僕が砂夫になった理由

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悪魔の種目決め

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落ち着け、俺。
種目決めの場にいる事自体は前のトラウマを回避するために必要な事だ。もし仮に種目決めの日に休んで次の日に決まっている種目がクラス対抗リレーのアンカー以外であるとは限らない。むしろ前に俺を推薦した奴がこのクラスにいる以上俺がまたアンカーになっている可能性は種目決めに参加していない場合の方が高い。それならこれはチャンスだ。前の体育祭の事を先生も知っているから俺が強く否定すればアンカーになる確率はほぼ無い。勝ったな。
よし今回の種目決めは楽勝だ。

先生は「まず最初に1番決まりにくい種目から決めていこう」と言った。僕は冷や汗が止まらなかった。絶対あの種目だと確信していたからである。
そして続けて先生は「という事でクラス対抗リレーから決めていきたいと思う。クラス対抗リレーは例年通り推薦で参加する人を決めていきたいと思う。」と言い後は先生に変わり委員長が進行した。
委員長「では一応クラス対抗リレーに参加したい人はいませんか?」と聞いた勿論手が上がる事は無く、先生はだからクラス対抗リレーは推薦なのだと言いたげな顔をしてた。ごく稀に足に自信があるものが手を挙げたりするのだが、あいにくこのクラスにそれ程足の速いものはいない。そして委員長は「では推薦したい人がいる人?」と質問を変えると何人か手を挙げ陸上部の数名が渋々といった感じであるが、対抗リレーの選手として決まった。そして状況はこう着状態になってしまった。意外な事に前に俺を推薦した奴は大人しかった。
そして困った委員長は「クラス対抗リレーに出てくれる人?」と聞いた。先生は呆れた顔をしていた。そんな顔をよそに1人の生徒が手を挙げた。
「猛雄君ありがとう」委員長は助かったという様な顔で感謝した。「あと1人誰かやってくれる人?」と委員長が聞くとまた手が上がった。委員長は驚いた顔をして尋ねた「猛雄君どうしたんですか?」周りも不思議そうな顔をしてると猛雄は「もし誰も他にやりたい人がいないから1人推薦したい人がいるですけど、良いですか?」と尋ねた。皆んなは頷いた。すると猛雄は「では僕は是非砂川君と一緒にリレーを走りたいです」と言い出した。ジャイ君め何を言い出すんだと思った。

ちなみにジャイ君とは「頑張れのび君」でのび君をよくイジメているガタイの良い暴れん坊のキャラの事である。
そしてジャイ君と猛雄は見た目が似ており上の名前も剛田と同じである。

ってそんな事よりどうなってる。ジャイ君と俺の接点なんて無いはずだ。何故俺が推薦された?やっぱりのび君はジャイ君の敵って事なのか。嫌、そんな冗談を言ってる場合では無い。
早く嫌だって言わないと、、、
僕が手を挙げる前にここぞとばかりに奴が手を挙げた。「杉田君どうしましたか?」委員長が尋ねると杉田は答えた。「僕も砂川君が良いと思います。是非とも砂川君には去年の雪辱を晴らして欲しいです」
クラス中は笑いを堪えながら頷いた。
よくもぬけぬけと去年僕にのび君とあだ名を付けたのはお前じゃ無いか。僕は怒りで震えそうになった。
そんな僕をよそに委員長は「良かったらやってくれないか?」と聞いてくる。先生も「砂川頼んで良いか?」と聞いてくる。とどめはジャイ君だ。
「砂川君が走ってくれたら1番になれると思うんだ」と言ってきた。その言葉にクラスは爆笑していた。
何人かの奴らは「やれよ、伸夫」と言った。先生もダメ押しとばかりに「やってくれるな、伸夫」と言った。普段俺の事を砂川と呼ぶくせに教師なんて最悪だと思いながらも僕は断る事ができなかった。
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