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私の夢とロロイ様
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クラスは、男性と女性に別れて2クラスあり、午後からは科ごとに別れて授業を受けます。
中でも優秀な方は、生徒会に入るそうですが、入学したての1年生には関係ありませんわね。
「おはようございます、リーファ様」
「様はいりませんわ、ルミーナ様。私達、もうお友達でしょう?」
パーティーで知り合いになり、それから親しくして頂いてます。
「では、私もルミーナと。ね、リーファは王都暮らしが長いのでしょう?私、領地にずっと住んでいるので、この辺は殆ど知りませんの。お勧めの店等、宜しかったら案内して下さる?」
「勿論、いいですわ!実は新しくオープンしたスイーツ店のパフェが絶品で」
「まあ!楽しみですわ!」
リーファ様は、栗色の髪に、翡翠色の瞳のとても可愛らしい方です。婚約者は騎士団長の子息で、ご本人も、とても強い方のようです。とても仲睦まじくて、お似合いの二人ですわ。
女生徒の殆どは淑女科で、魔法科や騎士科の生徒はとても少ないです。
普通科に行かれる方は、もっと勉学を掘り下げて学ぶ事が出来るので、将来、商売や領地経営に携わるので、一定数いらっしゃいます。
エマニエル家は魔法の名家。同じくハウゼン家も魔法の名家なので、魔法科以外の選択肢はあり得ません。
ましてやお父様は魔法師団の長官。ですからそれ以外の選択肢などなかったのです。
けれど、魔法を学び、自在に操れるようになる事は、とても楽しいです。将来も、どんな形にせよ魔法と関わって行きたいですわ。
最近の私の楽しみは、図書館に通う事。魔石にルーン文字を刻み、誰にでも魔法が扱えるようにする事。魔道具に関する知識。図書館には実家にもなかった本がたくさんあります!
この2年で、魔法に関する全ての書籍を読みたいですわ。
いつものように借りる為の本を集めていると、話し声が聞こえてきました。図書館でお喋りは他の方の迷惑になりますわ。
でも…聞き覚えのある声。ロロイ様?
どなたかと一緒なのでしょうか。甘い、媚びを売るような話し方。
本棚の影からこっそり覗くと、ロロイ様の腕に胸を押し付けるような姿勢で、勉強を教わるピンクの髪…
「ロロイ様…その方は」
「あ…ルミーナ。ええと、マリアナは、平民の学校から転入してきたんだ…だから勉強が出来なくて、ついて行けるように教えてあげたくて」
「そう…なのですか?でも平民の方は学園には…」
「マリアナは、ケント男爵の婚外子で、今までは平民として暮らしてきたんだ。何も悪い事をしていた訳じゃない。それともルミーナは、この程度で不貞を疑うのか?」
いつになく強い口調で言われ、驚きました…そんな表情もなさるのですね…
「いえ、早く慣れると良いですわね」
いたたまれなくて、手にした本だけを持って図書館から出て…思いの他ショックを受けた事にも驚きました。
中でも優秀な方は、生徒会に入るそうですが、入学したての1年生には関係ありませんわね。
「おはようございます、リーファ様」
「様はいりませんわ、ルミーナ様。私達、もうお友達でしょう?」
パーティーで知り合いになり、それから親しくして頂いてます。
「では、私もルミーナと。ね、リーファは王都暮らしが長いのでしょう?私、領地にずっと住んでいるので、この辺は殆ど知りませんの。お勧めの店等、宜しかったら案内して下さる?」
「勿論、いいですわ!実は新しくオープンしたスイーツ店のパフェが絶品で」
「まあ!楽しみですわ!」
リーファ様は、栗色の髪に、翡翠色の瞳のとても可愛らしい方です。婚約者は騎士団長の子息で、ご本人も、とても強い方のようです。とても仲睦まじくて、お似合いの二人ですわ。
女生徒の殆どは淑女科で、魔法科や騎士科の生徒はとても少ないです。
普通科に行かれる方は、もっと勉学を掘り下げて学ぶ事が出来るので、将来、商売や領地経営に携わるので、一定数いらっしゃいます。
エマニエル家は魔法の名家。同じくハウゼン家も魔法の名家なので、魔法科以外の選択肢はあり得ません。
ましてやお父様は魔法師団の長官。ですからそれ以外の選択肢などなかったのです。
けれど、魔法を学び、自在に操れるようになる事は、とても楽しいです。将来も、どんな形にせよ魔法と関わって行きたいですわ。
最近の私の楽しみは、図書館に通う事。魔石にルーン文字を刻み、誰にでも魔法が扱えるようにする事。魔道具に関する知識。図書館には実家にもなかった本がたくさんあります!
この2年で、魔法に関する全ての書籍を読みたいですわ。
いつものように借りる為の本を集めていると、話し声が聞こえてきました。図書館でお喋りは他の方の迷惑になりますわ。
でも…聞き覚えのある声。ロロイ様?
どなたかと一緒なのでしょうか。甘い、媚びを売るような話し方。
本棚の影からこっそり覗くと、ロロイ様の腕に胸を押し付けるような姿勢で、勉強を教わるピンクの髪…
「ロロイ様…その方は」
「あ…ルミーナ。ええと、マリアナは、平民の学校から転入してきたんだ…だから勉強が出来なくて、ついて行けるように教えてあげたくて」
「そう…なのですか?でも平民の方は学園には…」
「マリアナは、ケント男爵の婚外子で、今までは平民として暮らしてきたんだ。何も悪い事をしていた訳じゃない。それともルミーナは、この程度で不貞を疑うのか?」
いつになく強い口調で言われ、驚きました…そんな表情もなさるのですね…
「いえ、早く慣れると良いですわね」
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