118 / 186
119 お悩み相談、その2
しおりを挟む
「実は…………恋人が欲しいんです! 結婚したいんです!!」
良かった。普通の悩みだ。
「え~と、今までに彼女とかが居た事は?」
「……ありません。モテないんです」
あ~、よくあるパターンだな、こりゃ。
顔は……普通だな。この世界の流行りとかモテる男の要素を知らないけど、街中でよく見る感じ。
美男子では無いが、ブサイクでも無い、十人並み。
そうなると、後は性格か。
「悪く思わないで欲しいんですけど、自分の性格をどう思いますか? 性格悪いとか思いますか?」
「いえいえ! 友人も結構居ますし! ただ人見知りな所はあります……」
ふ~む。性格も普通か。
では、日本の友人に贈ったアドバイスをここでも披露しようじゃないか。
「ズバリ言いましょう。男女問わず、最初の見た目が90%以上大事です!」
「そ、それはどういう事ですか?!」
「第一印象が全てと言っても過言ではないんです!
例えば、街中で美人と普通の女性が歩いてたとします。どっちを凝視しますか?
答えは聞くまでもありません。美人ですよね? いえ、悪い事ではありません。普通の事です。
しかしそういう事なんですよ! 結局は容姿なんですよ! チクショウ!」
「じゃ、じゃあ、どうしたら良いんですか?! 顔は変えられませんよ?!」
「顔というか容姿は例えで言っただけです。性格や話し方も対象になります!
つまり、出会った時に相手の好みや嗜好にあってないと挽回は大変なんです!」
はっきり言って、こればっかりはしょうがない。
「で、でもですね! 女性はよく『優しい人が好き』とか言いますよ?!」
「リップサービスってやつね。綺麗事を言っても、先程言った事は事実です。
性格重視? 出会ってすぐ性格なんか判らないでしょ?
話すにしても、最初の印象で『あっ、こういう顔の人って苦手だな』と思われてたら、禄に会話もしてくれない」
十人並みの顔ならクリア出来る可能性は十分にあるけどね。
「で、でもですね! 演劇俳優や笑劇俳優なんかはブサイクでもモテるじゃないですか!」
あ~、日本でもある芸能人のパターンね。
「それは、俳優側からは初対面でも、その人は舞台等を見て知り合いな気持ちになっているから。
それが例え演じた役としてだとしても、そういう性格じゃないかと錯覚してるんですよ」
地球で芸人がモテるのも、そういう理屈なんだよね。
「あの人は『ブサイクだけど面白い』」という印象を持っているから。
だから会って話すのは苦にならない。
普通では難しい「会って話す」をクリア出来てしまう。
「じゃあどうすればいいんですか?!」
「とにかく外見を磨くしかない。後は服装にも注意。ダサいのはダメ。女性ウケする格好をする事」
「それが判らないから困ってるんです!」
「女性が好きな舞台を見に行こう。そして真似をするのが一番近道。
付け焼き刃だとすぐにバレるから、しっかりと修行しましょう。
そういう人達がしているメイクを勉強するのも良いね。
後は服を買う時に女性店員が居る店で買う事。勿論忌憚のない意見を言ってくれる人が居る店ね。
売ろうと躍起になってる店はダメだよ? 高い物を勧めて来る店は怪しいから気をつけるように」
「そ、そういうのはやった事無いです……。無理ですよ……」
「そんな考えだからモテないんだ! ここで生まれ変われ!
そうだなぁ、よし、こうしよう! 友人に結婚してるヤツは居るかい?」
「えっ? は、はい。居ます」
「よし! じゃあその友人に頼め!
友人とその嫁さん、二人に協力してもらい、服を買いに行くのだ!
そこで忌憚のない意見を言ってもらえ! これで服装はクリア出来るはずだ!
性格は舞台を見て学ぶ! これしかない! 日々努力だ!
努力せずにモテるのは美男子だけの特権! 普通の人間は努力をするのが当たり前なのだ~~~!!」
ゼイゼイ……。
思わず語ってしまった。
横で姫様がドン引きしてるわ。ごめん調子に乗った。
「わ、判りました! やってみます! ありがとうございました!!」
悩みは解決したようだから、問題無し!
あっ、王太子も引いてるじゃないか。
お前達みたいな、持ってる者には判らない問題なんだよ!
良かった。普通の悩みだ。
「え~と、今までに彼女とかが居た事は?」
「……ありません。モテないんです」
あ~、よくあるパターンだな、こりゃ。
顔は……普通だな。この世界の流行りとかモテる男の要素を知らないけど、街中でよく見る感じ。
美男子では無いが、ブサイクでも無い、十人並み。
そうなると、後は性格か。
「悪く思わないで欲しいんですけど、自分の性格をどう思いますか? 性格悪いとか思いますか?」
「いえいえ! 友人も結構居ますし! ただ人見知りな所はあります……」
ふ~む。性格も普通か。
では、日本の友人に贈ったアドバイスをここでも披露しようじゃないか。
「ズバリ言いましょう。男女問わず、最初の見た目が90%以上大事です!」
「そ、それはどういう事ですか?!」
「第一印象が全てと言っても過言ではないんです!
例えば、街中で美人と普通の女性が歩いてたとします。どっちを凝視しますか?
答えは聞くまでもありません。美人ですよね? いえ、悪い事ではありません。普通の事です。
しかしそういう事なんですよ! 結局は容姿なんですよ! チクショウ!」
「じゃ、じゃあ、どうしたら良いんですか?! 顔は変えられませんよ?!」
「顔というか容姿は例えで言っただけです。性格や話し方も対象になります!
つまり、出会った時に相手の好みや嗜好にあってないと挽回は大変なんです!」
はっきり言って、こればっかりはしょうがない。
「で、でもですね! 女性はよく『優しい人が好き』とか言いますよ?!」
「リップサービスってやつね。綺麗事を言っても、先程言った事は事実です。
性格重視? 出会ってすぐ性格なんか判らないでしょ?
話すにしても、最初の印象で『あっ、こういう顔の人って苦手だな』と思われてたら、禄に会話もしてくれない」
十人並みの顔ならクリア出来る可能性は十分にあるけどね。
「で、でもですね! 演劇俳優や笑劇俳優なんかはブサイクでもモテるじゃないですか!」
あ~、日本でもある芸能人のパターンね。
「それは、俳優側からは初対面でも、その人は舞台等を見て知り合いな気持ちになっているから。
それが例え演じた役としてだとしても、そういう性格じゃないかと錯覚してるんですよ」
地球で芸人がモテるのも、そういう理屈なんだよね。
「あの人は『ブサイクだけど面白い』」という印象を持っているから。
だから会って話すのは苦にならない。
普通では難しい「会って話す」をクリア出来てしまう。
「じゃあどうすればいいんですか?!」
「とにかく外見を磨くしかない。後は服装にも注意。ダサいのはダメ。女性ウケする格好をする事」
「それが判らないから困ってるんです!」
「女性が好きな舞台を見に行こう。そして真似をするのが一番近道。
付け焼き刃だとすぐにバレるから、しっかりと修行しましょう。
そういう人達がしているメイクを勉強するのも良いね。
後は服を買う時に女性店員が居る店で買う事。勿論忌憚のない意見を言ってくれる人が居る店ね。
売ろうと躍起になってる店はダメだよ? 高い物を勧めて来る店は怪しいから気をつけるように」
「そ、そういうのはやった事無いです……。無理ですよ……」
「そんな考えだからモテないんだ! ここで生まれ変われ!
そうだなぁ、よし、こうしよう! 友人に結婚してるヤツは居るかい?」
「えっ? は、はい。居ます」
「よし! じゃあその友人に頼め!
友人とその嫁さん、二人に協力してもらい、服を買いに行くのだ!
そこで忌憚のない意見を言ってもらえ! これで服装はクリア出来るはずだ!
性格は舞台を見て学ぶ! これしかない! 日々努力だ!
努力せずにモテるのは美男子だけの特権! 普通の人間は努力をするのが当たり前なのだ~~~!!」
ゼイゼイ……。
思わず語ってしまった。
横で姫様がドン引きしてるわ。ごめん調子に乗った。
「わ、判りました! やってみます! ありがとうございました!!」
悩みは解決したようだから、問題無し!
あっ、王太子も引いてるじゃないか。
お前達みたいな、持ってる者には判らない問題なんだよ!
0
あなたにおすすめの小説
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
S級冒険者の子どもが進む道
干支猫
ファンタジー
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
氷弾の魔術師
カタナヅキ
ファンタジー
――上級魔法なんか必要ない、下級魔法一つだけで魔導士を目指す少年の物語――
平民でありながら魔法が扱う才能がある事が判明した少年「コオリ」は魔法学園に入学する事が決まった。彼の国では魔法の適性がある人間は魔法学園に入学する決まりがあり、急遽コオリは魔法学園が存在する王都へ向かう事になった。しかし、王都に辿り着く前に彼は自分と同世代の魔術師と比べて圧倒的に魔力量が少ない事が発覚した。
しかし、魔力が少ないからこそ利点がある事を知ったコオリは決意した。他の者は一日でも早く上級魔法の習得に励む中、コオリは自分が扱える下級魔法だけを極め、一流の魔術師の証である「魔導士」の称号を得る事を誓う。そして他の魔術師は少年が強くなる事で気づかされていく。魔力が少ないというのは欠点とは限らず、むしろ優れた才能になり得る事を――
※旧作「下級魔導士と呼ばれた少年」のリメイクとなりますが、設定と物語の内容が大きく変わります。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
残念ながら主人公はゲスでした。~異世界転移したら空気を操る魔法を得て世界最強に。好き放題に無双する俺を誰も止められない!~
日和崎よしな
ファンタジー
―あらすじ―
異世界に転移したゲス・エストは精霊と契約して空気操作の魔法を獲得する。
強力な魔法を得たが、彼の真の強さは的確な洞察力や魔法の応用力といった優れた頭脳にあった。
ゲス・エストは最強の存在を目指し、しがらみのない異世界で容赦なく暴れまくる!
―作品について―
完結しました。
全302話(プロローグ、エピローグ含む),約100万字。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる