別世界の空の下で!

みきトラ

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『メシと不穏な影』

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第18話『メシと不穏な影』


ステータスと能力の見せ合いをし終わり、ちょうど2時間くらいたったので下の階でご飯を食べる事にした、アヤメは部屋で寝ると言っていたから置いて行くことにした。


この地域には米が無く代わりに麦見たいな植物などが沢山取れるそれをうまく料理して、作られたご飯やパン、魔物の肉を使って作ったステーキなどが主な食料だ。


この店での人気の料理も、もちろん肉料理だ確か、『ミノブーの塩焼きクリムダケソースのステーキ』だったと思う。


ミノブーっていうモンスターはこの地域の草原に沢山存在してるモンスターだ見た目は、顔の真ん中に大きな一つ目を持ち四足歩行で肌の色は澄んだピンク、身体の大きさは僕らの世界でいうホルスタインぐらいの大きさだね、頭の上に鋭いツノが生えており、その角を使って相手を攻撃するミノブーの全体重を乗せての突進攻撃その時の角の威力は鉄の盾が一撃で貫通するほどの威力がある。(基本討伐ランクはCランク)


しかし、ミノブーは比較的穏やかなモンスターでこちらから襲わない限り何もしては来ないミノブー達は基本草食であり雑草や薬草しか食べない、そして、ミノブーを討伐する人達は基本的に弓や魔法を使った遠距離攻撃で仕留める事が当たり前となっているよ、そりゃ近距離だと危ないもんね。


そして、クリムダケは森の中に生えているキノコだ見た目は、なんか全身が白くて黒の斑点が所々についている見た感じすっごい危なそうなキノコだけどこれは自分の身を守るためにつけているだけでその味はとってもクリーミーで美味しい、みじん切りにして、沸騰したお湯の中に入れるとそのクリーミーな味が身から出て来ていろんな料理の味付けに使われる定番の食材だ。


僕も一度食べたいと思ったことはあるけれど人気な事もあって少し値段が高いからまだ、食べてない買えるお金はあるけれど旅をするんだから今は節約しないとね、我慢我慢…。


ちなみに、僕が今食べているのはすっごく固い黒パン5つと大き目のスープ皿に入ったよくわからないオレンジ色した、暖かい野菜スープだ、あまり人気のないメニューだから値段はとて安いなんと!〈鉄貨〉3枚だ!あの人気料理の値段が〈銅貨〉7枚!チクショウ天と地程の値段の差があるぜ!つーか、宿屋一泊二日の値段よりも高い料理ってなによ!?そんなの、やってらんないわ!。


まぁ、前世で親戚のおっさんに「夜ご飯に丸々の固いフランスパンとミネストローネか黒毛和牛のステーキどっちが良い?」と聞かれて、即答で「フランスパンで!」と答えた奴が今更なに言ってんだ?って話だけどさぁ…。


そんなこんなで、カッチカチの黒パンとスープを美味しくいただいた後、僕は一人部屋に向かっていた。


「しかし、アヤメの奴僕のステータスを見て驚かないなんて、すごい奴だよ『珍しい種族だな?それ故に主人は強いのだな!』と言われただけだし…。まぁ、肝の据わった相棒で嬉しいけどさ……。剣だし肝なんてないか…。」


バカげた事を言いながら部屋に帰り、明日も頑張ろうと自分に言って寝た。ちなみに、アヤメはすでにグッスリと寝ていた器用に念話で「クゥ~…クゥ~…」と可愛い寝息をたてながら…。


_____________________________________________


夜の森の中で怪しい影が複数動いているそれは、人の形をしている者もいれば、そうでない者も多数ある、まるで何かを探してるかのように…。


一際大きな影が影に言った
「おい、何かわかったか?」


声をかけられた影が片言で答えた
「イエ、ナニモ…。ワカッタコトハアリマセン。」


「そうか、やはり何もわからないか…これは我が王に伝えるべきか否か…。」


一際大きな影よりも更に大きな影が歩いて来たその身につけた鎧の擦れる音をカチャッカチャッカチャ…と鳴らしながら。


「おお、『首なしナイト』よ来てくれたのか、お前はこれをどう見る?そして、どうする?」


首のない騎士は持っていた剣を振り上げて地面に叩きつけたすると、叩きつけられた地面には傷一つつかず、変わりに騎士の剣にヒビが入っていたそれを、これが答えだと言わんばかりに剣のヒビを大きな影に見せる。


「そうか、お前の瘴気で出来た剣にヒビを入れるほど強い、聖属性の力が働いているという事か…。そして、この瘴気に対する地面の強度…これは、うかつに手を出さぬ方が得策か…、ふむ、決めたぞ今は王都の襲撃準備を整えよう此処は後回しだ。帰るぞお前達」


「ギョイニ…。」

「………。」

森の中で、紫の光が光ったそして、その場から影の気配は跡形もなく消えた…。

王都に迫る不運の影、もう直ぐ訪れる悲しみの音…、少しづつ少しづつその時は迫って来ている。
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