《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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センバでほのぼの?サバイバル

初仕事?運が良いのか悪いのか

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事の始まりは、私がボソっと、
エアトル領で売り出してたお兄様の絵ってどうなったのかしら?
と、つぶやいてしまったのが原因。

じゃぁ、エアトル領を通ってみようっか、急ぐ旅じゃない、時間もあるし!と気軽な気持ちで向かってしまったエアトル領。

さぁ、もうすぐエアトルの領地に入るよ、というところで、明らかに不自然な丸太が道に転がってます。

あら?木材を運ぶのに荷崩れしたら1本だけっておかしいし?
土砂崩れとか起きる場所でもないし?
でも、馬車が通るには邪魔だから、退かして来ます、と、サンショウが馬から降りて丸太に向かうと

わらわらと出てきた身なりの悪い皆さん。
手には鍬やら鎌やら、ええっと、包丁、棒に括りつけてます?
そして、意を決したように叫ぶ1人の男性。

「か、かかかか、金目のものや食料は、全部置いてイケぇ!!!」

最後は声が裏返ってますわ?

でも、1人が声を出した事で勢いが出たのか
「そうだ、そうだ!」「命まで取らねぇ!」「置いて逃げろ!」
いや、最後、逃げろって、言っちゃう?

さて、野盗の皆さん、素人目にわかるぐらい、

へっぴり腰ですわ!!

なんか、こっちが心配になるくらいですわよ!!
こんなん、あっさり返り討ちにあって貴方達が死にますわよ?!

「ええっと?」お兄様も困惑顔です。

「あからさまに困窮した民が、頑張って虚勢を張ってるけど、全くもって無理があるわね?」
夫人、全面賛成です。

馬から降りたサンショウも、どうします?と目線でこちらに尋ねています。

チィちゃんだけが
「これが噂の野盗の皆さん!
ここで、強い主人公が登場してお忍びの姫を救うのです!!」
ワクワクした顔で周りをキョロキョロしてますが、
チィちゃんが姫ポジションなら、
とりあえず、貴女より強い人は、今のところ辺境伯様しか居ないと思うわ?

「殲滅するのは簡単だけど、ここまで貧相だと憐れだわ?
仕方ないわ、私が出ましょう」
夫人がそう言って立ち上がろうとしますが、お兄様が遮ります。

「俺が出ても?」
「どうしたの?」
夫人が尋ねます。

「なぁんか、あの代表、見たことある気がするんだよねぇ?
多分、エアトルの領民だと思うんです。
俺が領地を回った時、そんな困窮するほど貧しかったところは失くしたはずなんです。
3か月やそこらでここまで困窮するって、おかしくないです?
俺が聞いてみたい」

「まぁ、いくらでも制圧は可能だから、好きになさい」
夫人はにっこり微笑んで、お兄様を送り出します。

馬車から外に出たお兄様を見た野盗の皆さんに、動揺が走りました。
お兄様が叫びます。
「お前達、私の顔を覚えていそうだな?!代表と話がしたい!!」

「わ、私です!!え、え、え、エミリオ様で間違いないですか?!」
「そうだ!」
「ももももも、申し訳ございません!
こっこっこっコイツらはっ!悪くないです!俺の指示に従っただけで、罰なら俺だけで!!」
代表がいきなり土下座しました。周りの皆さんもそれに続きます。

なんか、ひかえおろう!!な感じです。

「うん、とりあえず、未遂だから、罰とか後で考えようか。
ちょっと話聞かせて?
その間、全員、この場に武器を置いて、1ヵ所で待機するように!騒がなければ、何もしない!!」

「エミリオ様だ」「エミリオ様が帰ってきた」「なんとかなる」
そんな事を言いながら大人しく指示に従う皆さん。

お兄様が行ってきた事が、今、分かりやすく目に見えています。
なんか、嬉しいけど、そんなお兄様が理不尽に外されて、やっぱりちょっと悔しいかも。

「夫人も一緒に話聞いて貰って良いですか?」
お兄様が夫人を呼びに来ました。
涙目の代表さん、この場合、盗賊のお頭さん、と言うべきかしら?

「もちろんよ。
とりあえず、貴方達、盗賊の真似事は向いてないから、止めなさいね?
今までよく生きてたわね?あれじゃ、返り討ちにあって、全滅よ?」
夫人に笑顔で言われて、へたりこみ、
「は、初めてやったんです…」
袖で目をゴシゴシ擦りながら話すお頭さん。

「「運が「良かったわ」「悪かった」ね!!」」
ん?とお互い顔を見合せる夫人とお兄様。

「え?俺達に捕まって運が悪くないですか?」
というお兄様に対し

「最初に痛い目みたら、もうやらないわ。別の道を探せる。
じゃなきゃ、盗賊として、殲滅一択よ?私達に捕まって良かったのよ」

夫人の言葉を聞いて「殲滅…」と、ガタガタ震え出したお頭さん。



うん、貴方達、壊滅的に向いてないと思うわ。
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