お助け最強幼女! 下僕少女と世直し旅 ~最強竜なのに人間に討伐され幼女として復活したオレ、竜スキルでハーレムを築いたら楽しすぎ~

なっくる

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第25話 温泉! 湯煙艶姿旅情編(後編)

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 リリちゃん、見ちまったぜ……

 森の奥、岩場の影……温泉宿に湯を供給していると思われる、泉。

 そこでオレが見たのは、脇の小川から水を引き、魔導ボイラーでお湯を沸かした後、せっせと入浴剤を投入するユーニの姿であった……

 えぇ……まさかの温泉偽装……見てはいけない舞台裏を見てしまい、困惑するオレ。
 あの温泉は、すべて入浴剤だったのか……?

 いや、岩肌が硫黄? で汚れているところを見ると、昔は本物の温泉が出ていたに違いない。
 状況的には、枯れてしまった温泉を隠すため、偽装を続けていたと言うことだろうか……?

 あの温泉宿、建物は古かったが、内装はきれいにリフォームされてたもんな……温泉枯れたので宿続けられませんと言うわけには行かなかったのだろう……

 悪事は、悪事なのであるが……宿のもてなしも、料理も、大変心のこもったものだった。 悪意を持って偽装しているのではなさそうだが……さすがにその場で出て行き、ユーニを問い詰める気にはなれず、オレはこっそりと自分たちの部屋に戻るのだった。


 ***  ***

「ふわぁ……おはようございます、リリ様」

「うーい、おはよう」

 翌朝、気持ちよいふとんで、ぐっすりと寝たオレ達は、おいしい朝食をたっぷりと食べ、出発の準備を整えていた。

 このまま気づかなかった事にして、ユーニと連絡先を交換し、友達になった後に出発するというのが、大人の対応であるが……

「……サナ、お前が”気になります!”と言う気持ちが分かった気がする……」

「? どういうことですか?」

「実は……」

 何であんなことをしたのか、気になっていたオレは、昨夜目撃したことをサナに説明した。

「……なんと、なんと言うことでしょう……あの優しそうな母親が、ユーニちゃんにそんなことを……まさか、ユーニちゃんは前夫の子……継母によるつらいイジメと過酷な労働、なにより毎夜繰り返される艶的な販売行為により、彼女の幼い身体は悲鳴を……ああっ!」

「いや、そっちじゃねーよ」
「あいたっ」

 いきなり昼ドラ的妄想を繰り広げるサナを、チョップで止める。

「あのな……オレが気になっていたのは入浴剤……温泉偽装のほうだっつーの! それにユーニ、どう見てもあの母親の娘だぞ……顔つきや匂い的に」

「あと、夜のお仕事(意味深)はねーな。 部屋の引き出しやクロークに、”ゴム”が置いてねーもん」

 残念ながら、サナの妄想ははずれだ。 オレは、サナに昨日調査した結果を説明してやる。

「リリ様……そういう生々しい報告はやめてください……(ぽっ)」

 顔を赤らめるサナ。
 まあ、オレ達はゴムなんぞ必要ないがな!

「それはともかくだ。 ユーニをゲットするためにも、温泉偽装の原因は探りたいぜ」

「聞き込みをかねて、もう一泊しようと思うが、どうだ?」

「結局は、そこなんですね……お料理もおいしかったですし、そうしましょう! わたしも聞き込み、お手伝いします」

 決まりだ……オレ達は延泊を申し込むと(ユーニは大変喜んでくれた)、村での聞き込みを開始した。


 ***  ***

 ……とはいっても、小さい村だ。聞き込みなど、すぐ終わってしまった。
 要約すると、こうだ。

 ユーニの父親は、この村の出身。
 取り立てて名産のない故郷を盛り上げようと、数十年前に温泉を掘り当てた。

 数件の温泉宿と土産物屋は繁盛し、田舎の村も活気付く。
 そんな中、湯治客としてやってきたユーニの母親と恋に落ちる。

 かわいい娘も生まれ、順風満帆だと思っていた矢先、湧き出す温泉の量がだんだんと減ってきたそうだ。
 ユーニの父親は、新しい源泉を探すなど孤軍奮闘するものの、温泉宿はここの1軒を残し次々に廃業、宿のリフォームなどでてこ入れをするも、客足は戻らず。

 無理をしたユーニの父親は病に倒れ、数年前に娘を残し先立ってしまう。
 それ以降、母親と2人で温泉宿を守っているのだが、リフォーム費用の借金の返済が重く……と言うことのようだ。

「……なるほど……貧しい中でもお客様に笑顔を忘れないあの姿勢……立派です。 ううっ」

 思わず自分の幼少期を思い出したのか、涙ぐむサナ。

「そーだな。 オレも彼女たちは助けてやりてーな。 このままほっといて、良からぬ輩に目をつけられたらまずい」

 言葉巧みに借金の借り換えを薦め、いつの間にか莫大な利子を背負わせる……返せなくなったタイミングで、都会のアレな店に母娘共に沈める……いかん、いかんぞ! オレはそういう可哀想な物語が大嫌いなんだ!

「でもリリ様、わたし達がスポンサーになるとしても、素直に受け取ってくれるでしょうか? だって、わたし達、ぱっと見ただの子供ですし」

 ふむ、そういう反応もありえる……やはり、ここは劇的展開を使い、メンタルケア(意味深)も兼ねるべきだな!

「わかった、サナ! ここはオレに任せろ! 部屋のふとんは4!」

「……リリ様、やっぱそういう流れに持っていくんですね……はぁ、分かりました(ぽっ)」

 呆れ顔をしながらも、いそいそと準備を始めるサナ。 結局お前も好きなんじゃねーか……。


 ***  ***

 今日も温泉偽装のため、森の奥の泉に急ぐユーニのあとを、慎重につける。

 魔導ボイラーにスイッチを入れ、いざ、入浴剤を投入しようとした瞬間、オレはわざと枝を踏み、大きな音を立てた。

「!! ひいっ!? だっ、誰でしゅかっ!?」

 驚き、慌てふためくユーニ。 オレは、ゆっくりと木陰から彼女の前に姿を見せる。

「オレだ……ユーニ。 残念だよ……こんなことをしていたとは……いい宿だったのに……がっかりだぜ」

「り、リリちゃん!? あ、あの、これは、そのっ! だ、騙すつもりでは……」

 オレの非難の声に、さらに狼狽するユーニ。

 ざっ……

「お待ちください、お客様。 ご説明していなかった点、大変申し訳ございません」
「ですが、偽装は、私が指示してやらせたこと……なにとぞ、なにとぞ娘は責めないでやってください」

 おっと、母親まで出てきたか……オレのあとをつけてたんだな……これで役者はそろった。

「ふーん、とは言ってもな……そこそこ高い金を取って、オレ達を騙していたことは確かだ」

「……っ!」

「黙ってやっててもいいが、ひとつ条件があるなぁ……この後、ふたりでオレ達の部屋に来な……」

 ニタリ……とオレが邪悪な笑みを浮かべると、母親は覚悟を決めたようだ。 ユーニをかばうように前に立つ。

「……くっ、分かりました……ですが、娘には、ユーニにはひどいことをしないで……」

「くくく、それはお前の働き次第だなぁ……遅れるなよ」

 オレはそう言い残し、その場を去るのだった。


 ***  ***

「と、ゆーことでサナ、準備はできたか?」

 オレは部屋に戻り、うきうきと準備の仕上げをする。

「……リリ様、先ほどの下り、必要でしたか?」

 サナが呆れ顔で抗議してくるが、わかってねーな……こういうのは、下げて上げる……感情のジェットコースターが、雰囲気をより盛り上げるんだ!

「よし、横断幕と紙吹雪も準備完了……そろそろふたりが来るな……サナ、スタンバイ!」

「もう、わかりました……わたしもふたりの笑顔は見たいですし」

 こんこん……

 部屋の扉がノックされる。
 ふたりが来たようだ……

「お客様……参りました。 何なりとお申し付け……を?」

「ふ、ふひゃあ……?」

 覚悟を決めた表情で、白いキモノに身を包み、部屋に入ってきたふたりは、オレたちが持っているモノを見て、呆然とする。

 オレたちが持つ横断幕には、
 ”祝! リリサナコンビ、当旅館のスポンサーに名乗りを上げます”
 と書いてあり、紙吹雪まで舞っていたのであった。

「へへ、ユーニ。 驚かしてごめんな。 オレ達、村人にユーニたちの事情を聞いたんだ」

「オレ達を騙していた罪滅ぼしに、この申し出、受けてもらうぜ?」

 オレは、いたずらっぽい笑みを浮かべると、ばちーん! とウィンクを飛ばす。

「ふふ、リリ様はいたずらっ子ですから……ごめんなさい。 わたしも、この温泉宿は続いていくべきだと思いますっ! ぜひ支援させてください!」

 サナも笑顔だ。

「あぅ……でっでもっ! いきなりそんな……」

「そうです! 私達はお客様を騙していたんです! そこまでしていただくわけには……!」

「おっと……お前たちに拒否権はないぞ? この申し出を受けてくれないなら、温泉偽装の件、マスコミにばらしちゃうぜ?」

「……うう、しょんな……」

 予想通り、遠慮してくるふたりに、脅しをかけるオレ。

「もう、リリ様は……ユーニちゃん、こう見えてもわたし達、Sランクの冒険者で、お金もたくさん持っています。 また仲間たちと遊びに来たいですし、ぜひ、スポンサーにならせてください」

「!! Sランク……しゅごい……お母さん……今月の支払いもきついんだよね? 助けてもらおうよ」

「で、でも、お金だけをいただくわけには……」

「だいじょーぶ! きっちり楽しいことはしてもらうから」

 がばっ!

「きゃっ!?」
「ふええっ?」

 なおも渋る母親に、痺れを切らしたオレは、ふたりに飛び掛る!

 お楽しみは、これからだぜ!

「えっ? も、ほんとにやるんですかっ?」

「ふぁ、ふぁ、ああああっ(即落ち)」

 オレ達の部屋に、艶のある悲鳴(意味深)が響き渡ったのだった。


 ***  ***

 次の日。
 ツヤツヤしたオレ達は、ロビーで出発の準備をしていた。

 フロントの上には、メインスポンサーとして、オレ達の名前を記した、真新しいボードが掲げられている。

 当面の運転資金として、30万公国マルクをスポンサー料として提供したのだ。

「あ、あにょ……リリちゃん、サナちゃん、本当にありがとう……」

 顔を真っ赤にしたユーニが話しかけてきた。 ふふ、昨日は楽しんでいたな。

「さらに温泉まで……ほんとにありがとう」

 そう、資金提供に加えて、新たな源泉を、オレのドラゴン・ノーズで探し当て、ドラゴン・ブレスで掘ったのだ!
 これで、宿泊客も増えるだろう!

「リリちゃん、サナちゃん、また来てね!」

 ユーニの輝くような笑顔を心地よく感じながら、オレ達は次の街に旅立つのだった。

 リリ様ファンクラブ(ゴールド) 8→10人
 リリ様ファンクラブ(ブロンズ) 321→321人
 サナちゃんファンクラブ(ゴールド) 1→1人
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