《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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これぞ悪役?シスコン無双

後期が始まる、センバへ逃げよう

お兄様と私は無事に試験を終えました。
その際に、今度はエアトル家の仕事じゃなく、センバの婿としてセンバに慣れていかなきゃいけない事、魔獣暴走スタンピードに備えたい事、
そのため、出来たらすぐに1年分の試験を受けて、後期はセンバに籠りたいと伝えました。

なんか、先生に、
「キミ達は、大人の事情に振り回されっぱなしだね。
出来ることがあるなら協力するよ」
と、ものすごぉく気の毒そうな目を向けられましたわ。

なので、後期はセンバに籠りたい、と再度伝えましたわ。

「うーん、1ヶ月ぐらい通ったら、もうセンバに籠って、休暇前に試験だけ受けに来るかい?」
言うので、

「えっと、エアトルで起きた魔物の大量発生みたいな事案が無くても、休んで良いものですか?」
お兄様が、びっくりして聞いてきます。

「センバだからね…」
と、遠い目をして言うのは、過去に一体どれほどナニガあったのでしょう?

「それに」先生が続けます。

「魔法基礎学があるだろう?
あれ、前期は座学だけなんだが、後期からは実技が入ってくる。
エアトル君の実力は決闘で証明されている。

だからこそ、キミ達の年代の〝普通〞を知って欲しいんだよ。

だから、最初の1ヶ月ぐらいは通ってみないかと思ってね?

まぁ、あと
殿下が、やたらめったらキミ達に突っかかっていくだろう?
キミ達だから本音を言うけど、
キミ達が居なかった1ヶ月、実は、ものすごぉく平和だったんだよ…
まぁたぶん、キミ達が来ないって、無駄に騒ぐだろうけどね、
居ない相手に騒ぎ続けるのも疲れるだろう?すぐ大人しくなると思うんだよね。
それは、教師陣にとって、非常にありがたい」

「「ご迷惑お掛けします」」
申し訳なくなって、お兄様と謝罪しちゃいましたわ。

「イヤイヤイヤイヤ、キミ達が悪いんじゃないのは、十分わかってるんだよ。
殿下の気分?プライド?資質?の問題だろう?
王家で直してくれよ、と思うんだけど、無理なんだろうなぁ。
だから、キミ達が物分かりが良くて、一緒になって喧嘩するような子達じゃないからね、
キミ達自体が離れようとしてくれるのが助かるんだよ。
って、キミ達に負担を強いているのは、我々学園側もなんだね…
キミ達だって、一生徒で、友達を作って楽しんで一緒に学ぶ権利があるのに…」
って、先生が落ち込んじゃいましたわ。

「大丈夫です!私には妹が居るので!
それに、センバは皆優しいのです。婚約者のイチイもその家族も私達を大事にしてくれます!
ってか、1ヶ月で、殿下のプライドズタボロにするのも良いかも?」
「それに、おおおおおおお友達なら居ましてよ!
フロスティ様達が私達を心配しておおおお手紙をくれたのです!」
「ディ、どもってる」
「お兄様、どうしましょう、お友達と思ってるのが私達だけだったら?」
あら、想像したら悲しく…

「心配ならお茶会で聞いてみよう?きっと大丈夫だよ?」
「でもでもでも!貴族のお茶会なんて、建前の応酬だと、笑顔で罵りあう場所だと!」
「ディ、どっから仕入れたその情報…
あんだけぶっちゃけるフロスティ様は信用して大丈夫」

「うん、エアトル嬢がとても素直で良い子だということが十分わかった。
きっとライド嬢も、キミ達の事をとても大事に思ってる、と先生は思う!断言しても良い!!

そしてエアトル君、キミの物騒な一言、先生は何も聞いていないからね!」
ニヤっと先生は笑います。

「とりあえず、学園としては、キミ達がセンバに籠るのなら、辺境伯様から手紙をいただけると助かる。
双子が後期が始まって1ヶ月後にセンバに帰るというのは、です、って。
そしたら、試験だけ忘れずに受けに来てくれれば、大丈夫だよ。
ああ、試験の1ヶ月前にこっちから連絡しようか」

「「良心的…」」
お兄様と思わず感動してしまいましたわ。

「いやいや、普通でしょうに」先生がなぜ?という顔で聞きます。

「私達が、今回の継承権についての確認のために登城しろって、連絡を貰ったの、
登城日の次の日です。
そりゃあもう、知らないんだから行きようがない。
なのに、申し立てする機会を自ら放棄したのだから全面的にこちらの意に添うという事と捉える、
と登城令状に書いてありましたから」

「は???王家はそんなことしたのか?!」

「成人前の子供には何をしても良いんでしょうねぇ、ってか、親には言ってたんだと思いますよ、
領地にいる私達に連絡が来なかっただけで」

「いや、キミ達、不憫過ぎないか?!大丈夫か?!」

「幸いにも、私達はセンバに目をかけてもらってるんで。
ただまぁ、義妹が心配ではありますが」

「この状態で義妹まで心配出来るって、キミ達、ホントに10歳か?!なんか達観してないか?!」

「まぁ、特殊環境で育ってきたんで?
とりあえず、辺境伯様から手紙をもらってきます。それ提出したら、学園休んで良いって事で!
では、先生、ありがとうございました!失礼します!!」

「お、おう、強く生きろよ?!
キミ達の味方はきっとたくさんいるぞ!!」

「「ウフフフフ、はい!!」」

「おおぅ、顔が良すぎる…エアトル君、エアトル嬢を守ってやりなさいね」

「もちろんです!!命に代えても!!!」
「ダメですわ!お兄様が居ない世界に私ひとり置いていくんですの?!」
あ、涙が… 
「うん、ディ、ごめん、置いていかない!!」
「先生が迂闊なこと言って悪かった!!」

「「泣かないで!!」くれ!!」
お兄様と先生の声が揃ってますわ。

「ウフフ」思わず笑ってしまいました。

「「良かった……」心臓が痛い」
え、先生、大丈夫?

「うん、大丈夫、大丈夫、気をつけて帰りなさい」
お兄様と2人、先生に手を振って帰ります。

「うん、アレはセンバが囲うわ。王家こそ、センバの執着を知らん訳があるまいに…」
先生の呟きは、お兄様が風でこっそり拾っていましたわ。
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