前世が特殊災害指定生物でしたが今世は平凡に生きたいです。

シア風

文字の大きさ
46 / 67
今世 第二章 まずは何する?働こう。

ホラ話、再会

しおりを挟む
数刻前………

「驚かしてすまなかったな、君たち。」

クリスタが倒れてから、リュミエルが男達にそう言った。ついでに足蹴をかましてメイドさんを起こす。

「あ、あれはいったいなんなんだ!?」

と口々に言うのを制止すると、メイドさんも起き上がる。

「あ、あれ?狼は……はぁ!?お、お客様!!」

「安心しなよ、ちょっと眠ってるだけだ。それより、納得するように説明しないとな。」

メイドさんにリュミエルは確認をとる。

「キミ、この子に何したんだ?」

クリスタを指差しながら呟いた。メイドさんは「え、えぇっと、抱きついて……」と言ったので、リュミエルはメイドさんの豊満な胸をバシンと叩き、説明を始めた。メイドさんは悶絶していた。

「えっと、あの狼はアタシがこの子に着けた危機察知、および危険排除の召喚獣だ。恐らくこの胸で窒息しかけたんだろうよ。それで排除しようと出てきたんだ。」

メイドさんの胸をバシンともう一度叩く。

「アタシはこの子の親戚でね、この子がもっと小さいころに着けたからな、少し規制しておくよ。あ、驚異は排除したから大丈夫だ。」


そう言って宿屋を出ていったらしい。しかし、さっきから気になることがあった。どこかで聞いたことがある声なんだ。この男。クリスタはちょっと聞いてみた。

「ま、まぁ、話の概要はわかったよ。……ところで、貴方は?」

と聞くと、その男性が答えようとしたとたん邪魔が入る。

「そう言えば名乗ってなかった!私はハザリナ!酒宿屋バードテンの看板娘だよ!」

男性はあ、そっちかみたいな感じで納得しそうになったので、軽くあしらい聞き直す。すると、自分に親指を突き立てたあとに自慢の筋肉をムキッと見せつけてきた。そして、

「俺は冒険者ギルドのギルドマスター。グラドーだ。よろしく!」

グラドーねぇ。………グラドー?………

「ええぇぇぇぇぇぇぇぇ!?ぐ、ぐ、グラドーさん!?」

とあからさまにビックリすると、グラドーは「む?知り合いだったか?」と言った。いやいやいや、ボクよりもこの人………変わりすぎだろ………あんなひょろひょろだったのに。と、思っているとハザリナから、

「ねぇ。お嬢様の名前は?」

何やらいつの間にかお嬢様になっている。なんでだ。とは思ったが、まぁいいやと思い、

「ボク?ボクは~クリスタ。グラドーさんは数年ぶりかな?」

そう言うと、あちらもこっちに気づいたようで、ポカンとしている。そして、

「え、は、く、クリスタちゃん!?クリスタちゃんっていったらあの……いやぁ、久しぶりだね!随分と変わったじゃないか!」

いや、あんたが言うなよ。そう思っていると、

「いや、ギルマスが言います?数年前までヒョロタケだったじゃないですか。」

とハザリナから言われた。うっかり吹いてしまった。だって、本当にヒョロタケだったんですから。

ちなみにヒョロタケはオヤキノコと言う大きめのキノコの下にしか生えないひょろひょろなキノコ(寄生キノコ)である。

談笑し合っていると、食事の時間になったので食堂に降りることにした。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します

burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。 その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。

エルティモエルフォ ―最後のエルフ―

ポリ 外丸
ファンタジー
 普通の高校生、松田啓18歳が、夏休みに海で溺れていた少年を救って命を落としてしまう。  海の底に沈んで死んだはずの啓が、次に意識を取り戻した時には小さな少年に転生していた。  その少年の記憶を呼び起こすと、どうやらここは異世界のようだ。  もう一度もらった命。  啓は生き抜くことを第一に考え、今いる地で1人生活を始めた。  前世の知識を持った生き残りエルフの気まぐれ人生物語り。 ※カクヨム、小説家になろう、ノベルバ、ツギクルにも載せています

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 【ご報告】 2月15日付で、誤字脱字の修正および一部表現の見直しを行いました。 ただし、記載内容の趣旨に大きな変更はございません。 引き続きよろしくお願いいたします。

犬の散歩中に異世界召喚されました

おばあ
ファンタジー
そろそろ定年後とか終活とか考えなきゃいけないというくらいの歳になって飼い犬と一緒に異世界とやらへ飛ばされました。 何勝手なことをしてくれてんだいと腹が立ちましたので好き勝手やらせてもらいます。 カミサマの許可はもらいました。

転生先が意地悪な王妃でした。うちの子が可愛いので今日から優しいママになります! ~陛下、もしかして一緒に遊びたいのですか?

朱音ゆうひ@『桜の嫁入り』発売中です
恋愛
転生したら、我が子に冷たくする酷い王妃になってしまった!  「お母様、謝るわ。お母様、今日から変わる。あなたを一生懸命愛して、優しくして、幸せにするからね……っ」 王子を抱きしめて誓った私は、その日から愛情をたっぷりと注ぐ。 不仲だった夫(国王)は、そんな私と息子にそわそわと近づいてくる。 もしかして一緒に遊びたいのですか、あなた? 他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n5296ig/)

処理中です...