召喚された聖女の兄は、どうやら只者ではないらしい

荷稲 まこと

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番外編 小話・裏話

エジリオ 良薬口に苦しと言うが

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時系列的には一章より前


 討伐任務に向かった隊長の代わりに執務室に一人残された私は、ひたすらペンを走らせていた。時々脇に置かれた書類の山を見ては、ため息を漏らす。よくここまで溜め込んだものだ。小まめにチェックしていなかった副隊長自分の責任でもあるが……

 レオナルド隊長のことを、私はとても尊敬している。強さはもちろん、八十名ほどいる隊員全員の性質、能力を把握していて、量才録用に長けているところとか。頭で考えるというより、直感で決めているようで、天性の才能と言えるだろう。こと戦闘においては、彼ほどセンスのある人を見たことがない。
 私を副隊長に任命したこともそうだ。臆病で弱い、騎士失格とも言える私が一番輝けると思ってくださった場所。作戦の計画立てや、部下の指導、管理など、内勤の仕事を主に任せてくださっている。かといって、私を非戦闘要員として扱うわけではなく、適度に討伐任務に向かわせては、大袈裟なくらい労ってくれるのだ。それにどれだけ救われて、自信を取り戻したことか。私と同じくらい自己評価の低いあの方は、きっと気づいていないのだろう。
 
 そんなレオナルド隊長には、二つ大きな欠点がある。己を蔑ろにしがちなところと……書類仕事を適当に済ませるところだ。
 彼はよく「俺は頭が悪いから」と言う。しかし、決してそんなことはなく、寧ろいいと私は思っている。ただ、勉強する機会に恵まれなかっただけ。だから、必要最低限の知識さえつけてしまえば、書類仕事に悩まされることもなくなるはずなのだが……ここで問題になってくるのが、騎士団本部、総務局の連中の性格の悪さだ。
 彼らは部屋の隅の埃をほじり出すくらい執拗に難癖をつけてくるため、丁寧に書こうが雑に書こうが結果はほぼ同じ。適当なものを提出し、返却された時につけられる赤文字の要望に沿って書いた方が早く済むのではないか、とすら思う。そんな状況で、勉強しようという気にならないのも仕方がない。
 ただ、適当でも許されるのは報告書類だけ。最終的には必ず受理されるからだ。申請書や嘆願書は却下で終わる。繰り返し必死に願い請うても、聞き入れられる確率は五割を切る。そのせいで、隊長が何度己の財布を開いたことか……

 凝った肩を引き上げ、すとんと脱力する。やってやろうではないか。誰にでも苦手なことはある。隊長の不足を補うのが副隊長である自分の役目。滅多にできない恩返しだと思おう。
 書類の束を手元に引き寄せ、申請書類からピックアップする。報告書類は後回しで……ん? これは……

「始末書? 建造物破壊、ですか。当事者は……ラチェレ・アウティエリ」

 またか。問題児ばかりと言われる第三隊で、最も凶悪な問題児、ラチェレさん。彼女が裏でなんと呼ばれていると思う? ラチェレ・アウトレイジ。本当にその通りで困る。
 始末書は一度提出し、返却されたものだった。赤文字は一言『詳細求む』とだけ。ざっと全体に目を通す。なになに……

「よくわからないけど、気づいたら壊れていた。……ふざけている、わけじゃないと願いたいですね……」

 軽く眩暈がした。少しの手直しなら私が適当に埋めようかとも思ったが、これは看過できない。
 本人に書き直させよう。真面目に書かなければ減給……いや、一か月謹慎の方が彼女には効くか。回遊魚並みにじっとしていられない人だから。
 提出期限も近いし、先にこの問題を解決しよう、と執務室を出た。


 ラチェレさんは食堂で夕食を摂っていた。他の隊員と談笑しながら食事を楽しむ彼女の後ろに立つ。

「ラチェレさん、これはどういうことですか?」
「ふえ?」

 間抜けな声を上げて振り返った彼女の眼前に書類を突きつけると、彼女はあへへ、と情けなく笑った。叱られているというのに、緊張感のない人だな。彼女の代わりに、周りの者たちがおろおろとしている。

「笑い事ではありませんよ。きちんと、丁寧に、事細かに当時の状況を書き起こしてください。わかりましたね?」
「えー……」
「でなければ、謹慎処ぶ」
「かしこまりましたぁ!!」

 私の言葉の途中で、ラチェレさんは立ち上がって礼をした。上官の言葉を遮るところから指導し直すべきだ、と何度思ったことだろう。そして、その度に言えずに終わる自分の情けないこと。
 書類をラチェレさんに手渡す。彼女の手には包帯が巻かれていた。他の隊員たちにも、所々処置した跡が残っている。……やっぱり、話を聞いて、私が書いて差し上げた方がいいだろうか。私はここ数日基地に籠っているばかりだし。副隊長として、私がすべきことは……

「副隊長? もしかして、結構怒ってます?」

 書類を掴んだままぼーっとしてしまっていたことに、声をかけられて気がついた。顔を上げると、ラチェレさんは深刻そうな顔をしている。

「すみません、手間を増やしてしまって」
「いえ……その」
「そうだ! お詫びと言ってはなんですが、いいものを差し上げます!」

 彼女は書類をひったくるようにして奪い、代わりにポーチから取り出した小瓶を私の手に握らせた。

「ラチェレ特製、アウティエリ印の最強栄養剤です! 疲れもふっとびますよ!」
「ほう。……ほう?」

 彼女の生家、アウティエリ伯爵家は有数の医師家系だ。風邪薬から栄養剤まで、流通している薬の半数以上が彼女の家が開発したもの。そこの最強栄養剤とくれば、またとない逸品。しかし……“ラチェレ特製”というところが引っかかる。

「ラチェレさんが作ったのですか?」
「はい! 簡単な調合くらいなら私にもできるんですよ!」

 自慢げに胸を反らしているところを見るに、かなり自信があるようだ。代々騎士家系の我が家でも、幼い頃から剣術を教えられた。彼女もきっと同じなのだろう。

「ありがとうございます。お代は……」
「もう! 差し上げるって言ったじゃないですか!」
「しかし」
「受け取ってください! 日頃からお世話になってるし、そのお礼も含めて」

 そう言って、ラチェレさんは貴族令嬢らしい柔らかな笑みを浮かべた。

「今日も、副隊長の作戦のおかげで楽に討伐が終わったんです。ね、みんな」

 彼女の声に合わせて、周りの隊員はこくこくと頷いた。

「副隊長の作戦があるから、私たちは迷いもなく敵に立ち向かえるんです。本当にいつも感謝してます」

 照れくさそうに笑うラチェレさん。お礼を言いたいのは、私の方。ここで自分を卑下してしまえば、慕ってくれている彼女たちに失礼だ。

「ありがとうございます。いただきます」
「どういたしまして! あ、飲んだら感想を教えてくださいね。人にあげるの、これが初めてなんです」
「わかりました」

 笑顔で手を振るラチェレさんに見送られ、執務室に足を向けた。


「早速飲んでみましょうか」

 書類の山に手をつける前に、小瓶の蓋を開ける。透き通った緑の液体が揺れ、つん、と嗅いだことのない独特な香りが鼻をついた。結構きついが、薬なんてそんなものだろう。
 これを飲めば、ラチェレさんと同じぐらい元気になれるのかな。俊敏に動き回る彼女の姿を思い出して、ため息のような笑い声が漏れた。
 瓶に口をつけ、一気に飲み干す。

「ゔっ……!?」

 口内にいまだかつて経験したことのない味が広がった。苦い。いや、甘い? 辛い気もする。クマの肝、魚の目玉、腐った玉ねぎ、香草、熟しきったバナナ……どうにか知っている物と関連づけようと脳みそがフル回転している内に地が揺れ、意識が途絶えた。


 目が覚めると、私は医務室のベッドに寝かされていた。隊長とラチェレさんが心配そうに私の顔をのぞき込んでいる。

「エジリオ、気がついたか。大丈夫か?」
「あれ、私は……?」
「執務机に突っ伏して気絶していたんだ。泡を吹いてな」
「ああ……」

 栄養剤を飲んで気絶するなんて。さては、ラチェレさんは渡す薬を間違えたのでは? 対魔物用とか、護身用とか……

「手にしていた薬瓶が原因かと思い調べてもらったところ、毒物は特に検出されなかった。それから聞き込み調査をして、ラチェレが製造元ということがわかり、連れてきたのだが……それぞれ何か心当たりは?」
「何も。私はそれを飲んで気分が悪くなったこと、ありませんし」

 隊長の質問に、ラチェレさんは首を振って答えた。早くも仮定が否定されてしまった。とすれば、思い当たるのは……味か。

「ラチェレさん、その……参考までにお尋ねしますが、あれって何味だったのですか?」
「よくぞ聞いてくださいました!」

 彼女は勢いよくこちらに身を寄せ、鼻息荒く言い募る。

「ヤギのホルモン胆汁煮込みアドキャラメルソースエクストラホイップ、アーティチョークを添えて、です! あ、隠し味にバナナも入ってます!」
「…………はは」

 聞かなければよかった。もっと意味不明な味ならよかったのに、想像しやすい品ばかりのせいで余計に質が悪い。いや、総合して意味はわからないけど。料理までアウトレイジか。というか、バナナが本当に入っていたことに驚いた。己の味覚の優秀さが少し恨めしい。

「それで、いかがでした? お味は」
「ええっと、そうですね……大変個性的なお味で、はい……。ただ、ちょっと私は……そう、気絶するくらいバナナが苦手だった気がします……」

 目を輝かせているラチェレさんに、面と向かって不味いと伝える勇気は私にはなかった。実際に、しばらくバナナは食べられないと思う。この劇薬の味を思い出すから。

「なるほど! 事件解決ですね、隊長!」
「あ、ああ。そうだな……」

 隊長はどことなく青い顔をして、視線を逸らしている。味を想像してしまったのだろう。巻き込んでしまって申し訳ない。
 もう行っていいぞ、と隊長が声をかけ、ラチェレさんは医務室を出て行った。彼女の足音が完全に聞こえなくなってから、私と隊長は顔を見合わせる。

「……隊長」
「……味覚がおかしいぞ、と言ってやるべきだったか?」
「いえ、彼女の場合、こちらが納得するまで勧めてくる気がします」
「俺もそう思う」

 私たちは同時に身震いをした。もし、薬ではなく料理現物を用意されたら? 恐らく、気絶では済まない。

「ラチェレの作った物は絶対に食べるな、と隊員に伝達しておこう。彼女には内密に」
「そうしてください。犠牲者を増やさないためにも」


 この事件の後、第三隊で『バナナ禁止令』が発令された。これをそのままの意味で受け取っているのは、ラチェレさんのみである。


ーーーーーーー

カレーがないってシローが嘆いていたのに『カレー風味』を入れていた仕様もないミスを修正しました…

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