人生詰んだ気がしたので、VTuberになってみた。

未来アルカ

文字の大きさ
65 / 244

第63話 過去③

しおりを挟む
 『本日のニュースです。昨夜未明、~~市内で殺人事件が発生しました。現在、犯人と思われし二人の内一人は死亡しており、もう一人は入院しているとのことです。最新の情報が入り次第お伝えします。』

 小型テレビから流れるニュースを聞きながら天井を見つめる。
 俺の記憶は流也を刺し始めたところから曖昧《あいまい》だった。医者は一時的なものだと言うが、どうだろう。人間、喜怒哀楽のどれかのメーターが振り切れた時は、碌なことにならないしな。それに、聞いたところによると、警察に取り押さえられるまで刺し続けてたみたいだしな。包丁の柄で。いつのまにか、刃が折れていたらしい。
 犯人の亡骸は、原形を留めていなかったらしい。至るところから骨が剥き出しで、顔に至っては部位が分からないレベルだったようだ。ちなみに、俺が刺された箇所は傷が浅かったらしく、今は痛みをほとんど感じ無い。制服の厚みで刃の先端部分しか刺さらなかったみたいだ。

 そんな感じで、から目を逸らしていると、病室の扉が開いた。
 部屋の中に入って来たのは一人の看護師さんで、何故か少し震えている。

 「鬼堕さん、何処か痛みが酷い場所とかありましたら、すぐに知らせてくださいね!」

 そう言いながら、軽く様子を見ただけ帰ってしまった。まぁ、何か頼みたい事もな無かったしな。
 それから5分ぐらい経つと、次は警察だと思われる方が数人部屋に入って来た。

 「鬼堕 俊隆さんですね?ちょっと時間の方もよろしいでしょうか?」

 一番前に立つ男の人がそう言って、ベッドの横にある椅子に座り、今回の事件について話し始めた。事情聴取らしい。
 まず、最初に言われた事は、家族のことだ。警察が家に到着したと同時に救急車で運ばれたが、もう手の施しようが無かった。そして、祖父母はもう亡くなっている為、身元引受人に親戚の人が来たらしい。親戚と言っても仲が悪いんだけどな。取り敢えず、その事についての話し合いを弁護士を通してやってくれと言うのが一点。
 次は世間の反応だ。今回の事件については近隣住民から情報を得たマスコミが、早いことに、もう報道している。ただ、その事よりも問題になっているのがインターネットの掲示板などだ。おそらく近隣住民の誰かから間違った情報が流れてしまったのかは分からないが、今回の事件の首謀者は俺だと、多くの書き込みや情報のせいで噂されているらしい。噂と言ってもそんな軽い物ではなく、一部情報メディアでも書き込みの内容を報道してしまっているようだ。また、その中には俺に対しての誹謗中傷が多数発見され、酷い状態だ。
 最後に、亡くなった流也さんの家族から被害届を通して、被疑者として訴えられているらしい。何でも、『家の子がそんな事する訳無いだろ!』とか『流也をこんな状態にしておいて、唯で済むと思うなよ?』などなど、何故か俺が疑われている状態のようだ。そこに、さっきのネット情報やマスコミの報道のせいで、世間からの俺への疑いが強くなっているらしい。『サイコパスだ!』『保険金目当てだ!』『最近の若い子には我慢出来る子が少ないから、カッとして殺しちゃったんじゃない?』などのコメントが多く残っている。
 結果、世間全体から見ると俺の方が不利らしい。だが、現在行っている現場検証等の捜査から、ちゃんとした証拠が見つかれば大丈夫だと言われた。

 その後も1時間近く話が続いた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

うちの幼馴染がデレすぎてて俺の理性はもう限界。でも毎日が最高に甘いからもうどうでもいいや

静内燕
恋愛
相沢悠太の日常は、規格外の美少女である幼馴染、白石葵によって完全に支配されている。 朝のモーニングコール(ベッドへのダイブ付き)から始まり、登校中の腕組み、そして「あーん」が義務付けられた手作り弁当。誰もが羨むラブラブっぷりだが、悠太はこれを「家族愛」だと頑なに誤解(無視)している。 「ゆーたは私の運命の相手なんだもん!」と、葵のデレデレは今日も過剰の一途。周囲の冷やかしや、葵を狙う男子生徒のプレッシャーが高まる中、悠太の**「幼馴染フィルター」**はついに限界を迎える。 この溺愛っぷり、いつまで「家族」で通せるのか? 甘すぎる日常が、悠太の鈍感な理性を溶かし尽くす――最初からクライマックスの、超高濃度イチャイチャ・ラブコメ、開幕!

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います

とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。 食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。 もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。 ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。 ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

**俺、東大院生の実験対象にされてた。**同居している美人家庭教師のやばい秘密

まさき
青春
 俺は今、東大院生の実験対象になっている。  ある雨の夜、アパートの前にずぶ濡れの美女が立っていた。  「家庭教師です。住まわせてください」  突然すぎる申し出に困惑しながらも、なぜか断れなかった。  桐島咲楽、東大大学院生。成績は天才、料理は壊滅的、距離感はおかしい。毎日転ぶ、焦がす、なぜか距離が近い。そのくせ授業は鬼のように丁寧で、俺のことを誰よりもよく見ていた。  偏差値42だった俺の成績は、気づけば上がっていた。でも、それより気になることがある。  咲楽さんが、研究ノートに何かを書いている。「被験者」という文字が、見えた気がした。  距離が近いのは、データのためか。褒めてくれるのは、実験のためか。でも、あの顔は。あの声は。  「データじゃなくて、私がそう思っています」  嘘をついているような顔じゃなかった。  偏差値42の俺に、東大院生の美女が押しかけてきた。ドタバタな毎日の中で、俺の心臓が休まる暇がない。これはドキドキなのか、心配なのか。それとも、もう恋なのか。  不器用な天才と、鈍感な高校生の、やばい同居生活。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...