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今世 第二章 まずは何する?働こう。
嫌悪解放、入場方法
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クリスタは怯えた。この眼を見て気味悪がられる。そう思ってしまったのだ。この目を好きになろう。そう思っていたのに、ふと右目を手で隠す。なんの根拠もなく否定されると考えた。しかし、
「……っごい!凄いね!その右目!隠さないでいいよ~人の町には身体のどこかがおかしくなってる人いっぱい居るから!でもね、」
アーガサの台詞に嬉しくなったが、でもねと言う台詞にまた表情を暗くしてしまう。
「で、でも?……なに?」
怯えた様子で聞くと、クリスタ右目を隠している手を取り、笑顔で
「今まで見てきたなかでいちばんカッコいい!」
と言って来た。クリスタは照れながらも、
「あ……ありがと……」
と言った。すると、アーガサがまたクリスタをギュッと抱きしめた。一瞬魔法で吹き飛ばそうとしそうになるが、グッとこらえた。
「お~い、そろそろ質問していいか?」
とフロイズが言うと、ふてくされながらアーガサは少し離れた。クリスタは大きく深呼吸した。
「ふう~~……で、まだなにか?」
「どうやって過ごしてたんだ?親御さんと?」
と聞いてきた。さすがに本当のことを言うのはまずいので、「育ての親と自家栽培等で」と言うことにしておいた。フロイズが納得していると、今度はクベルが、
「少しそれるが、その目の宝石はなんだい?」
と聞いてきた。なんと説明しようか悩み、真実混じりに説明した。
「これは……生まれつきなんだ。育ての親……お母さんが拾った頃には既にボクの右目にはこの宝石がついていた。ただ……一種の変異眼球みたいで、右目もしっかりと見えるんだ。」
……どうかな?胡散臭いかな?と思っていると、またもやアーガサに抱き締められる。少しイラッとしながら胸の間から顔を出すと、アーガサは泣きそうな顔をしていた。そして、
「クリスタちゃん……辛かったね、もう大丈夫だがらぁぁぁ!」
見事に泣き出した。フロイズやクベルもちょっと暗い顔をしていた。少し盛り過ぎたと後悔したが、人の町につけば別れるだろうとこのままにしておいた。
人の町が見えてくるとワクワクしてきた。ついに来た、楽しみだった。しかし、
「あ、クリスタちゃんどうすれば入れるかな?」
とアーガサが言い出した。クベルとフロイズが「あ、」と間抜けな声を出す。どうやら普通は通行証が必要らしい。作るのにもお金が必要と言うことだった。実は大事なものは狭間に置いているので、お金もそこである。
「身体検査とか発行費とか……費用は自分におまかせを。」
そう切り出したのは、なんともうひとつの馬車に乗っていたリーロだった。いわゆるザ・侍と言える見た目に女性らしい顔つきが印象的である。リーロの親切にありがたく思い、そのまま馬車は町へと向かった。
「……っごい!凄いね!その右目!隠さないでいいよ~人の町には身体のどこかがおかしくなってる人いっぱい居るから!でもね、」
アーガサの台詞に嬉しくなったが、でもねと言う台詞にまた表情を暗くしてしまう。
「で、でも?……なに?」
怯えた様子で聞くと、クリスタ右目を隠している手を取り、笑顔で
「今まで見てきたなかでいちばんカッコいい!」
と言って来た。クリスタは照れながらも、
「あ……ありがと……」
と言った。すると、アーガサがまたクリスタをギュッと抱きしめた。一瞬魔法で吹き飛ばそうとしそうになるが、グッとこらえた。
「お~い、そろそろ質問していいか?」
とフロイズが言うと、ふてくされながらアーガサは少し離れた。クリスタは大きく深呼吸した。
「ふう~~……で、まだなにか?」
「どうやって過ごしてたんだ?親御さんと?」
と聞いてきた。さすがに本当のことを言うのはまずいので、「育ての親と自家栽培等で」と言うことにしておいた。フロイズが納得していると、今度はクベルが、
「少しそれるが、その目の宝石はなんだい?」
と聞いてきた。なんと説明しようか悩み、真実混じりに説明した。
「これは……生まれつきなんだ。育ての親……お母さんが拾った頃には既にボクの右目にはこの宝石がついていた。ただ……一種の変異眼球みたいで、右目もしっかりと見えるんだ。」
……どうかな?胡散臭いかな?と思っていると、またもやアーガサに抱き締められる。少しイラッとしながら胸の間から顔を出すと、アーガサは泣きそうな顔をしていた。そして、
「クリスタちゃん……辛かったね、もう大丈夫だがらぁぁぁ!」
見事に泣き出した。フロイズやクベルもちょっと暗い顔をしていた。少し盛り過ぎたと後悔したが、人の町につけば別れるだろうとこのままにしておいた。
人の町が見えてくるとワクワクしてきた。ついに来た、楽しみだった。しかし、
「あ、クリスタちゃんどうすれば入れるかな?」
とアーガサが言い出した。クベルとフロイズが「あ、」と間抜けな声を出す。どうやら普通は通行証が必要らしい。作るのにもお金が必要と言うことだった。実は大事なものは狭間に置いているので、お金もそこである。
「身体検査とか発行費とか……費用は自分におまかせを。」
そう切り出したのは、なんともうひとつの馬車に乗っていたリーロだった。いわゆるザ・侍と言える見た目に女性らしい顔つきが印象的である。リーロの親切にありがたく思い、そのまま馬車は町へと向かった。
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