魔物は、以外といい奴

テンマル

文字の大きさ
上 下
5 / 7

魔物の労働環境

しおりを挟む
俺は、朝の爽やかでまぶしい日差しで目が覚めた。

「かぁっ、目がぁ、目がぁ」

腕で目をかばおうとしたが・・・手が無かったのでかばえなかった・・・。

「あーそうだ、俺スライムになっちゃったんだっけ」

 はぁ、魔物が爽やかな朝日で起床かよ・・・

「笑えねぇ、はぁ」

俺は起きると着る服が無いというか着る必要が無いのでベットから飛び降りるとすぐに昨日言われたとうり牛魔王の部屋をめざして部屋出た。

「えっと、たしかチームの部屋は近くなはずだけど・・・あっ、あった」

扉の上に「うし」とひらがな(ほんとは違うけどエイラの力でそう見える)で書いてある木の板を見つけた。
 うしって自虐的過ぎる。

とりあえずノックしてみた。
コンk「へーい、スライムK待ってたぞ」

速い速過ぎるよコイツずっと扉の前で待ってたぐらいの速さだよ。

「牛魔王さんノックしてから速いですね」

「扉の前で待ってたからね」

本当に待っていた・・・・やっぱコイツバカだ。

「ほら行くぞ食堂に案内してやる。仕事についての話は飯食いながらしようぜ」

そういうのでとりあえずついていった。



「ほら、ついたぞ。ここが食堂だ。朝、昼、晩すべてここで済ませるんだ。ちなみにここでの食事は全てタダだ!」

「タダなんですか?労働環境良すぎません?」

日本の会社にも見習ってほしいくらいだ。

「これは昔、魔王様が賃金に格差があるのはしょうがないが食事くらいは、満足に食べて欲しくて全ての食事を無料にしてくださったんだ、感謝して食えよ」

あの魔王が!?そんな・・・泣ける
 いまはすごいことなってるのに、老いって怖いわぁ・・・・これから毎日脳トレしてから寝ます・・・・やっぱめんどいからやめよう。

「ここにの列に並べ、今日はえっと、あった、なになに獣の屍の悠久煮と無数の菌類入りベーグルかうまそうだな」

おいおいマジかよ!気がつかなかった、元の世界とこの世界いろいろ違うが俺にとって一番困るのは、食事の違いだった。外国ですら全然違うのに異世界が違わないわけ無かった・・・魔王の配慮が俺にはあだとなっちゃたよ。おい!魔王責任とれよ。

「お、おいしそうっすね」

この世界では普通の食べ物を食べたこと無いと不思議がられて最悪の場合異世界人だってばれる、それだけは避けなくちゃならなかったので話を合わせた。



 嫌な時ほど順番は早く来るものでもう受け取って空いていた席に牛魔王と座ってしまった。

「うちの食事はうまいから無いと思うが、残すなよ。魔王様のお心でタダになってる料理を残すと魔王様は、許してくれると思うが過激派の奴らにリンチされるぞ」

「かっ過激派?」

「ああ、魔王様に忠誠を誓った俺らの中にも過激な連中がいてな魔王様を侮辱したりしたやつがいると制裁をくらわすんんだ。ちなみに過激派はみんなこの銀色の時計を持ってる」

牛魔王はポケットから魔とかかれた懐中時計を見せてくれた。
怖いなぁ、あんな魔王に忠を尽くすなんて物好きな連中だな・・・結果的には俺もだけど。
 あら?あらあら?なして牛ちゃんあんだが持ってんの?

「牛魔王さんもしかしてあなたも・・・?」

「おうよ!リーダーだ!」

リーダー!?俺そんな危ないやつらのリーダーと飯を食べるの?

「ソッ、ソウデスカァ」

ヤバいヤバいヤバいヤバい、俺絶対吐いちゃうよ。俺ミキサーでかき混ぜたやつ今流行りのスムージーにして皿に出しちゃうよ。

「さあ、食おうぜ。我ら魔族の王たるサタン・エルドーラよ貴方のおかげで今日も暖かくぉぃ・・・・・・・・・

ヤバいって魔王のためにお祈りとかしてんじゃん。
 俺が焦ってるうちにお祈りが終わったのか牛魔王が食べ始めた。

「やっぱうめぇなぁ、どうした?食わないのか?」

「たったべます」

無数の菌類入りベーグルを一口だいにちぎった。
 見た目は結構いいんだよ、でもねネーミングがさ・・・あれなんだよ。

「早く食えってほら!」

口にいれることができずしぶっていたら牛魔王が無理やり口に放り込んできた。

「てめぇなに・・・す・・んで・・すか」

以外と上手いぞ、いやすげぇ上手い!なんでだ無数の菌類入りなのに・・・・菌・・あっ、菌類ってイースト菌か?
 イースト菌とはパンなどに入ってる菌でこれをうまく発酵させることが出来るとふわふわに仕上がる。
 なにが無数の菌類だよあたりまえじゃねえか。まさか・・・獣の悠久煮も
 俺は獣の悠久煮を食べてみた。

「うまっ、なにこれすげぇ美味しい」

「そうだろ俺もこれめっちゃ好きなんだよ」

肉すげぇ柔らかいしなんのダシかは知らないしたぶんまがまがしい物だから知らない方いいけど美味しい!

「それにしてもなんで悠久煮って言うんですか」

俺は一つ気になることを牛魔王に聞いた。

「悠久って永遠みたいな意味あるだろ、永遠に煮込んだ位に肉が柔らかく、味のしみた状態です、みたいな意味があるらしいぞ。聞いた話だけど」

こんなに旨いのにネーミングセンスが中二っていうか猟奇的過ぎるわ!
 俺はあまりのうまさに先に食べていた牛魔王に追い付くほどの速さで食べ完食した。

「飯は食ったなよし!歩きながら仕事の話でもしよう」

「はい」

魔物の美味しい料理で元気があふれていた。

「まず労働時間は朝9~夜9時だ。長く感じるかもしれないが正午から4時までは休憩で実質的に働いてるのは8時間だ。残業は一切無い」

 8時間か、長いように思うが残業が無いなら日本とあまり変わらんな。

「休憩の時間は何を皆さんしてるんですか?」

「自由だ。寝ててもいいが4時からは森の警備が主だ支障の無い程度にな。俺は昨日はああっ、飲んでたな」

飲んでた!?支障でんじゃん、支障ってゆうか異常でんじゃん!どんな状態で勇者と戦おうとしてたんだよ!酔拳とか使うの?ジャッキー・ギュウなの?

「それはどうかと思いますが・・・」

「おかげで昨日は仕事にならなかったよ。お前が来るまでには酔いは覚ましておいたけど」

俺が来る寸前まで酔ってたの?

「はぁ、で午前中は何をするのですか?」

「デスクワーク」

「デスクワーク!?」

戦うとこでデスクワークかよ。昼にはしがない会社員、夜には街を勇者から守る仕事人かよ、カッコイィ~

「デスクワークっていってもやるのは班で一人だ、俺んとこの班はゾンビCがやってる。あいつが言うには楽しいらしいからな」

デスクワークが楽しいって頭イッチャテルんじゃない、あぁイッチャテたなゾンビだし

「午前中、自分は何をしてたらいいんでしょうか」

「筋トレとかしてたら?俺もそうしてるし」

「そうします」

「よし!ジムに行くか」

「はい、はぁ」





「ここがジムだ」

「デケェ、設備かなり揃ってますね」

一般的な学校の体育館くらいにスペースにびっしりとマシンがおいてあり、休憩場もあった。

「これも魔王様が昔に戦う者は体を鍛えねばならん、だが仕事で戦うのにお金を払って鍛えるなどあり得んと言って無料で使えるジムを作ってくださったというわけだ」

「魔王様すごいですね」

昔がすごければすごいほど今の状態がギャップで面白い。
 それからマシンを使って体を鍛え時に休み、風呂に入り、サウナに入り、牛の白濁液(例によって美味しい)を飲み、一睡し、起き、風呂に入り警備の時間が来た。

 健康ランドみたいだな
しおりを挟む

処理中です...