《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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外伝 センバは続く

私の行く道 35

この3ヶ月の間で、チィおばさまの体調も戻りました。
サラサ達も首が座って、オモトとチドリの双子は、手足をバタつかせるのが激しくなって、マリーがお乳をやろうとすると、より激しくなり、マリーは「私じゃこの子達を抱いてられないんです」と、双子への授乳を嫌がるようになりました。
いや、双子も嫌がってるのか?お互い様?

そんな感じなので、マリーは自分の子供とサラサにしか授乳しなくなりました。
サラサは双子に比べたら小さく、飲む量も少ないらしいので、当初の産まれたばかりの赤ちゃん3人分よりは大分負担は減ってるようで、動き回ります。
ええ、りおじさまを探しに。いや、働けよ。

しかし、ハジカミの防御は鉄壁、ほとんど会えず、しかし、あんまり会わなくて拗らせても、ってことでたまに会っても、りおじさまは絶対零度の対応の対応しかしません。

それでも、挫けないマリー。すごいな。

でも確かに、チィおばさまのお乳は双子がほぼ飲んでしまうらしく、こっちも道中のサラサの授乳要員は必要なのです。3ヶ月の赤ちゃんに、お乳分け合って?とか通じないですもんねぇ。

そこで登場したのが、〝ライド公爵家所縁の者〞。

オモト達が産まれて2ヶ月してから、ママ達のお友達のフーティ様とギーニー様、イーリー様がお子様を連れて遊びに来てくれたのです。
その頃には孤児院の子供達はセンバに帰してしまっていたので、センバ神楽演舞団の演技を披露出来なくてとても残念だったのですが、三つ子は籠の中で眠り、私、エルフィン様やブラオ様がおやつを食べてる所でマリーの話になってたので、耳をそばだてると、

わぉ!ライド家にはハニートラップ要員育成所があるんですか?!
貸してくれると!!

キラキラした目でフーティ様を見てしまいました。

「あら、アンジュちゃん、貴女、意味分かって聞いてる?」
と、フーティ様にソッコーでバレました。

りおじさまが、「アンジュが俺の後釜」と紹介してくれたので胸を張ります。

「アンジュちゃん、ここはにっこり笑って誤魔化す所よ。でも、鍛えがいがありそうね!」
フーティ様もニッコニッコで頭を撫でてくれました。

そんなことが合って1週間後。

おおぅ、これが色気ですか、と思わず3歳の私でも納得してしまうものを撒き散らした人物がやって来ました。

名はクルム。

ライド公爵家とセンバ商会との繋ぎ役をしている者で、今回、私達がセンバに帰るのに出産祝いを持って同行、ついでにセンバの新商品を買い付けに行くという

同行する打ち合わせのためにやって来たといいます。

そんな色気振り撒き男が、偶然にもマリーと廊下で鉢合わせ!

マリーは色気にやられ、目を潤ませ、頬を染めて見入っています。

「ただの男好きじゃないですか」「イケメン限定」「最初にお世話したのはハジカミなのにねぇ?ハジカミはイケメンの部類に入らなかったの?」「最初はそう思っても、エミリオ様の隣にいちゃぁ、ただの添え物でしょうね!!」「ハジカミの顔は良い方だと思うよ!」「ック。アンジュ様のお心遣いが痛い」
影で見ていたミツバ、セリ、アン、ハジカミ、私が小声で話しています。

「あぁ、すみません、こちらのお屋敷で働いてる方ですか。さすがセンバ。こんなに美しい方が働いてるのですね」
「ま、まぁ、美しいだなんて…ええ、でも、センバに求められてこちらに参りましたの」
恥じらいながらいうマリー。

「おいこらテメェ」「いつか殴る」「少なくとも、働いてないわね」「流石クルム。俺には無理だ…」「ハジカミ知ってるの?」「ええ、昔、一時期でしたが一緒に仕事をさせられた事が…」
ミツバ、セリの殺気が漏れ、アンも表情が消え、ハジカミが遠い目になっています。

「なんと、そうですか、貴女ほどの方ならそうなんでしょうねぇ。あ、失礼しました、私、で、クルムと申します。
今回イチイ様のご出産、誠におめでとうございます。
そこで、ライド公爵家からの出産祝いを持って、センバへのお戻りに同行させて頂く事になりまして、貴女もセンバへ?」
「ま、まぁ!ライド公爵家?!あ、私はマリーですわ。王都で採用されたのですが、是非にと。王都での生活も良かったのですが、そこまで求められたならと、センバへの同行に同意しましたの。そうですか、ライド公爵家…」
クネクネとしながら話すマリー。

「ライド公爵家って所に食いつきましたね」「いつか蹴る」「セリが蹴ったら死んじゃうわ」「いや、殴っても死にますけどね、今現在、廃棄処分の真っ最中です」

ミツバ、セリ、アン、ハジカミ。
貴方達、良い仲間だと思うわ!

ハニートラップ、生で見れて面白かった!

りおじさま!!かかったよ!!
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