《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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チィちゃん、夢のキラキラ学園生活

入学式で

ユラ様から衝撃の事実発表があった次の週、チィちゃん達の入学式が始まりました。
お母様達は辺境を離れられないので、ヒサギ様とライ様が見に来てくれるそうです。

新入生が入場して来ます。
ああ、チィちゃん可愛い。ナターリエも立派になって。オージー様、こうしてみるとヤンデレさんだなんて全然わかりませんわ。

式は滞りなく進み、新入生代表の挨拶は、あらまぁ、オージー様でしたの?
一番爵位が高いのがオージー様とナターリエ?ナターリエは泣いて辞退した?
…うん、まぁ、でしょうね。

去年の殿下の挨拶のような不穏な空気になることもなく、盛大な拍手で終了。

と思いきや。

在校生代表として、殿下のお言葉がある?
去年もありましたっけ?
ああ、一応、生徒会長とかお話ありましたっけ?
慣例の生徒会長押し退けて、殿下?権力ゴリ押し?
と思ってフーティ様達の方を見たら

フーティ様は笑顔でこめかみに青筋が、イーリー様は扇を指でトントントン、ヨーク様は両手で顔を覆っています。

うん、誰も聞いてなかったんですね?

「この晴れの日に未来ある新入生の諸君を迎えられる事、喜ばしく思う!」
うん、出だしは普通なんですよ、出だしは。

「今日は皆に特別な人物を紹介したくて時間を貰った」
はい???

「紹介しよう!!聖女のエリカ・オーキッドだ!!!」

はいぃぃぃいいい??!!!

ピンクの髪色の小柄な可愛い女の子が殿下の隣にやってきます。
ピンク?!ピンクなの?!それって、魔法属性ナニですの?!属性ヒロインとか言わないわよね?!
あれ?聖女って言い切った?ユラ様は、聖女候補筆頭、とか言わなかったかしら?

「え?聖女さまなの?」「この国に居たの?」「マジで?」「一緒の学園に通うの?!」
会場が一斉にざわつきます。

「静まってくれ!皆の驚きも当然だと思う!私が帝国に行った際に出会って、我が国の事を話したら、是非来たいと申し出てくれてな、我が国で活動してくれる事になった!!
エリカからも一言貰おう!」

「ただいまご紹介頂きましたエリカ・オーキッドと申しますわ。
帝国で聖女をしておりましたの。皆様と共に励んで行けたらと思っておりますわ」
そう言って、こちらにニッコリ笑顔を振り撒き、小首をかしげたあと、殿下を見つめます。 

殿下は
「うむ!これからは私とエリカでこの学園をより良きものにしていきたいと思う!共に励もう!!」
そう言って、聖女サマの肩を抱き寄せます。


ゴルァ!!
全校生徒の前で不埒な真似をするなぁ!!!


保護者席から息をのむ音がします。サワサワと揺れ動く音がします。

ナターリエ!私達を探してキョロキョロしない!!
見つからなくて、隣のオージー様の手を握りしめてるわ。うん、アレはヤンデレ発動してるのね?
がんばれ、ナターリエ!!今、貴女しかオージー様を止められないわ!!

そうして殿下のせいで2年連続不穏な入学式が終わり、教室へ入り、一番後ろの端っこの席にお兄様と座ります。

するとガヤガヤと沢山の人を引き連れてやってきた殿下と聖女サマ。
え?Aクラスにそんなに人数居ないですよね?

「っんな?!何故お前達がココに居る?!」
「うっそ!ラスボスがちっちゃいんだけど!!」

驚き叫んで人を指差す殿下と、息をのんでつぶやく聖女サマ。


…転生者疑惑発生です。
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