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5話
リリアーナのバカ発言はまだ続く。
「え、だってだって~!王子じゃなかったら私が王妃になる為に頑張ってアレックス様を落とした意味なくなるじゃないですかぁ~!」
わざとらしい可愛こぶった口調を崩すことなく衝撃的なことを言ってますけど、気付いていますかね?
でもこのまま黙っていたら他にも色々言いそうだから聞いてみましょう。
そう思って黙っていると案の定
「なんのためにローズマリーに虐められたって嘘をついたと思ってるんですかぁ~!」
と言ったリリアーナはここまで暴露してから自分の発言がヤバいことに気付いて顔を真っ青にさせた。
それにトドメを刺すように
「可愛こぶって話してますけど、自分の悪事をバラしただけですよ?」
と微笑んで言うとリリアーナはキッと私を睨みつけてきた。
あらまぁ......大して可愛くもない顔がもっと崩れていますわ。
まさかこんなにもバカだったとは思いませんでした。
だって、ここまで頑張って上手くやってきたはずなのに、最後の最後で自爆するなんて、誰が想像できたでしょう。
後ろにいる取り巻き達も驚いて固まっていますわ。
周りからはクスクスと笑い声が聞こえてきた。
私だって、あの中に混ざって笑いたいですわ。
でも当事者ですからね。この舞台からはまだ降りることができません。
ここからどうしようか、と考えていると、いいタイミングで
「なんの騒ぎだ」
という声が響いた。
助かりましたわ。
この後、私から何かあるわけではなかったのでベストタイミングです。
その声の主は勿論、陛下だ。
後ろには顔を真っ赤にした王妃と顔が真っ青の護衛騎士も一緒にいる。
王妃様はお怒りですね。
でも自分で蒔いた種ですわ。しっかりと回収してくださいませ。
「ローズマリー嬢、これはなんの騒ぎだ?」
と陛下がアレックスにではなく私に聞いてきた。
多分アレックス様だったら嘘の発言をするってわかっているからでしょうね。
まだ放心状態だからっていうのもあるかもしれませんが。
「アレックス様に婚約破棄をされました。でも、まだ自分が王太子であると思っていたので真実をお伝えしたところです」
と私が言うと陛下は満足そうに、うむ、と頷いた。
あらまぁ、王妃様に睨まれてしまいましたわ。
でも仕方ないですよね?自分の息子が勝手をしたんです。
...というか、自分で本当のことを教えてあげないからこんなことになったんですよ?
「して、王妃よ。約束は覚えているな」
陛下が王妃に向かってそう言うと
「な、なんのことかわかりませんわ」
と王妃はみっともなく誤魔化そうとし始めた。
ほら、周りを見てください。
王妃に対して嫌悪の目を向けていますよ?
陛下はそんな王妃をギロっと睨みつけて
「ほぅ...そこの護衛騎士の子供を我の子としてここまで育ててやったんだ。約束は守ってもらうぞ」
と言うと、集まっている人達の方に向きを変えた。
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