別世界の空の下で!

みきトラ

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第21話

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第21話「アイラの学園生活その2」



今日も優しい光を太陽が放つ時間がやってくる夜の闇を明るい光で上書きする、すると今まで寝ていた動物たちが目を覚ます、寝ていた魔物達も目を覚まし夜の魔物はその身を隠す、ゆっくりとそれでも早く光が闇を上書きし朝を知らせる。



学園寮の窓から光がカーテンを通り抜けて寝ている少女の横顔を照らす、その眩しさで寝ていた少女は目を覚ます。


「う…ううん…眩しぃ…。」


少女の綺麗な銀色の髪を光が軽く撫でるように照らした。


「ぅうん…風?そっか…窓開けたまま寝ちゃったんだっけ…。」


まだ、眠そうな少女の瞼が開き瑠璃色の綺麗な瞳が窓から見える空をその瞳に映す。
そして、少し伸びをし眠気を覚まそうとしている


「ふぅ…ぅう~~んっと!、今日も良い天気だね。さて!出掛ける支度しなきゃ、お母様達からお手紙来てるかも知れないし、それにそろそろしたら、ラチノちゃんが来ちゃうからね。」



アイラはそう言いながら、淡いオレンジ色のネグリジェから学園指定の服に着替えた。


コンコン!


「アイラちゃん!、あっさあさだよ‼︎」


元気よく扉がたたかれ、更に元気なラチノさんの声が扉の前から聞こえてくる、
これも、いつも通りの事で私が日直じゃない日はいつもラチノさん達が一緒に学校に行こうと誘ってくる。



「ラチノちゃんそんなに大きな声で呼ぶのは迷惑だと思うの、もっと普通に呼ぶだけで良いと思うの。」



「え~、普通の声じゃきっと聞こえないよ~だってこのドア結構頑丈だもん!」


「ラチノちゃん…頑丈じゃないドアなんてものはもう、ドアじゃないと思うの。」


「えー、学校にあるじゃん頑丈じゃないドア!横に開けるやつ!」


「ラチノちゃん…それはドアっ言うんじゃ無くて無くて引き戸って言うの。」


「名前にドがつくんだからドアで良いじゃない!」


「ラチノちゃん…それじゃ、ドラゴンさんもドアになっちゃうの…。」


「ドラゴンにドアついてるの!?中には一体何が!?」


「もう良いの、疲れたの。」


どうやら、いつもの良くわからないやり取りが終わったようなので、そろそろ出る事にします。


「ラチノさん、ルイナさんおはようございます。」


「あ、やっと出て来てくれた~アイラちゃん遅いよー。」


「おはようなの、アイラちゃん。」


この国では珍しい黒髪黒目の少女ルイナちゃん炎(エン)の国から色んな経験を積む為にこの大陸に引っ越してきたんだって言ってました、言葉数はあまり多くありませんから冷たい子だと思われがちですけれど悪い子では無くとても優しい良い子なのです。

ちなみに、ルイナちゃんはまだ9歳なのにもう冒険者登録をしています。炎の国では強くなる為に5歳から冒険者になるんだそうです。スパルタです。



「ルイナさん、おはようございます。三日ぶりですね予定では今日も冒険者の仕事をするはずでは?」



「うん、本当はそうするつもりだったの。でも、精霊が今日は学園で嫌な事が起きるかも知れないって言うから気になって学校に行く事にしたの。」



「精霊さんがそう言ったのですか?珍しいですね、何も起こらないと良いのですが…。」



「精霊は、言っているのこの国に嫌なものが近づいているって、気をつけてって言っているの。」



「きっと大丈夫だよ~、学園には沢山凄い魔法使いの先生がいるんだからさ~。」



「ラチノちゃんは、気楽でいいの。」


「ちょっと~?それって私がバカ呼ばわりされてるように聞こえるんだけど~?。」


「さっきから、そう言ってるの。」


「ひどい!?。」


「まぁ、まぁ、雑談はそれぐらいにして、そろそろ行かないと、授業に遅刻してしまいます。」


「そうなの、ラチノちゃんのバカな話を聞いてる場合じゃ無いの、遅刻しちゃうの。」


「む~、ひどいよ~。」


「さぁ、2人とも行きましょう。」


「「はーい(なの)」」


お母様、お父様、お爺様、ユルク、そして、お兄様、私はとても学園で楽しい日々を送っています、願うならばここにいる2人とずっと一緒に仲良く学園生活を送りたいです


ルイナさんが言っていた不吉な予感が当たらなければ良いなと思っていますが、学園は比較的安全なのであまり心配していません、しかし、一向に連絡が取れないお兄様が心配です、一体どこにいるんでしょうか…。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

王都付近ゴブリンの森


「アヒャヒャ、おいガキャア!俺たちゃこの森を占拠してる盗賊『チンピラ五冒』だい!!命が惜しけりゃ金目の物と持ち物全部置いて尻尾巻いて逃げな!」


「クケケケ、兄貴の言う通りにした方がええぜ!この兄貴こんなヒョロヒョロに見えてこれでも二つ名のあるスゲー元冒険者なんだぜぇぇぇぇ!」


「え?何?盗賊チーム名が『きんぴらゴボウ』で皆んなヒョロヒョロなの?芸人名の間違いだろwww。」



その頃の主人公は、王都付近の森の中で
きんぴら、もとい名のある盗賊『チンピラ五冒』達に絡まれていました。





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