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禁じられた恋
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「理乃が拓海に何か言ったりしたのかな?」
「それはわからないけど、月島くんは嫌ってたと思う。松村さんが私に話しかけてくると、すぐに『こっち来いよ』って言ってくれて、あの子の底知れない不気味さから守ってくれた」
「じゃあ、拓海が理乃と付き合うなんておかしいよね」
「私は絶対ないと思う。月島くんはさ、ずっと光莉が好きだったよ」
美帆は泣き出しそうな目を光莉に向ける。どうしてそんな顔をするのだろう。
「美帆……?」
「杉谷くんがね、言ったんだよ」
目が合うと、視線から逃げるように美帆はまぶたを伏せた。
「なんて?」
「その気持ち、10年続いたら本物だなって」
「10年……」
だから、杉谷は書いたのだろうか。卒業アルバムに。10年後、別れた彼女に会えてますように、と。それは、少なくとも、卒業するまで拓海が光莉を好きだったという証拠じゃないだろうか。そして、真中もまた、海外を目指せと拓海を鼓舞した。
社畜とうわさされるほどに、優秀な営業成績をおさめ続けた拓海は、ドックスの社員として海外を目指していた。それは、光莉に会うため。そう考えてしまうのは、ただのうぬぼれだろうか。
「光莉は間違ってたと思うよ」
「間違ってた?」
美帆は静かにうなずく。
「引っ越したらダメだったよ。どうして、月島くんを置いていったの? 何があっても、離れたらダメだったよ。だから、私が奪ったんだから」
「奪った……?」
まっすぐこちらを見つめる彼女の強い眼差しに、光莉ののどは震えた。
「どういう……」
「光莉には、あんなカメラオタクどこがいいの? って言ってたけど、私ね、松村さんから何度も助けてくれた月島くんのこと、いつの間にか好きになってた」
光莉は目をそらしたくなったけど、グッとこらえて、美帆と見つめ合った。
これは、理乃から逃げ出して、アメリカで幸せな10年を得た代償なのだ。
「私ね、月島くんと同じ大学に進学したんだ。彼、思いがけないぐらい優秀だったから、必死に勉強したよ。知れば知るほど、光莉とお似合いだったんだなって思ったけど、そう思えば思うほど、彼が欲しくなった」
「大学に行って、付き合い始めたの?」
「月島くん、すごくモテたのに、好きな子がいるからって全部断っちゃうんだよ。そんなことしてたら、彼女のいない人生になっちゃうよって言ったら、彼ね、それでもいいって」
美帆はため息をもらすように笑う。
「笑っちゃうでしょ。だから、意地悪したくなっちゃった。光莉はもう、誰かと付き合ってるんじゃない? って言った。月島くん、ショック受けてた。そういうのは考えたくないって。バカじゃないのって思っちゃった」
「でも、付き合ったんだよね?」
「それはわからないけど、月島くんは嫌ってたと思う。松村さんが私に話しかけてくると、すぐに『こっち来いよ』って言ってくれて、あの子の底知れない不気味さから守ってくれた」
「じゃあ、拓海が理乃と付き合うなんておかしいよね」
「私は絶対ないと思う。月島くんはさ、ずっと光莉が好きだったよ」
美帆は泣き出しそうな目を光莉に向ける。どうしてそんな顔をするのだろう。
「美帆……?」
「杉谷くんがね、言ったんだよ」
目が合うと、視線から逃げるように美帆はまぶたを伏せた。
「なんて?」
「その気持ち、10年続いたら本物だなって」
「10年……」
だから、杉谷は書いたのだろうか。卒業アルバムに。10年後、別れた彼女に会えてますように、と。それは、少なくとも、卒業するまで拓海が光莉を好きだったという証拠じゃないだろうか。そして、真中もまた、海外を目指せと拓海を鼓舞した。
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「光莉は間違ってたと思うよ」
「間違ってた?」
美帆は静かにうなずく。
「引っ越したらダメだったよ。どうして、月島くんを置いていったの? 何があっても、離れたらダメだったよ。だから、私が奪ったんだから」
「奪った……?」
まっすぐこちらを見つめる彼女の強い眼差しに、光莉ののどは震えた。
「どういう……」
「光莉には、あんなカメラオタクどこがいいの? って言ってたけど、私ね、松村さんから何度も助けてくれた月島くんのこと、いつの間にか好きになってた」
光莉は目をそらしたくなったけど、グッとこらえて、美帆と見つめ合った。
これは、理乃から逃げ出して、アメリカで幸せな10年を得た代償なのだ。
「私ね、月島くんと同じ大学に進学したんだ。彼、思いがけないぐらい優秀だったから、必死に勉強したよ。知れば知るほど、光莉とお似合いだったんだなって思ったけど、そう思えば思うほど、彼が欲しくなった」
「大学に行って、付き合い始めたの?」
「月島くん、すごくモテたのに、好きな子がいるからって全部断っちゃうんだよ。そんなことしてたら、彼女のいない人生になっちゃうよって言ったら、彼ね、それでもいいって」
美帆はため息をもらすように笑う。
「笑っちゃうでしょ。だから、意地悪したくなっちゃった。光莉はもう、誰かと付き合ってるんじゃない? って言った。月島くん、ショック受けてた。そういうのは考えたくないって。バカじゃないのって思っちゃった」
「でも、付き合ったんだよね?」
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