23 / 35
第4章 俺だけが知っている最初の四天王
第4-6話 勇者の大技、四天王を貫く(というシナリオ)
しおりを挟む
「ルクア!」
俺は勇者の名を呼ぶ。
魔王であるフェルの耐性偽装により、実は女勇者の攻撃が弱点な四天王ゴーリキ。
相手が誤解しているうちに、最大威力の攻撃を叩き込む!
俺は腰に下げた道具袋から1つのポーションを取り出す。
なんの変哲もないポーションで、これだけではHPを少し回復する効果しかない。
だが、俺のスキルを使えば……。
「【属性改変:スピードブースト】!
受け取れルクアっ!」
キイイインッ
ポーションが青く輝く。
俺はそいつを彼女に投げ渡す。
「うんっ! ありがとうラン!!」
ぱしっ
ギュオオオオオオッ!
「うおおおおっ、来た来たっ!!」
ルクアの全身を蒼い光が包む。
属性改変《スピードブースト》したポーションは、対象のスピードを大幅に引き上げる。
具体的に言えば攻撃回数が数倍になるのだ。
「ルクア、行きますっ!」
ダンッ!
大幅に強化されたルクアの脚が、荒野の大地を力強く蹴った。
*** ***
「食らえ! ルクアスクライドっ!」
「ゴフゴフッ」
大きく跳躍し、ゴーリキを狙うルクアの前にオークの部隊が立ち塞がる。
それぞれ盾を構えているが、連中の豚面には余裕が漂う。
ふん、いくら勇者の大技とはいえ、この場には吾輩がいるのである。
魔王の耐性は四天王である吾輩を通し部下にも伝わる。
何体かは殺られるだろうが、威力は大幅に落ちる。
動きの止まったところを捕えればよい。
さて、人間の勇者候補はどのような声で鳴いてくれるのか。
べロリ、舌なめずりをしたゴーリキは次の瞬間、驚きの光景を目にする。
ズドアッ!!
ドンンッッ!!
「な、なんであるかっ!?」
勇者の槍先がオークたちに届いた瞬間、巨大な爆発が巻き起こる。
ウガ、ウガガガガガッ!?
あっけなく吹き飛ばされ、千切れ飛ぶ百体近いオークたち。
先陣を任せる打撃戦力として、ゴーリキ自ら強化した連中である。
いくら勇者とはいえ、人間風情の一撃でやられるとは!
しかも相手はメスの勇者……攻撃力は下がるはずでは!?
「お、おのれっ! だが、大技の後には隙が出来るはずであるっ!」
流石に百戦錬磨の戦士、呆然自失状態になっていたのは一瞬だった。
「おおおおおおおおおっ!」
握りしめた棍棒が紫色に光る。
もはや戦闘後のお楽しみなど考えている場合ではない。
吾輩の最終奥義で葬るのみ!
周囲の部下共も吹き飛ぶだろうが、吾輩の勝利の為には知った事ではないのだ。
「ぬおおおおおおおおっ!」
「食らうがよい! 究極粉砕悪鬼撃!!」
ブオン!
振り上げた棍棒に、膨大な魔闘気が集まっていく。
跡も残らぬほど粉々にしてやる!
勇者の次撃は間に合わない。
ゴーリキは己の勝利を疑っていなかったが。
「……遅いな」
勇者とメス狼に付き添っていた目立たないオス。
ソイツの声がなぜかはっきりと聞こえた瞬間。
ふわっ……勇者の技で巻き起こった土煙が風に流される。
技後硬直をしているはずの勇者の姿はそこには無かった。
「なっ、なんだとおおおおおおっ!?」
何が起こったのか、確認する暇さえ与えられない。
常識を遥かに超えるスピードで硬直状態から復帰した勇者は既にゴーリキの懐に飛び込んでいた。
バシュウッ!!
闘気を纏った槍が、ゴーリキ自慢のオーガー棒を吹き飛ばし。
ドンッ!
神速の槍先は、ゴーリキの腹を貫いていた。
俺は勇者の名を呼ぶ。
魔王であるフェルの耐性偽装により、実は女勇者の攻撃が弱点な四天王ゴーリキ。
相手が誤解しているうちに、最大威力の攻撃を叩き込む!
俺は腰に下げた道具袋から1つのポーションを取り出す。
なんの変哲もないポーションで、これだけではHPを少し回復する効果しかない。
だが、俺のスキルを使えば……。
「【属性改変:スピードブースト】!
受け取れルクアっ!」
キイイインッ
ポーションが青く輝く。
俺はそいつを彼女に投げ渡す。
「うんっ! ありがとうラン!!」
ぱしっ
ギュオオオオオオッ!
「うおおおおっ、来た来たっ!!」
ルクアの全身を蒼い光が包む。
属性改変《スピードブースト》したポーションは、対象のスピードを大幅に引き上げる。
具体的に言えば攻撃回数が数倍になるのだ。
「ルクア、行きますっ!」
ダンッ!
大幅に強化されたルクアの脚が、荒野の大地を力強く蹴った。
*** ***
「食らえ! ルクアスクライドっ!」
「ゴフゴフッ」
大きく跳躍し、ゴーリキを狙うルクアの前にオークの部隊が立ち塞がる。
それぞれ盾を構えているが、連中の豚面には余裕が漂う。
ふん、いくら勇者の大技とはいえ、この場には吾輩がいるのである。
魔王の耐性は四天王である吾輩を通し部下にも伝わる。
何体かは殺られるだろうが、威力は大幅に落ちる。
動きの止まったところを捕えればよい。
さて、人間の勇者候補はどのような声で鳴いてくれるのか。
べロリ、舌なめずりをしたゴーリキは次の瞬間、驚きの光景を目にする。
ズドアッ!!
ドンンッッ!!
「な、なんであるかっ!?」
勇者の槍先がオークたちに届いた瞬間、巨大な爆発が巻き起こる。
ウガ、ウガガガガガッ!?
あっけなく吹き飛ばされ、千切れ飛ぶ百体近いオークたち。
先陣を任せる打撃戦力として、ゴーリキ自ら強化した連中である。
いくら勇者とはいえ、人間風情の一撃でやられるとは!
しかも相手はメスの勇者……攻撃力は下がるはずでは!?
「お、おのれっ! だが、大技の後には隙が出来るはずであるっ!」
流石に百戦錬磨の戦士、呆然自失状態になっていたのは一瞬だった。
「おおおおおおおおおっ!」
握りしめた棍棒が紫色に光る。
もはや戦闘後のお楽しみなど考えている場合ではない。
吾輩の最終奥義で葬るのみ!
周囲の部下共も吹き飛ぶだろうが、吾輩の勝利の為には知った事ではないのだ。
「ぬおおおおおおおおっ!」
「食らうがよい! 究極粉砕悪鬼撃!!」
ブオン!
振り上げた棍棒に、膨大な魔闘気が集まっていく。
跡も残らぬほど粉々にしてやる!
勇者の次撃は間に合わない。
ゴーリキは己の勝利を疑っていなかったが。
「……遅いな」
勇者とメス狼に付き添っていた目立たないオス。
ソイツの声がなぜかはっきりと聞こえた瞬間。
ふわっ……勇者の技で巻き起こった土煙が風に流される。
技後硬直をしているはずの勇者の姿はそこには無かった。
「なっ、なんだとおおおおおおっ!?」
何が起こったのか、確認する暇さえ与えられない。
常識を遥かに超えるスピードで硬直状態から復帰した勇者は既にゴーリキの懐に飛び込んでいた。
バシュウッ!!
闘気を纏った槍が、ゴーリキ自慢のオーガー棒を吹き飛ばし。
ドンッ!
神速の槍先は、ゴーリキの腹を貫いていた。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
お気に入り・感想、宜しくお願いします。
『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。
新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。
※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
くどいようだが、俺の望みはスローライフ。
……のはずだったのに。
呪いのような“女難の相”が炸裂し、
気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。
どうしてこうなった!?
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
暗殺者の少女、四大精霊に懐かれる。〜異世界に渡ったので、流浪の旅人になります〜
赤海 梓
ファンタジー
「…ここは、どこ?」
…私、そうだ。そういえば…
「貴女、ここで何をしておる」
「わっ」
シュバッ
「…!?」
しまった、つい癖で回り込んで首に手刀を当ててしまった。
「あっ、ごめんなさい、敵意は無くて…その…」
急いで手を離す。
私が手刀をかけた相手は老人で、人…であはるが、人じゃない…?
「ふははは! よかろう、気に入ったぞ!」
「…え?」
これは暗殺者として頂点を飾る暗殺者が転生し、四大精霊に好かれ、冒険者として日銭を稼ぎ、時に人を守り、時に殺め、時に世界をも救う…。そんな物語である…!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる