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第一章
第9話 バトル
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「ほれ早く立たんか、わしの番が回ってきてしまう」
「待て」
「んん?」
ぐぐっと砂を握りしめ、少年は立ち上がった。
「—————まだ・・・やれる・・・」
「ほう?」
グランは先ほどと同じように地面を駆けると、手に掴んだ砂を思い切り投げる。
「さっきと同じではないか」
「ここだ」
「!!!」
半径2メートル
女を中心に円状に、舞い上がった砂の動きが異様に遅い。
「やっと・・・分かった・・・!!!!」
「ふふふふふふっ・・。ハッハッハッハッハッ!!!!!!いいぞいいぞ!!その調子だ!」
時間だ。こいつは時間を操ってる。あいつの半径2メートルだけ異様に時間の流れが遅いんだ。
「よし、お前はサンドバッグだ!」
「は?」
「色々試させてもらうぞ?」
一つずつ問題を整理していこう。
さっきの異様な現象の正体はとりあえずこいつの時間魔法?時魔法?が原因と見える。
空間内の俺の動きが遅れたからあの女は俺の行動に対処する事が出来た。
そして魔法が出せなかったのは
「俺の心の問題か・・。だがもう問題はない。フレイムアロー」
ずずっと俺の魔力が抜ける。そして魔力が炎に変換され、炎の矢が放たれる。
「雷だけじゃなく炎もか!いいのういいのう!!!」
ずぶぶっと女の間合いに入った途端に炎の矢が目に見えて減速した。
「そんなに減速するのか・・。十分の一程度か?」
「ふぅーーー。そんなもんかのう。あんまり気にした事は無かったが・・」
女は息でフレイムアローを吹き消すとニコニコと微笑みながら話し出す。
「独り言だ、話しかけるな。ウォーターボール」
俺が打ち出した水の玉も案の定減速し、
パンッ
彼女が両手で擦り潰す
「何故アクアバレットではなくウォーターボールなんじゃ?それにしても器用じゃのう!」
俺はウォーターボールを30個ほど出して全方位から打ち出す。
「この程度訳ないぞ?」
彼女は水の玉を一つ一つ潰しながら答える。
「フレイムアロー」
「またそれか」
難なくはたき落とされる。
だが、分かった。
「ウォーターボール」
先ほどと同じようにウォーターボールを女の周りに大量に発生させる。
その数は数えていないがおよそ150ほどだろうか。
「凄い数じゃのうー、よくここまで魔力が持つもんじゃ。じゃが、この程度わしにとっては造作もないぞ?」
範囲が広がった、時間の流れがゆっくりになる範囲が2メートルから5メートルほどになった。
だが、
「好都合」
「なんか言ったか?」
「雷槍」
「ん?のわわっ!!!!」
「クックック、アッハハハハハハ!!!避けたな!初めて避けたな!!!」
「な、何ちゅう奴じゃ・・。ぬっ、傷が・・・わ、わしの綺麗な顔に傷がぁ!!??」
女の頬に一筋の赤い線が出来ている、雷で焼けて血は出ていないが・・。
「ほらほらもっといくぞ?」
「ぬぅわめるなよクソガキがーーーーー!!!!」
「はっ・・・??」
怒髪天をつく。まさにその言葉に相応しい光景と言えよう。まぁ天をついているのは髪ではなく大量の魔力だが・・・・
俺が何をしたのか教えてやろう。
魔法は魔力でできているからだ。
ん?分からいって?
仕方ない、面倒だがよく聞いていろ。
まず初めのフレイムアローでどれだけ時間の乖離があるか調べる。
これはある程度速度のあるものが効果的だろう。
次にウォーターボール。これは戦闘には向かない魔法だ。威力も速度も無いくせに大きいからやたらと魔力を使う魔法だが、
あの領域はあの女の魔力で出来ている。
すなわちあれを攻略するにはあの領域にある魔素を散らせば良いのだ。
あの女は俺の魔法を見たがっていたから丁度いい。
途中のフレイムアローはどれぐらい魔素が散らせているのかの確認だ。
そして最後に雷槍、ここは速ければ良い。
魔法を当てさえ出来ればな。
ここまでは良い。ただ・・・・
「うらぁ!!!」
「待て」
「んん?」
ぐぐっと砂を握りしめ、少年は立ち上がった。
「—————まだ・・・やれる・・・」
「ほう?」
グランは先ほどと同じように地面を駆けると、手に掴んだ砂を思い切り投げる。
「さっきと同じではないか」
「ここだ」
「!!!」
半径2メートル
女を中心に円状に、舞い上がった砂の動きが異様に遅い。
「やっと・・・分かった・・・!!!!」
「ふふふふふふっ・・。ハッハッハッハッハッ!!!!!!いいぞいいぞ!!その調子だ!」
時間だ。こいつは時間を操ってる。あいつの半径2メートルだけ異様に時間の流れが遅いんだ。
「よし、お前はサンドバッグだ!」
「は?」
「色々試させてもらうぞ?」
一つずつ問題を整理していこう。
さっきの異様な現象の正体はとりあえずこいつの時間魔法?時魔法?が原因と見える。
空間内の俺の動きが遅れたからあの女は俺の行動に対処する事が出来た。
そして魔法が出せなかったのは
「俺の心の問題か・・。だがもう問題はない。フレイムアロー」
ずずっと俺の魔力が抜ける。そして魔力が炎に変換され、炎の矢が放たれる。
「雷だけじゃなく炎もか!いいのういいのう!!!」
ずぶぶっと女の間合いに入った途端に炎の矢が目に見えて減速した。
「そんなに減速するのか・・。十分の一程度か?」
「ふぅーーー。そんなもんかのう。あんまり気にした事は無かったが・・」
女は息でフレイムアローを吹き消すとニコニコと微笑みながら話し出す。
「独り言だ、話しかけるな。ウォーターボール」
俺が打ち出した水の玉も案の定減速し、
パンッ
彼女が両手で擦り潰す
「何故アクアバレットではなくウォーターボールなんじゃ?それにしても器用じゃのう!」
俺はウォーターボールを30個ほど出して全方位から打ち出す。
「この程度訳ないぞ?」
彼女は水の玉を一つ一つ潰しながら答える。
「フレイムアロー」
「またそれか」
難なくはたき落とされる。
だが、分かった。
「ウォーターボール」
先ほどと同じようにウォーターボールを女の周りに大量に発生させる。
その数は数えていないがおよそ150ほどだろうか。
「凄い数じゃのうー、よくここまで魔力が持つもんじゃ。じゃが、この程度わしにとっては造作もないぞ?」
範囲が広がった、時間の流れがゆっくりになる範囲が2メートルから5メートルほどになった。
だが、
「好都合」
「なんか言ったか?」
「雷槍」
「ん?のわわっ!!!!」
「クックック、アッハハハハハハ!!!避けたな!初めて避けたな!!!」
「な、何ちゅう奴じゃ・・。ぬっ、傷が・・・わ、わしの綺麗な顔に傷がぁ!!??」
女の頬に一筋の赤い線が出来ている、雷で焼けて血は出ていないが・・。
「ほらほらもっといくぞ?」
「ぬぅわめるなよクソガキがーーーーー!!!!」
「はっ・・・??」
怒髪天をつく。まさにその言葉に相応しい光景と言えよう。まぁ天をついているのは髪ではなく大量の魔力だが・・・・
俺が何をしたのか教えてやろう。
魔法は魔力でできているからだ。
ん?分からいって?
仕方ない、面倒だがよく聞いていろ。
まず初めのフレイムアローでどれだけ時間の乖離があるか調べる。
これはある程度速度のあるものが効果的だろう。
次にウォーターボール。これは戦闘には向かない魔法だ。威力も速度も無いくせに大きいからやたらと魔力を使う魔法だが、
あの領域はあの女の魔力で出来ている。
すなわちあれを攻略するにはあの領域にある魔素を散らせば良いのだ。
あの女は俺の魔法を見たがっていたから丁度いい。
途中のフレイムアローはどれぐらい魔素が散らせているのかの確認だ。
そして最後に雷槍、ここは速ければ良い。
魔法を当てさえ出来ればな。
ここまでは良い。ただ・・・・
「うらぁ!!!」
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