《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

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明日が有る、という幸せ

思い出す 2

お兄様が、またもや風で土埃を払うと、

そこに居たのは

へっぴり腰で剣を構える近衛兵達と、数段高い場所の玉座に座る陛下、その後ろで呆然と立っている王族とその関係者、聖女サマも、あ、宰相や教育オジサンたちも、って、なんでナターリエと生物学上の排泄物父親も居ますの?!

「貴様ら!!何故扉を破壊して入って来た?!魔物は?魔物はどうしたのだ?!!」

「陛下?襲って来た魔物の殲滅が終了したので報告に上がろうと思ったら扉が開かなかったんですよ、
何故でしょうね?」
フレア公爵様が凄みを効かせた声を出しながら近寄って行きます。

「魔物の殲滅が終了したのなら、無駄に扉を破壊したと言うことか?!修理費を、慰謝料を請求するからな!」
後ろからでもわかるフレア公爵様の怒りのオーラに気づかず、そんなことを言える陛下、有る意味剛胆です。

「全ての魔物の殲滅が終わったのですか?民は?王都の状態はどうなのです?!」
あら、第二王子殿下が唯一マトモなこと言ってます。

「それを我々に聞きますか?
騎士団に王城の警備しかさせない陛下を、それも諌めもしない王族が、我々高位貴族の当主達に、警護も用意せず魔物の殲滅に追い立て、あまつさえ、危険であろう町を見てこい、と?」
ああ、確かに…ご当主様達にさせる事じゃないですわ。

「グッ…」

「まぁ、でも、唯一民を心配する言葉が出てきた第二王子はまだ矯正可能ですかね?」
フレア公爵様、なかなかに不穏な話をなさってます?

「フレア公爵!いくら公爵とはいえ、不敬であるぞ!」
「敬える所がどこにもないんです、仕方ないでしょう?」
「んなぁ?!近衛兵よ!きゃつを引っ捕らえよ!」
「「ハッ!!」」

人間相手なら強気になれる近衛兵達が歪んだ口元を見せながらフレア公爵様に襲いかかろうとした時でした。

「クックックッ…
ああ、やっぱりココは負の感情が満ち溢れてるなぁ…
いいぞぉ、さすが国王、矮小なのに誰よりもあるその強欲さ、素晴らしいぞぉ」

ゴゴゴゴゴゴ…と地鳴りのようなものと共に、床から、大きなホネの手が出てきました。

「え?手??顔からじゃないの?声したよね?」
「「ブッフォ」」
お兄様とハジカミが吹き出します。

「よぉし、そこの軽口叩いてるヤツ、お前からヤ、ブファ!」
イチミが殴ります。

「「この遣り取り、記憶に有るぞ?!」有りますわ!!」
お兄様と同時に叫び、顔を見合せます。

「「やっぱり、ホネ!!」マント!!」
お兄様と一緒に指差して叫んじゃいましたわ。

「どこに居たの?!!」「レンヤとかいうガキはどうした!!」「王都ってこんなにも育つのかよ!!」
セリ、イチミ、シチミも叫びます。

「あ、あ、あ…」
おや、イーリー様の様子がおかしいようです。護衛さんが、イーリー様の背中をさすってます。

「お、思い出した。

き、君は…私をあの時救ってくれた…

そうだ!!〝通りすがりのただのホネ〞だな!!」

「「「「…は??????」」」」
「ブッファ!!!」

公爵様方はポカーンと、お兄様が肩を震わせうずくまっています。


うん、イーリー様。
確かにそう言ったのはホネマントなんですけどね、この場面でその言葉のチョイス、どうなんでしょう?
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