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第19話 シローとレミリア
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「わああっ! すごいっ!」
車窓から見える光景に歓声を上げるリーサ。
「ふふっ、本当に壮観ですよね」
後部座席に座ったフェリナの声も弾んでいる。
先日買ったばかりの俺の車は阪神高速を通り西宮の辺りで海の方へ。
すっかり強くなった夏の日差しが、瀬戸内海に反射してキラキラと輝く。
ほどなくして、海岸近くに巨大な縦穴が見えてくる。
大阪湾の大深度地下をくりぬき、関空と四国をトンネルで繋ごうという国家プロジェクトの工事現場だ。
「F・ノーツギルドの皆さまですね。
関係者用駐車場Aはあちらです」
工事現場入り口の守衛さんにIDカードを見せると一番現場に近い駐車場に案内される。
そこにはずらりと高級車が並んでおり、このプロジェクトに参加しているダンジョンバスターのランクの高さを感じさせた。
「こ、このクルマで浮かないよな?」
思わず心配になってしまう。
国内メーカーの新型SUV。
背伸びして最上位グレードを購入(ローンで)してみたのだが、ずらりと並ぶ高級車を前に少々尻込みしてしまう。
「だいじょーぶ! このドレイク君は最強だよ!」
ドレイク、とは転生先の世界で使役していた飛竜の名前だ。
リーサは真っ赤なボディに彼を連想したのだろう。
「ふふっ、ウチの社有車なんて軽ですから、気にしなくてもいいですよ」
「そ、そうだよな」
俺は駐車場にクルマを止めると、二人を連れて事務所棟へ向かう。
今日はチーフクラスのダンジョンバスターの顔合わせがある。
まったくフェリナのヤツ、いつの間に俺を”サブチーフ”なるポジションにぶっこんだのか。
まだCランクの俺としては内心ドキドキである。
「少しだけ、裏技を使いまして♪」
何だよ裏技って。
このギルドマスターチートすぎる。
「お姉ちゃんかっこよすぎる!?
お家ではあんなによわよわなのに!」
「それは言わないでマジでお願い」
リーサの言葉に思わず吹き出してしまう。
先日の引っ越し祝いの後、結局うちに泊まることになったフェリナ。
来客用のベッドで彼女がつぶやいた可愛い寝言。
寝相が悪くて一晩に2度もベッドから落ちるという荒業を披露した後、低血圧なのか寝坊したフェリナは、髪のセットと着替えをリーサに手伝ってもらうというダメダメっぷりを発揮した。
「かわいかったよ、フェリナお姉ちゃん!
ずっとわたしがお世話したげるねっ!」
「ふにいっ!?」
どうやらフェリナはリーサにターゲットロックされたようだ。
狼狽するフェリナも微笑ましい。
俺たちは事務棟に入るとIDカードを受付に見せる。
「ギルドマスターのフェリナ様に、ダンジョンバスターのユウ様、リーサ様ですね」
顔合わせは2階のレセプションルームで行われるという事で、そちらに向かうことにした。
ガチャッ
「マジかよ……」
部屋に一歩入るなり、圧倒される俺。
「ここはダンバス・オブ・ザ・イヤーの表彰会場か?」
(うおお、去年の新人王のスギノがいる!)
(あ、あれは最年少A+ランクのレイナ!?)
綺羅星のごとく並ぶ有名ダンジョンバスターたち。
ここ最近急成長したとはいえ、俺はCランクだ。
目立たないよう壁際に避難した方がよさそうだ。
くいくいっ
だが、俺の袖を引っ張る小さな手。
「ユウは凄いダンジョンバスターだから。
自慢のパパだから……ねっ?」
「リーサ……」
「ふふっ、ギルドマスターとして同感です」
「フェリナ」
ふたりの言葉が勇気をくれる。
そうだな、俺もこの場所に呼ばれたんだ……一歩を踏み出した俺に、突然陽気な声が掛けられる。
「いっや~~~んっ♡
あそこにいるのはあの時のボクと……超かわいかった赤ちゃん?」
「うそっ!? 大きくなって超絶かわいくなってるぅぅううううう!
持って帰りたあああああいっ!」
たたたたっ、ぎゅっ!
物凄い速度で走り寄ってきた赤毛の女性が、リーサを抱きしめる。
「ふえっ!?」
突然の出来事に、目を白黒させるリーサ。
「はぁはぁはぁはぁ……」
美人だけどヨダレが垂れていてなんというか……汚い。
って、この人はまさか!
「SSランクの品位を下げるなといつも言ってるだろう、お前は!」
ゴンッ!
「ふぎゅっ!?」
次の瞬間、丸太のような腕が伸びてきてげんこつ一発、赤毛の女性を床に沈める。
「ウチの変態がすまなかったね、大丈夫かい?」
(こくこく)
リーサを救い出し、にこやかに笑う男性。
「……あなたは!」
「やあ、久しぶりだね、明石 優君」
キラリ、と白い歯を煌めかせながら現れたのは、SSランクダンジョンバスター、ヤマダ シローさんその人だった。
*** ***
「とはいっても、君は若かったから覚えてないかな」
「ヤマダ シローだ。 あらためてよろしく」
覚えているもいないも、SSランクで世界ランカーであるシローさんを知らないダンバスはいないだろう。
「それで、そこに潰れてる赤ガエルがレミリアだ」
「ひどすぎる紹介!?」
床の染みのようにカーペットに突っ伏していたレミリアさんが、ゴキブリのように復活する。
「あれ、なんか物凄く雑に扱われてないあたし!?」
「自分の胸に聞け」
「あ、あはは……至高のシローに理のレミリア、ご本人みたいですね」
(えぇ……)
インタビューなどでは貫禄があって、少しだけフランクな美男美女のダンジョンバスター。スター性の塊のような二人だ。
シローさんはともかく、レミリアさんがこんなぶっ飛んだ人だったとは。
「やっほ~、ユウっち!
一度話してみたかったんだよね~、よろ!」
「よ、よろしくお願いします」
「お姉ちゃんも、リーサと一緒なんだね?」
レミリアさんの頭には、赤毛の犬耳がピコピコと揺れている。
ダンジョンが現れたのは20年前。
つまり、20代後半の獣人族は存在しないのだ……転生者を除いて。
「そうよ~ん!
あ~ん、リーサちゃんは狐族なのね~、ぷにぷに」
「ぷにぷに~?」
自分と同じ獣人族なレミリアさんに親近感がわいたのだろう。
なすがままになっているリーサ。
「レミリアは少し黙ってなさい」
軽くため息をついたシローさんは、俺に向き直る。
「ユウ君、改めて会えてよかった。
私達は君にお礼が言いたかったんだよ」
「え、俺にですか?」
思わず困惑する。
当時から一線級のダンジョンバスターだったシローさんに対し、俺は駆け出しの15歳。
感謝されることなどなかったはずだが。
「……君たちが勇気をもって名乗り出てくれたから」
「え?」
「私はレミリアの事を公表できたんだ」
思い出すのは10年前。
突然俺の腕の中に産まれ落ちたリーサ。
訳も分からず役所に相談に行くしかなった。
だが、当時まだ珍しかった異世界帰りとしてそこそこマークされていた俺は、
マスコミの格好のターゲットになってしまう。
もともとこの世界の住人だった俺が異世界から戻ってくるのは問題ない。
だが、異世界の住人がこちらにやって来た。
たちまちワイドショーに取り上げられる。
彼はこう言ってますが、もしかしたら攫って来たのでは?
同い年だった恋人が、赤ん坊として転生するのはおかしいでしょう?
好き勝手な事を言われ、奇異の視線にもさらされた。
そんな雑音を一掃してくれたのが、シローさんとレミリアさんだった。
「そんな、俺達はシローさんに感謝する事はあっても、感謝されることはなにも……」
「もうっ、君たちが名乗り出てくれるまでは」
リーサを抱いたままのレミリアさんが優しい笑みを浮かべる。
「あたしなんて耳と尻尾を隠して生活してたんだぞ?
パパラッチに追われることもあったし~~!」
「確かにあの一件の後、亜人族への偏見が少なくなったと感じましたね」
「お、フェリっちじゃん、おっひさ~~!」
「はい、ラボでお会いして以来ですね」
……なんか二人は知り合いっぽいし。
「とにかく、君が私たちを救ってくれたんだ。
それは心に留めておいてくれ」
「今回の案件、楽しみにしてるよ」
そう言うとシローさんは、白い歯をキラリと煌めかせ他の参加者の元に行ってしまった。
「…………」
「ユウ。
よかったね!」
「……ああ!」
自分たちのことを認めてくれている人たちがいた。
それがこんなにも嬉しい。
俺はやる気がふつふつと湧いてくるのを感じるのだった。
車窓から見える光景に歓声を上げるリーサ。
「ふふっ、本当に壮観ですよね」
後部座席に座ったフェリナの声も弾んでいる。
先日買ったばかりの俺の車は阪神高速を通り西宮の辺りで海の方へ。
すっかり強くなった夏の日差しが、瀬戸内海に反射してキラキラと輝く。
ほどなくして、海岸近くに巨大な縦穴が見えてくる。
大阪湾の大深度地下をくりぬき、関空と四国をトンネルで繋ごうという国家プロジェクトの工事現場だ。
「F・ノーツギルドの皆さまですね。
関係者用駐車場Aはあちらです」
工事現場入り口の守衛さんにIDカードを見せると一番現場に近い駐車場に案内される。
そこにはずらりと高級車が並んでおり、このプロジェクトに参加しているダンジョンバスターのランクの高さを感じさせた。
「こ、このクルマで浮かないよな?」
思わず心配になってしまう。
国内メーカーの新型SUV。
背伸びして最上位グレードを購入(ローンで)してみたのだが、ずらりと並ぶ高級車を前に少々尻込みしてしまう。
「だいじょーぶ! このドレイク君は最強だよ!」
ドレイク、とは転生先の世界で使役していた飛竜の名前だ。
リーサは真っ赤なボディに彼を連想したのだろう。
「ふふっ、ウチの社有車なんて軽ですから、気にしなくてもいいですよ」
「そ、そうだよな」
俺は駐車場にクルマを止めると、二人を連れて事務所棟へ向かう。
今日はチーフクラスのダンジョンバスターの顔合わせがある。
まったくフェリナのヤツ、いつの間に俺を”サブチーフ”なるポジションにぶっこんだのか。
まだCランクの俺としては内心ドキドキである。
「少しだけ、裏技を使いまして♪」
何だよ裏技って。
このギルドマスターチートすぎる。
「お姉ちゃんかっこよすぎる!?
お家ではあんなによわよわなのに!」
「それは言わないでマジでお願い」
リーサの言葉に思わず吹き出してしまう。
先日の引っ越し祝いの後、結局うちに泊まることになったフェリナ。
来客用のベッドで彼女がつぶやいた可愛い寝言。
寝相が悪くて一晩に2度もベッドから落ちるという荒業を披露した後、低血圧なのか寝坊したフェリナは、髪のセットと着替えをリーサに手伝ってもらうというダメダメっぷりを発揮した。
「かわいかったよ、フェリナお姉ちゃん!
ずっとわたしがお世話したげるねっ!」
「ふにいっ!?」
どうやらフェリナはリーサにターゲットロックされたようだ。
狼狽するフェリナも微笑ましい。
俺たちは事務棟に入るとIDカードを受付に見せる。
「ギルドマスターのフェリナ様に、ダンジョンバスターのユウ様、リーサ様ですね」
顔合わせは2階のレセプションルームで行われるという事で、そちらに向かうことにした。
ガチャッ
「マジかよ……」
部屋に一歩入るなり、圧倒される俺。
「ここはダンバス・オブ・ザ・イヤーの表彰会場か?」
(うおお、去年の新人王のスギノがいる!)
(あ、あれは最年少A+ランクのレイナ!?)
綺羅星のごとく並ぶ有名ダンジョンバスターたち。
ここ最近急成長したとはいえ、俺はCランクだ。
目立たないよう壁際に避難した方がよさそうだ。
くいくいっ
だが、俺の袖を引っ張る小さな手。
「ユウは凄いダンジョンバスターだから。
自慢のパパだから……ねっ?」
「リーサ……」
「ふふっ、ギルドマスターとして同感です」
「フェリナ」
ふたりの言葉が勇気をくれる。
そうだな、俺もこの場所に呼ばれたんだ……一歩を踏み出した俺に、突然陽気な声が掛けられる。
「いっや~~~んっ♡
あそこにいるのはあの時のボクと……超かわいかった赤ちゃん?」
「うそっ!? 大きくなって超絶かわいくなってるぅぅううううう!
持って帰りたあああああいっ!」
たたたたっ、ぎゅっ!
物凄い速度で走り寄ってきた赤毛の女性が、リーサを抱きしめる。
「ふえっ!?」
突然の出来事に、目を白黒させるリーサ。
「はぁはぁはぁはぁ……」
美人だけどヨダレが垂れていてなんというか……汚い。
って、この人はまさか!
「SSランクの品位を下げるなといつも言ってるだろう、お前は!」
ゴンッ!
「ふぎゅっ!?」
次の瞬間、丸太のような腕が伸びてきてげんこつ一発、赤毛の女性を床に沈める。
「ウチの変態がすまなかったね、大丈夫かい?」
(こくこく)
リーサを救い出し、にこやかに笑う男性。
「……あなたは!」
「やあ、久しぶりだね、明石 優君」
キラリ、と白い歯を煌めかせながら現れたのは、SSランクダンジョンバスター、ヤマダ シローさんその人だった。
*** ***
「とはいっても、君は若かったから覚えてないかな」
「ヤマダ シローだ。 あらためてよろしく」
覚えているもいないも、SSランクで世界ランカーであるシローさんを知らないダンバスはいないだろう。
「それで、そこに潰れてる赤ガエルがレミリアだ」
「ひどすぎる紹介!?」
床の染みのようにカーペットに突っ伏していたレミリアさんが、ゴキブリのように復活する。
「あれ、なんか物凄く雑に扱われてないあたし!?」
「自分の胸に聞け」
「あ、あはは……至高のシローに理のレミリア、ご本人みたいですね」
(えぇ……)
インタビューなどでは貫禄があって、少しだけフランクな美男美女のダンジョンバスター。スター性の塊のような二人だ。
シローさんはともかく、レミリアさんがこんなぶっ飛んだ人だったとは。
「やっほ~、ユウっち!
一度話してみたかったんだよね~、よろ!」
「よ、よろしくお願いします」
「お姉ちゃんも、リーサと一緒なんだね?」
レミリアさんの頭には、赤毛の犬耳がピコピコと揺れている。
ダンジョンが現れたのは20年前。
つまり、20代後半の獣人族は存在しないのだ……転生者を除いて。
「そうよ~ん!
あ~ん、リーサちゃんは狐族なのね~、ぷにぷに」
「ぷにぷに~?」
自分と同じ獣人族なレミリアさんに親近感がわいたのだろう。
なすがままになっているリーサ。
「レミリアは少し黙ってなさい」
軽くため息をついたシローさんは、俺に向き直る。
「ユウ君、改めて会えてよかった。
私達は君にお礼が言いたかったんだよ」
「え、俺にですか?」
思わず困惑する。
当時から一線級のダンジョンバスターだったシローさんに対し、俺は駆け出しの15歳。
感謝されることなどなかったはずだが。
「……君たちが勇気をもって名乗り出てくれたから」
「え?」
「私はレミリアの事を公表できたんだ」
思い出すのは10年前。
突然俺の腕の中に産まれ落ちたリーサ。
訳も分からず役所に相談に行くしかなった。
だが、当時まだ珍しかった異世界帰りとしてそこそこマークされていた俺は、
マスコミの格好のターゲットになってしまう。
もともとこの世界の住人だった俺が異世界から戻ってくるのは問題ない。
だが、異世界の住人がこちらにやって来た。
たちまちワイドショーに取り上げられる。
彼はこう言ってますが、もしかしたら攫って来たのでは?
同い年だった恋人が、赤ん坊として転生するのはおかしいでしょう?
好き勝手な事を言われ、奇異の視線にもさらされた。
そんな雑音を一掃してくれたのが、シローさんとレミリアさんだった。
「そんな、俺達はシローさんに感謝する事はあっても、感謝されることはなにも……」
「もうっ、君たちが名乗り出てくれるまでは」
リーサを抱いたままのレミリアさんが優しい笑みを浮かべる。
「あたしなんて耳と尻尾を隠して生活してたんだぞ?
パパラッチに追われることもあったし~~!」
「確かにあの一件の後、亜人族への偏見が少なくなったと感じましたね」
「お、フェリっちじゃん、おっひさ~~!」
「はい、ラボでお会いして以来ですね」
……なんか二人は知り合いっぽいし。
「とにかく、君が私たちを救ってくれたんだ。
それは心に留めておいてくれ」
「今回の案件、楽しみにしてるよ」
そう言うとシローさんは、白い歯をキラリと煌めかせ他の参加者の元に行ってしまった。
「…………」
「ユウ。
よかったね!」
「……ああ!」
自分たちのことを認めてくれている人たちがいた。
それがこんなにも嬉しい。
俺はやる気がふつふつと湧いてくるのを感じるのだった。
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