《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

文字の大きさ
402 / 563
明日が有る、という幸せ

センバに着くと

「お姉様!おきてくださいませ!」
ナターリエの声がして、体を揺さぶられ、目が覚めました。

「センバに着きましたの?」
回りを見回すと、おや?お兄様じゃなくセリが居ます。

「はい。ですが、また空の上です」
ミツバが答えます。あら、たしかにまだ籠の中ですわね?

ナターリエが続きます。
「お姉様!私にまた魔力循環して欲しいのです!!

大型魔獣が思いのほか多く出現していて、まだ倒しきれていないそうです。
イチイ様が加わって士気が上がったそうですが、ずっと戦い続けているシラヌイ様と辺境伯様が精彩を欠いていて回りが心配しているそうです。

そこで、私達が龍様なんてスゴイので来ちゃったもんだから、期待されちゃいまして。

天使様も直接は手を下せないけど、空の散歩なら、と許可を貰いました。

そこで私達を乗せたまま、龍様に魔の森の上空をして頂いてる間に、
私とお兄様が上からウィンド・カッターで攻撃します。
お姉様の魔力、ガンガン使っても良いですか!!」

そんなの当然ですわ!!

「おもいっきり、やっておしまい!!!」
「ハイ!!」
良い笑顔でナターリエが答えます。

そんなわけで。

ナターリエが籠の縁に立ち、私はナターリエの背中にしがみつき、
そしてそんな私達2人を右側でミツバ、左側でセリが抱き締め、命綱の役割を果たしています。
隣の籠では、お兄様をハジカミが支え、その2人をイチミとシチミが支えているそうです。

「魔の森の上空です!
デッカ!!!うっそ!!イチイ様、あんなの相手に戦ってるの?!」

そんなナターリエの声が聞こえて、初めて外を見ました。

黒々と繁った広大な森。

その先に龍様に乗った私達の目線より高く、雲を突き抜けてそびえる巨大な樹木。
あれがきっと世界樹なんでしょうねぇ。

そして眼下では
森の所々で木々がなぎ倒され、そこで魔の森の木々より大きな獣が暴れまわっています。

どうやら、お父様たちは森に入って討伐しているのではなく、浅瀬付近に出てきた者を迎え撃っている模様。
最終防衛ラインだと言っていた砦から浅瀬にかけて、魔物の死体や木々が散乱、地面は抉れ、巨大竜巻が通ったあとのような大惨事です。
今も浅瀬では土煙が上がり、グギャオーと魔獣の雄叫びが聞こえます。
チィちゃんがセンバの戦士と共に戦っているのでしょう。
ライ様、お父様の休憩中の穴を一人で埋めているのです。

いやもう本当に、本当に、初動で勇者の再来2人が揃って無かったのが悔やまれますわ!!
チィちゃんとライ様、ロア達の連携は完璧でしたのにっ!!
最初にガツンと叩ければ、こんなに広範囲に被害も出さず、死体ももっと有効活用出来そうでしたのに!!

おや、ホネマントが現れましたわ。

「エミリオからの伝言。木々から頭が出てる大型魔獣の首だけ、大きいウィンド・カッター一発で仕留めるように狙うこと。
今、浅瀬で戦ってるのに余計な手出しすると混乱しそうだから、センバと戦ってない中層の大型魔獣をる。
それより奥は、回収が大変だから、中層まで誘き寄せてから、とのことだ。
まずは中層の大型を全て片付けるぞ!」

「「ハイ!!」」


頑張るのはナターリエなんですけどね!
感想 69

あなたにおすすめの小説

【完結】カノン・クライスラーはリンカネーション・ハイである。~回数制限付きでこの世界にある魔法なら何でも使えるという転生特典を貰いました

Debby
ファンタジー
【最終話まで予約投稿済み】 カノン・クライスラーは、辺境に近い領地を持つ子爵家の令嬢である。 頑張ってはいるけれど、家庭教師が泣いて謝るくらいには勉強は苦手で、運動はそれ以上に苦手だ。大半の貴族子女が16才になれば『発現』するという魔法も使えない。 そんなカノンは、王立学園の入学試験を受けるために王都へ向かっている途中で、乗っていた馬車が盗賊に襲われ大けがを負ってしまう。危うく天に召されるかと思ったその時、こういう物語ではお約束──前世の記憶?と転生特典の魔法が使えることを思い出したのだ! 例えそれがこの世界の常識から逸脱していても、魔法が使えるのであれば色々試してみたいと思うのが転生者の常。 リンカネーション(転生者)・ハイとなった、カノンの冒険がはじまった! ★ 覗いてくださりありがとうございます(*´▽`人) このお話は「異世界転生の特典として回数制限付きの魔法をもらいました」を(反省点を踏まえ)かなり設定を変えて加筆修正したものになります。

異世界で悪役令嬢として生きる事になったけど、前世の記憶を持ったまま、自分らしく過ごして良いらしい

千晶もーこ
恋愛
あの世に行ったら、番人とうずくまる少女に出会った。少女は辛い人生を歩んできて、魂が疲弊していた。それを知った番人は私に言った。 「あの子が繰り返している人生を、あなたの人生に変えてください。」 「………はぁああああ?辛そうな人生と分かってて生きろと?それも、繰り返すかもしれないのに?」 でも、お願いされたら断れない性分の私…。 異世界で自分が悪役令嬢だと知らずに過ごす私と、それによって変わっていく周りの人達の物語。そして、その物語の後の話。 ※この話は、小説家になろう様へも掲載しています

ぽっちゃり令嬢の異世界カフェ巡り~太っているからと婚約破棄されましたが番のモフモフ獣人がいるので貴方のことはどうでもいいです~

翡翠蓮
ファンタジー
幼い頃から王太子殿下の婚約者であることが決められ、厳しい教育を施されていたアイリス。王太子のアルヴィーンに初めて会ったとき、この世界が自分の読んでいた恋愛小説の中で、自分は主人公をいじめる悪役令嬢だということに気づく。自分が追放されないようにアルヴィーンと愛を育もうとするが、殿下のことを好きになれず、さらに自宅の料理長が作る料理が大量で、残さず食べろと両親に言われているうちにぶくぶくと太ってしまう。その上、両親はアルヴィーン以外の情報をアイリスに入れてほしくないがために、アイリスが学園以外の外を歩くことを禁止していた。そして十八歳の冬、小説と同じ時期に婚約破棄される。婚約破棄の理由は、アルヴィーンの『運命の番』である兎獣人、ミリアと出会ったから、そして……豚のように太っているから。「豚のような女と婚約するつもりはない」そう言われ学園を追い出され家も追い出されたが、アイリスは内心大喜びだった。これで……一人で外に出ることができて、異世界のカフェを巡ることができる!?しかも、泣きながらやっていた王太子妃教育もない!?カフェ巡りを繰り返しているうちに、『運命の番』である狼獣人の騎士団副団長に出会って……

【完結】子爵令嬢の秘密

りまり
恋愛
私は記憶があるまま転生しました。 転生先は子爵令嬢です。 魔力もそこそこありますので記憶をもとに頑張りたいです。

伯爵令嬢アンマリアのダイエット大作戦

未羊
ファンタジー
気が付くとまん丸と太った少女だった?! 痩せたいのに食事を制限しても運動をしても太っていってしまう。 一体私が何をしたというのよーっ! 驚愕の異世界転生、始まり始まり。

貧乏で凡人な転生令嬢ですが、王宮で成り上がってみせます!

小針ゆき子
ファンタジー
フィオレンツァは前世で日本人だった記憶を持つ伯爵令嬢。しかしこれといった知識もチートもなく、名ばかり伯爵家で貧乏な実家の行く末を案じる毎日。そんな時、国王の三人の王子のうち第一王子と第二王子の妃を決めるために選ばれた貴族令嬢が王宮に半年間の教育を受ける話を聞く。最初は自分には関係のない話だと思うが、その教育係の女性が遠縁で、しかも後継者を探していると知る。 これは高給の職を得るチャンス!フィオレンツァは領地を離れ、王宮付き教育係の後継者候補として王宮に行くことになる。 真面目で機転の利くフィオレンツァは妃候補の令嬢たちからも一目置かれる存在になり、王宮付き教師としての道を順調に歩んでいくかと思われたが…。

追放令嬢、辺境王国で無双して王宮を揺るがす

遊鷹太
ファンタジー
王国随一の名門ハーランド公爵家の令嬢エリシアは、第一王子の婚約者でありながら、王宮の陰謀により突然追放される。濡れ衣を着せられ、全てを奪われた彼女は極寒の辺境国家ノルディアへと流される。しかしエリシアには秘密があった――前世の記憶と現代日本の経営知識を持つ転生者だったのだ。荒廃した辺境で、彼女は持ち前の戦略眼と人心掌握術で奇跡の復興を成し遂げる。やがて彼女の手腕は王国全土を震撼させ、自らを追放した者たちに復讐の刃を向ける。だが辺境王ルシアンとの運命的な出会いが、彼女の心に新たな感情を芽生えさせていく。これは、理不尽に奪われた女性が、知略と情熱で世界を変える物語――。

【最強モブの努力無双】~ゲームで名前も登場しないようなモブに転生したオレ、一途な努力とゲーム知識で最強になる~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
アベル・ヴィアラットは、五歳の時、ベッドから転げ落ちてその拍子に前世の記憶を思い出した。 大人気ゲーム『ヒーローズ・ジャーニー』の世界に転生したアベルは、ゲームの知識を使って全男の子の憧れである“最強”になることを決意する。 そのために努力を続け、順調に強くなっていくアベル。 しかしこの世界にはゲームには無かった知識ばかり。 戦闘もただスキルをブッパすればいいだけのゲームとはまったく違っていた。 「面白いじゃん?」 アベルはめげることなく、辺境最強の父と優しい母に見守られてすくすくと成長していくのだった。