1 / 62
プロローグ
しおりを挟む
木造建ての古びたアパート。
その、2階の隅には昭和時代を感じさせる木の表札に『森野』と黒字で書かれている。
さらに時代を感じさせる茶色の鉄製のドアには、似つかわしくないプラスチック製のプレートが掛けられている。
『森野探偵事務所
ご相談を承っております。
お気軽にどうぞ。』
…………怪しさ満点である。
がちゃり。
その、部屋の住人である1人の女性がドアを開けると呑気に鼻歌を歌いながら、箒で部屋を掃除していた。
箒でである。
藍色の探偵こと、森野藍里。
藍色の髪の毛をしているからという理由で、彼女は世間からそう呼ばれるようになった。
しかし、そう呼ばれるようになったきっかけは、それだけではない。日本中を震撼させたとある事件を解決した事で、一気にその名前が知れ渡ったところだ。
とは言っても、かなり有名という訳では無い。
どちらかと言うと、知ってる人は知ってる程度だ。
「よし!掃除終わり!」
彼女は、『ふぅ。』と一息つくと、箒を傘立てに入れて部屋の奥へと入っていく。
彼女の寝室に入ると、小さな仏壇の前に座る。
チーン……。
響き渡る鈴(りん)の音。
その後にそっと手を合わせて、目を閉じる。
仏壇の近くには、小さな写真立てが置かれており、その中には、栗色の長髪の女性と、自分と同じ髪の色を短く刈り込んだ男が写っていた。
彼女の両親である。
彼女が5歳の頃、事故によって亡くなったのだ。
その事故は当時、大変な事故だったらしく、雑誌では面白半分に取り上げられていたくらいだったそうだ。
その時だ。
突然スマホから、ポップな音楽が流れてきた。
藍里は立ち上がると、ベッドの上に放り出されているスマホをとり、通話ボタンを押した。
「もしもし?」
『よぉ!!藍里か!!久しぶりだなぁ!!』
「その声……鈴木?どうしたの?」
『実は!!俺はこの度、婚約しましたァァあ!』
「はぁ?」
『今日、そのお披露目パーティーがあるから、哲也と輝(きら)と聖人(まさと)連れて絶対来いよ!!』
………と、一方的に切られたスマホを見て、藍里は「はぁ。」とため息をついた。
「とりあえず……声、かけてみるだけかけてみるか。」
藍里は、スマホを操作すると、かつての高校の同級生である彼らにメッセージを送った。
その、2階の隅には昭和時代を感じさせる木の表札に『森野』と黒字で書かれている。
さらに時代を感じさせる茶色の鉄製のドアには、似つかわしくないプラスチック製のプレートが掛けられている。
『森野探偵事務所
ご相談を承っております。
お気軽にどうぞ。』
…………怪しさ満点である。
がちゃり。
その、部屋の住人である1人の女性がドアを開けると呑気に鼻歌を歌いながら、箒で部屋を掃除していた。
箒でである。
藍色の探偵こと、森野藍里。
藍色の髪の毛をしているからという理由で、彼女は世間からそう呼ばれるようになった。
しかし、そう呼ばれるようになったきっかけは、それだけではない。日本中を震撼させたとある事件を解決した事で、一気にその名前が知れ渡ったところだ。
とは言っても、かなり有名という訳では無い。
どちらかと言うと、知ってる人は知ってる程度だ。
「よし!掃除終わり!」
彼女は、『ふぅ。』と一息つくと、箒を傘立てに入れて部屋の奥へと入っていく。
彼女の寝室に入ると、小さな仏壇の前に座る。
チーン……。
響き渡る鈴(りん)の音。
その後にそっと手を合わせて、目を閉じる。
仏壇の近くには、小さな写真立てが置かれており、その中には、栗色の長髪の女性と、自分と同じ髪の色を短く刈り込んだ男が写っていた。
彼女の両親である。
彼女が5歳の頃、事故によって亡くなったのだ。
その事故は当時、大変な事故だったらしく、雑誌では面白半分に取り上げられていたくらいだったそうだ。
その時だ。
突然スマホから、ポップな音楽が流れてきた。
藍里は立ち上がると、ベッドの上に放り出されているスマホをとり、通話ボタンを押した。
「もしもし?」
『よぉ!!藍里か!!久しぶりだなぁ!!』
「その声……鈴木?どうしたの?」
『実は!!俺はこの度、婚約しましたァァあ!』
「はぁ?」
『今日、そのお披露目パーティーがあるから、哲也と輝(きら)と聖人(まさと)連れて絶対来いよ!!』
………と、一方的に切られたスマホを見て、藍里は「はぁ。」とため息をついた。
「とりあえず……声、かけてみるだけかけてみるか。」
藍里は、スマホを操作すると、かつての高校の同級生である彼らにメッセージを送った。
0
あなたにおすすめの小説
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる