《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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外伝 センバは続く

幕間 常識という名の最難関

ヨーク視点


センバの面々が久しぶりに王都に来たという。
それで、昔馴染みのメンバーでお茶会をするという招待を貰ったんで、ウキウキと出掛けたら。

なんか、僕がユーディリア夫人の子供を泣かせちゃったみたいで、夫人が慌ててる。

うん、なにをしたのかわかんないけど、ごめん?

ユーディリア夫婦の後に続き、いそいそと茶会会場に向かうと、エミリオ夫婦とフーティ夫婦にイーリーが既に席に座って談笑してた。
そこに焦った様子のユーディリア夫人が来たわけだろう。
で、僕の顔を見るんだもん。
フーティ、お前何した?って目で見てくるけどさぁ、いや、本当にわかんないんだってば。

「別に隠すことじゃないんだけど…
まぁ、貴族の決まりごとや、暗黙の了解的なことはフーティの方が詳しいのだし、いっそのこと、皆に相談にのって貰った方がいいのかしら?」
ユーディリア夫人がコテンと首をかしげて言うと

「ええ、ええ!いくらでも相談にのるし、私達、口も固いわ!絶対に口外しないから、ぜひ相談してちょうだい!」
フーティが夫人の手を取り勢いよく言う。

「そうね、皆に聞いて貰いましょう?ライも良いわよね?」
「アンジュは嫁にやらん!」
「「「は???」」」「アンジュちゃん?そういえばいないな?」
シラヌイ様の唐突な宣言に、エミリオ、フーティ、ギーニーが首をかしげ、イーリーは周りを確認してる。
こういう所は職業柄が出るのかな。

「あのね、アンジュも一緒に入り口でご挨拶してたでしょう?
それまで普通にご挨拶してたんだけどね、ヨークが来てからちょっとおかしくて。

ほら、アンジュはライの遺伝子を継いでるわけで、

もしかしたら、ヨークはアンジュの唯一かもしれないわ」
「アンジュは嫁にやらん!!」

エミリオ、フーティ、ギーニー、イーリーが一斉に僕を振り返って

「「「「はぁぁあああ??!!!」」」」

いや、僕が一番叫びたいよ?!驚きすぎて、とっさに声も出ないよ!

「…うん、まず落ち着こうか。セリ、お茶をお願いね」「はい」
いち早く立ち直ったエミリオ。

お茶が行き渡り、全員一口飲む。

「「「「「ふぅ~~」」」」」

うん、吐き出す息も大きくなるよね!

「さて、ディ。説明して?」
エミリオが夫人に言葉を促すと

「説明もなにも、アンジュがヨークに執着している、の、一言につきますわ」
「アンジュは嫁にやらん!!」
「ほら、ライもこう言ってますでしょう?確定な気がしますの」
うん、そう言えば真っ先に言われたね。

「ヨーク、アンジュにどんな風に挨拶されたの?」
エミリオが聞いてくるから、思い出すと

「えーっと…

〝アンジュ・センバです、もうすぐ3歳です、結婚してください〞

って、そう言えばいきなり求婚されたね?だからシラヌイ様に、娘はやらん、って言われたね!」
いや、出会った瞬間、本気で言うの?3歳で?

「ね?私達23歳だから、20歳差って、貴族的に普通かしら?」
「「「いやいやいやいや」」」
夫人の問いに、僕、ギーニー、イーリーが全否定する。

「10歳ぐらいなら普通に政略結婚でありそうですが、20歳以上は、なんというか、素行の悪い子供や借金で後添えに売るみたいな年齢差ですわぁ。あまり常識的じゃないですわねぇ」
フーティも苦笑いしている。

「でも、センバだし?」
イチイ夫人が、なにか問題でも?みたいな顔して言ってるけど、問題しか無いよね?!
ってか、気づいたんだけど、

「いや、ちょっと待って、僕、受け入れる前提になってない?この場合、いろいろ、そりゃもうイロイロ、ダメージ大きいの僕だよね?!」
マジでココは叫ぶよ?

「俺の娘が不満か?!」
「いや、さっきまで娘はやらん、って言ってたよね?!
いや待って、アンジュちゃんが結婚出来る年齢まで後15年だよ?!
僕38歳だよ?!18歳と38歳。常識的に考えて?無理でしょうよ!」
立ち上がって力説するよ、そりゃ。

「うーん、そうねぇ、ロリコン疑惑とか」
「ああ、この年まで婚約者も作らなかったのはロリコンだったからとか」
「「言われそうね!」だな!」「ブッファ!」
フーティとイーリー、声を揃えない!エミリオ、吹き出さない!

「いやでも、男色疑惑は晴れて良かったんじゃ?」
「ギーニー?!そんなのあったの?!」
「だってヨーク、見目も悪くない、領地軍の花形で男に囲まれてちゃ、なぁ…」
「ウソぉ?!」
「男色とロリコン、どっちがマシかしら?」
「フーティ、完全に面白がってるね?!エミリオ、肩を震わせ、目を反らさない!」

「俺の娘と付き合うのなら、他の女も、まして男色も娼館も許さんぞ!」
シラヌイ様が立ち上がって威嚇してくる。

「「うわぁ、あと15年童貞確定…」」
「賢者って言うんでしたっけ?」「妖精じゃなかったか?」

ギーニーとエミリオが憐れんでるし、
フーティとイーリーは、なんでそんな情報知ってるのさ!!


ちょっと待って?!
僕、もうすぐ3歳の幼女を、マジで勧められてるの?!
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