱり、朝は絶対くる。
俺がどう足掻いたっていつか必ずくる。
実に朝は憂鬱、願うか。
「明日という未来が来ませんように」
そう願って渋々学校へ行くのだった。
はぁ、実に暇だ。なぜこんなにもつまらない授業を受けないといけないんだろうか。
そう俺は、机にうつ伏せになりながら思う。
この学校、制度が緩いせいか、うつ伏せても基本許される。
ゆるすぎる何もかもが緩すぎる。
すこしは厳しくしてもいいんじゃないかと言うほどに。
そう思っているとだんだん睡魔が襲う。
「ん....」
ついには寝てしまった。
目が覚めて、窓を見ると夕方だ。
もしかしてずっと寝てたか?
「まぁ、いいか」
そう言葉を零し、歩く。
どこに?と言われてもわからない。
そうして俺はどこに行くかも決めず歩くのだった。
「来てしまった....」
そう言葉を零す。
ここは屋上だ。綺麗な夕焼け。カラスの鳴き声が響く。
カシャン!と、フェンスを掴んでみる。
ひんやりとした温度。がしゃんと音を鳴らす。
ここから飛び降りたらどうなるんだろう。
やっぱり怖い。飛び降りるのが怖い。
そう考えていると。
屋上の扉が開く。
「やめてください!飛び降りはダメです!早まらないで!」
「なんだ....」
目の前には見知らぬ子が見えた。
誰だ、と思いじーっと見ていると。
「なんですか?」
と、不思議な表情を浮かべている。
「いや、どうもこうも、誰?君」
「あ、私は十六夜咲夜です。」
は、はぁ、と思う。
まず、この子は誰だ。なぜ俺を引き止めに来たのだろう。
「とりあえず!死ぬなんてダメです!今すぐフェンスから離れてください!」
「はぁ」
そう言われ、俺はフェンスから離れる。
「そうですねえ、とりあえず、あそこのベンチに座ってください。」
そういうと、彼女は端っこにぽつんと置いてある、ベンチに指をさした。
「それで貴方はなぜ飛び降りを?」
「死にたいから」
そう聞かれ、俺はそう答えた。
「死にたいから、が理由ですか?死にたい人は死にたいなど言いません。本当に死にたい人は何も言わず死んできます。貴方は死ぬ勇気がないため降りようとしなかったんですね?」
「まぁ、そんなところだ」
「貴方は夢、生きる意味などは無いんですか?みんなは持ってるでしょうに」
「ない、そもそも俺が生きる意味がないから飛び降りようとした。それだけのことだ」
「それじゃあ今から、貴方の生きる意味を探しましょう!」
「は?」
いやいや、考えるなんて面倒だ。
「いいから考えますよ!」
「そうですね、でも貴方は考えるのめんどくさそうな人っぽいですから、どうしますか?」
「まぁ、考えるよ」
「じゃあ、貴方は、夢、ありますか?」
「そうだな、小説家」
「なるほど!それじゃあ、生きる意味はありますか?」
「ない。」
「なるほど、じゃあ数十秒間考えてください!」
全くめんどうだな。
まぁ、いいか。
「それで考えました?」「ああ、とりあえずはな」
「なんですか?」
「言わない」
「なんでですか~!」
「言えるはずがない」
当たり前だ。俺の生きる意味。それは。
咲夜の役に立ちたい。それだからだ。
もちろん異性としてではない。
単純に幸せをあげたい。そういうことだ。
「まぁ、いいです」
「それじゃあ今日は終わりです!また明日。」
「ああ、ありがとう。じゃあな」
「はい!こちらこそありがとうございました!」
そういうと、咲夜は可愛らしい笑顔を見せ帰ってった。
また、会えるといいな。
そう思った。
次の日、放課後に屋上にきた。
でもそこには誰もいなかった。
咲夜でさえもいなかった。
1人寂しい屋上....だった....
やっぱり、朝は絶対くる。
俺がどう足掻いたっていつか必ずくる。
実に朝は憂鬱、願うか。
「明日という未来が来ませんように」
そう願って渋々学校へ行くのだった。
はぁ、実に暇だ。なぜこんなにもつまらない授業を受けないといけないんだろうか。
そう俺は、机にうつ伏せになりながら思う。
この学校、制度が緩いせいか、うつ伏せても基本許される。
ゆるすぎる何もかもが緩すぎる。
すこしは厳しくしてもいいんじゃないかと言うほどに。
そう思っているとだんだん睡魔が襲う。
「ん....」
ついには寝てしまった。
目が覚めて、窓を見ると夕方だ。
もしかしてずっと寝てたか?
「まぁ、いいか」
そう言葉を零し、歩く。
どこに?と言われてもわからない。
そうして俺はどこに行くかも決めず歩くのだった。
「来てしまった....」
そう言葉を零す。
ここは屋上だ。綺麗な夕焼け。カラスの鳴き声が響く。
カシャン!と、フェンスを掴んでみる。
ひんやりとした温度。がしゃんと音を鳴らす。
ここから飛び降りたらどうなるんだろう。
やっぱり怖い。飛び降りるのが怖い。
そう考えていると。
屋上の扉が開く。
「やめてください!飛び降りはダメです!早まらないで!」
「なんだ....」
目の前には見知らぬ子が見えた。
誰だ、と思いじーっと見ていると。
「なんですか?」
と、不思議な表情を浮かべている。
「いや、どうもこうも、誰?君」
「あ、私は十六夜咲夜です。」
は、はぁ、と思う。
まず、この子は誰だ。なぜ俺を引き止めに来たのだろう。
「とりあえず!死ぬなんてダメです!今すぐフェンスから離れてください!」
「はぁ」
そう言われ、俺はフェンスから離れる。
「そうですねえ、とりあえず、あそこのベンチに座ってください。」
そういうと、彼女は端っこにぽつんと置いてある、ベンチに指をさした。
「それで貴方はなぜ飛び降りを?」
「死にたいから」
そう聞かれ、俺はそう答えた。
「死にたいから、が理由ですか?死にたい人は死にたいなど言いません。本当に死にたい人は何も言わず死んできます。貴方は死ぬ勇気がないため降りようとしなかったんですね?」
「まぁ、そんなところだ」
「貴方は夢、生きる意味などは無いんですか?みんなは持ってるでしょうに」
「ない、そもそも俺が生きる意味がないから飛び降りようとした。それだけのことだ」
「それじゃあ今から、貴方の生きる意味を探しましょう!」
「は?」
いやいや、考えるなんて面倒だ。
「いいから考えますよ!」
「そうですね、でも貴方は考えるのめんどくさそうな人っぽいですから、どうしますか?」
「まぁ、考えるよ」
「じゃあ、貴方は、夢、ありますか?」
「そうだな、小説家」
「なるほど!それじゃあ、生きる意味はありますか?」
「ない。」
「なるほど、じゃあ数十秒間考えてください!」
全くめんどうだな。
まぁ、いいか。
「それで考えました?」「ああ、とりあえずはな」
「なんですか?」
「言わない」
「なんでですか~!」
「言えるはずがない」
当たり前だ。俺の生きる意味。それは。
咲夜の役に立ちたい。それだからだ。
もちろん異性としてではない。
単純に幸せをあげたい。そういうことだ。
「まぁ、いいです」
「それじゃあ今日は終わりです!また明日。」
「ああ、ありがとう。じゃあな」
「はい!こちらこそありがとうございました!」
そういうと、咲夜は可愛らしい笑顔を見せ帰ってった。
また、会えるといいな。
そう思った。
次の日、放課後に屋上にきた。
でもそこには誰もいなかった。
咲夜でさえもいなかった。
1人寂しい屋上....だった....
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