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chapter.1
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しおりを挟むとある一族と天虎が約束を交わして半月後。
四台の馬車が天虎の森の傍に止まる。
「父上。お足元にお気を付けて」
「いつまで私を病人扱いしている」
「治って半月しか経っておりませんよ」
一台目の馬車から降りたのは青年と初老の男性。
二台目からは最初に降りた少年が差し出した手を借り女性と幼い少女が降り、三台目からは侍女や侍従が降りた。
「おじいさま、お身体は大丈夫ですか?」
「私の体調を気遣ってくれるとは優しい子だ」
つい今し方『いつまで病人扱いしている』と言ったばかりなのに、孫娘には目尻を下げる初老の男性に青年は苦笑する。
「使用人は荷降ろしを。騎士は周囲の護衛を頼む」
『はい』
執事の指示で使用人たちは馬車に積んで来た荷を降ろす。
天虎に祈りを捧げるため湖に行くのは毎年のことだけれど、こんなにも多くの荷物を持って行くのは初めてのこと。
執事を除いた使用人は荷物の中身を知らないけれど、普段と違う目的があって湖に行くことだけは理解していた。
半刻ほどで荷降ろしが終わり使用人は先に屋敷へ戻る。
残ったのは初老の男性と青年と少年。
そして青年の妻と少女。
あとは執事と護衛騎士と各々の侍従と侍女。
「お父さま、これを天虎さまにお渡しください」
少女が小さなポーチから出したのは髪飾り。
それを見て青年は少女の前にしゃがむ。
「これはディアの宝物の髪飾りじゃないか」
「私と同じ歳の女の子なら綺麗な装飾品も喜んでくれるのではないかと。それにこの髪飾りには幸運と健康を願う天然石が使われておりますから、おじいさまを救ってくださった天虎さまと一緒に居られる女の子へお渡ししてほしいのです」
その髪飾りは少女が誕生日に作ってもらった物。
自分と同じ名の花の形をした髪飾りには幸運と健康を願う二種類の天然石が使われていて、少女はそれを大切にしていた。
「私は行くことが出来ませんからお父さまにお願いを」
「分かった。必ず天虎さまにお渡ししよう」
「お願いします」
両親から貰った宝物を見知らぬ女児の為に差し出す少女。
青年と初老の男性は心優しい少女の頭を優しく撫でる。
危険な森に同い年の女児が居ると知り心配していたから、無事を祈ってこれを渡そうと考えたのだろ。
【その娘は身体が弱いのか?】
問いかける声がどこからともなく聞こえてきたと思えば、風もないのに森の木々が揺れて道が現れる。
「天虎さま」
開いた道を歩いて来たのは大きな大きな白虎。
青年が呟いた名前を聞き全員が跪き深く頭を下げる。
【花の効果はあったようだな】
「はっ。天虎さまより賜った花のお蔭でこうして生き永らえることができました。この恩をどうお返しすればよいのかまだ答えは出せておりませんが、まずは心より感謝を」
胸に手をあてて感謝を伝える初老の男性。
不思議なことに草花を飲んで数分で痛みがなくなり、二度目を飲んだ時には動かなかった身体が動くようになった。
屋敷の随行医たちも奇跡だと驚いたほど。
【あれはお前の子のその青年と私が女児の衣装と交換する約束で渡したもの。私にも見返りがあって渡したものなのだから恩を感じる必要はない。これからも健やかに生きよ】
「勿体ないお言葉を」
女児の衣装と治癒が不可能な怪我すら治す草花。
余りにも価値の違う交換物ではあるけれど、初老の男性は天虎の優しさと受け取り胸の前で両手を組み頭を下げた。
【そこの幼い娘】
「はい。ソレイユ公爵家当主ミケーレが孫、クラウディアと申します。恐れ多くも発言許可を頂きたく存じます」
【まだ幼いのに立派なことではあるが、私は天虎であってヒトの子ではない。わざわざ発言の許可をとる必要はない】
「天虎さまだからこそ御無礼があってはならないかと」
【今の時代にも幼子まで私を正しく理解している一族などお前たちくらいのものだろう】
綺麗な衣装を着ていても地面に跪き姿勢低く頭を下げる。
その行動は天虎を畏れ敬う相手だと理解してのこと。
あの祝い子と同じ子供だと言うのだから驚かされる。
【まあいい。お前も兄と同じトリプルのようだな】
「……私とお兄さまはトリプルなのですか?」
【知らなかったのか?】
天虎の言葉に少女だけでなく全員が驚き顔を上げる。
「二人がトリプルというのは事実なのですか?」
【なぜ驚く。お前たちは光の大精霊の加護を授かる光の一族なのだからトリプルでもおかしくないだろうに】
「……光の大精霊の?」
四大精霊とは別の精霊。
妖精の種類が四種類だけではないのだから、妖精の力の源である大精霊も四種類だけではない。
他にも闇の大精霊と光の大精霊が居て、闇の大精霊の加護を授かっている者は稀ながら存在するけれど、光の大精霊に至ってはヒトが加護を授かった話を聞いたことがない。
【私がヒトの子と関わりを持たなくなり何があったのかは分からないが、どうやら誰も知らなかったようだな】
天虎にもなぜ一族がそのことを知らないのか分からない。
この帝国で光の大精霊の加護を授かっているのは国を統治する王の一族だったはずだが。
【ここで話すことではないようだ。みなで湖まで来い】
「恐れながら天虎さま。ディアは幼児の頃から原因不明の病を患っており身体が弱く、湖まで行くことが出来ません」
そう口を開いたのは青年の妻である女性。
身体の検査には何の異常もないに関わらず、突然苦しくなって咳きこみはじめると高熱が出て寝込んでしまう。
同じく少年も幼い頃はそうだった。
どの国の医師や聖者に見て貰っても原因は不明。
ただ、少年も成長してからは苦しくなることや咳き込むことが少なくなったから、少女も成長するまで無事に生き抜いてくれるよう家族はただ祈ることしかできない状況。
【それは病ではない。光の大精霊の加護を持つ者は魔力量が多いために幼い身体では抑えられないだけだ】
「……え?」
病ではないと言われてきょとんとする一族。
原因不明の病ではなく、光の大精霊の加護の影響?
【リュミエールの精よ。呼応せよ】
天虎の隣にすっと現れた光の玉。
キラキラと輝く光の玉は一族の周りをふわふわ飛ぶ。
「妖精か」
「綺麗」
妖精を見るのは初めてではないが、選ばれた者にしか近寄らない妖精が自分たちから逃げることもなく傍を飛んでいることに一族は驚きつつもその美しい光を見上げる。
「妖精さまが」
しばらく飛んでいた妖精は少女の肩に降りる。
「え、え?」
「ディア?」
「どうした」
「大丈夫か?」
驚く少女に大人たちも驚き声をかける。
「どう表現していいか迷うのですが、いつもと身体の軽さが違うのです。この状態が普通の重さなのですか?」
少女は物心ついた時から身体が重だるかったからそれに慣れていて、突然怠さがなくなったことで逆に驚く。
【その妖精は娘から溢れる魔力を制御してくれる。それを連れていれば湖に来れるだろう。私は先に湖で待っている】
「お待ちください天虎さま。なぜ私にこのような慈悲を」
天虎はヒトの力では適うことのない恐ろしい存在。
ただくしゃりと踏みつけるだけで終わるだろう取るに足らない存在の自分に、なぜ妖精の力を貸してくれたのか。
少女はそのことが気になり聞かずには居られなかった。
【大切な髪飾りを私の大切な娘に差し出したからだ】
一族が来た時から天虎はここに来ていた。
いつもこの一族は森の入口まで家族揃って来ているが、危険な森に入るのは戦う力のある者だけ。
だから今回もいつもと同じだったが、天虎を裏切り子供に害をなす者を連れて来ていないかを確認しに来た。
【見知らぬ相手に自分の宝を差し出したお前の慈悲に応えたまで。私の聖印を与えたお前の父が居ればこの森で魔物に襲われることはない。ゆっくり景色を眺めながら来るがいい】
それだけ話すと天虎は姿を消した。
「よろしいのでしょうか。妖精さまにお力を借りるなど」
天虎が居なくなったあと少女が声をかけると、肩に居た妖精は少女の周りをふわふわと飛び回る。
「ディア。貴女は優しい子です。天虎さまは貴女のその優しさに応えてくださったのですから迷う必要はありません」
「その通りだ。今は光の妖精に力をお借りしよう」
「はい。お父さま、お母さま」
痛みも重さも怠さもない健康な身体。
初めて体感するそれに少女は喜び父と母に抱きついた。
「父上。この道を通れば湖まで半日程で着きます。魔物も出ませんのでお言葉に甘えてみなで行きませんか?」
「うむ。どうやら天虎さまは私たちが知らないことをご存知のようだった。一族のディアも聞くべきことだろう」
一族が知らないことを天虎は知っている。
襲爵するのは嫡男の少年と決まっているが、一族に関することは少女も知っておいた方がいいと初老の男性は判断した。
「ディア、歩いて行けそう?」
「大丈夫です。こんなに身体が軽いのですもの」
「健康な人でも長く歩いていれば疲れてしまうよ。ディアはまだ子供だから尚更。辛くなる前に言うと約束できる?」
「はい、お兄さま。必ず言うと約束します」
少年と少女はそう約束を交わした。
初老の男性と執事のアイテムボックスに荷物をしまったあと、一行は天虎が開いた一本道を進む。
「天虎の森とはこのように美しい森なのですね」
「そうか。君もこの森に入るのは初めてだったね」
「私ではこの森の魔物には勝てませんもの」
そう会話を交わすのは青年と青年の妻。
夫人もこの森に入るのは初めてのことで、青年と腕を組み青々と茂る草木や鳥たちの鳴き声を聞きながら歩く。
成婚して十数年経った今も仲睦まじい夫婦。
「エミリオ。こうして歩いていると思い出さないか?私たちがまだ若かった頃はこの森で鍛えていたことを」
「ええ。強い魔物と戦った方が鍛えられるときかない大旦那さまのお供をして、何度命を落としそうになったことか」
「そ、それはすまなかったと謝ったじゃないか」
そんな初老の男性と執事の会話にみんなは笑う。
初老の男性と執事のエミリオは幼なじみ。
元は初老の男性の屋敷の家令を務めていたけれど、今は退き初老の男性の執事と侍従を兼任している。
「お兄さま!大変!毒茸がありますわ!」
「天虎の森は茸も豊富だからね」
少年の手を引く少女。
二人きりの兄妹で仲もいい。
病弱ながら面倒見のいい兄と、病弱ながら心優しい妹。
「あちらには薬草もありますわ!」
「余所見をすると転んでしまうよ」
年相応に振る舞う少女の姿を見てみんなも笑顔になる。
身体が弱く大人しく本を読んでいることが多い少女が天虎や光の妖精のお蔭でこんなにも元気になって、森の植物に興味を示していることが何よりも喜ばしいことだった。
それから一時間半ほど歩いて一度目の休憩。
侍従がシートを敷いて侍女が軽食の用意をする。
「本当に魔物避けは使わなくていいのか?」
「はい。私たちは以前にもこの道を通りましたが、天虎さまが仰る通り魔物は一切姿を現しませんでした」
普段は居ない青年の妻や孫娘や侍女たちが居るから安全面を気にする初老の男性に青年はハッキリと答える。
本来なら危険な天虎の森で魔物避けなしに休憩するなど有り得ないけれど、聖印を授かった後の帰り道では弱い魔物でさえも姿を見せなかった。
「大旦那さま、私ども騎士がこのまま周囲を警戒しておきますので休憩なさってください」
「そうか。では頼む」
青年と少年と騎士の四人は本当に魔物が近寄らないことを前回の帰り道で経験したから不安はないけれど、話に聞いただけの人が本当に大丈夫なのかと心配になるのは当然のこと。
森の奥に行くほど強い魔物が増えてくるから。
「疲れただろう?」
「疲れより足が痛くなりました」
シートに座った少女は膝かけをかけた足を指さす。
「長時間歩く用の靴ではないから靴擦れしたかな?」
見送るだけの予定だった青年の妻や少女は普段遣いの靴。
特に少女は歩き慣れていないとあって、少年が靴を脱がせると靴擦れをおこしていた。
「妖精さま?」
少女の肩から足元に飛んだ光の妖精がピカピカと光る。
「……痛くない」
「凄いな。回復が使えるのか」
靴擦れをおこしていた足の甲や踵が元通りに。
あっという間に傷が治った。
「貴重な回復を使える妖精とは、天虎さまより随分な妖精をお借りしてしまったな」
初老の男性はそう言って唸る。
隣国の妖精姫と呼ばれる王女が回復を使う妖精を連れているが、それ以外では聞いたことがない。
ヒトで使えるのは聖女と聖者の僅か数名だけだ。
「私に貴重なお力を使って良かったのですか?」
問いかけた少女に妖精は上下に飛んで答える。
「ありがとうございます。妖精さま」
言葉は分からないけれど良いと言われた気がして少女がお礼を言うと、妖精は少女の周りをふわふわ飛び肩に戻った。
「貴重な妖精を呼んでくださったということは、天虎さまはディアを気に入ってくださったのでしょうか」
「ディアを気に入ったというよりは、髪飾りの礼として貴重な力を持つ妖精を呼び出し預けてくださるほど女児を大切になさっているということだろう」
女児に髪飾りを渡そうとしていることを知ったから。
それがなければ道を開く以外のことはしていないだろう。
「天虎さまから気に入られようなど烏滸がましい話。ただ、少なからず排除されるほど嫌われてはいないようだ。こうして安全に進めるよう道を開いてくださったのだから」
「たしかに烏滸がましいことを申しました」
天虎は姿を見ることすら烏滸がましい存在。
その天虎の姿を見て生きていることも、貴重な草花を賜ったことも、こうして道を開いてもらったことも、少女のため妖精を呼び出してくれたことも、ヒトの常識では有り得ないこと。
「私たち一族はこれからも変わらず、天虎さまがこの星に居てくださることに感謝をしながら生きよう」
『はい』
天虎は畏れ敬う存在。
こうして関わる機会を賜ったものの、そのことを誰かに話すような愚かな真似はせず感謝して生きていこうと誓った。
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