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二人の息

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「ブガッ!?」

 アミの一撃が入った。ウタギュウはいきなりの攻撃に驚いているようだ。

「ナイス!」

 カサラが間髪入れずに叫びながらナイフを投げた。飛んで行ったナイフは一直線に飛んでいく。それはそのままの勢いでウタギュウの鼻に命中した。

 鼻が弱点…? 

 ウタギュウは鼻にナイフをくらってひるんでいる。

「アンダフラッシュ!」

 そのすきを見逃さずアミが一撃。

「メイさん! 準備しといてください!」

 先ほどまでとは比べ物にならないくらいに高いテンション。これがあのアミだとは信じられない。

「了解!」

 魔力を込める。掌に魔法の前段階となる小さな炎が現れた。


「ンンモオー!」

 ウタギュウにナイフを刺したカサラに向かって、ウタギュウの足が迫っている。どうやら潰すつもりらしい。

「っ!」

 私が援護をするために魔法を打とうとした瞬間だ。またアミの一撃が入った。ウタギュウがアミに標的を変える。

 ここから先も、私が魔法を打つことはなった。


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「ン、モ…」

 ズシンッと地面を揺らしてウタギュウが倒れた。その目の前には冒険者二人。あの牛みたいな巨体が、あっけなく倒されてしまった。

 ……


「アミ、ナイス!」

「…うん!」

 今日は二人の実力を知られた。とても息ぴったりだったと思う。

「なんか私たちだけで倒しちゃったね」
 
 今回はクエストに来たのに何もしないまま帰ることになった。


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 クエストが終わった後、カサラに「ギルドに行こう」と言われてやってきた。扉を開けて中を見る。一応、一応勇者がいないのを確認した。

「…ご飯っ」

 アミが小さくつぶやく。

「とりま、メイ初クエストを祝って?」

 カサラが財布を取り出した。
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