人生詰んだ気がしたので、VTuberになってみた。

未来アルカ

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第107話 『スペースオペラ』の方針

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 「それで、他のVTuberの方とは同期ってことになるんですかね?」

 「そうですね。それぞれ個人勢VTuberとしての経歴や年数はバラバラですが、『スペースオペラ』所属のVTuberとしては一期生となりますからね!!」

 「なるほど。ちなみに、選考理由とかって教えて貰えますか?」

 今回、鬼道 奈落として高太郎さんを信じることに決めたが、他のライバーまでは信じることは出来ない。そこまで妥協出来るのなら、ここまで苦しむ必要は無かったしな。

 「・・これは、奈落さんも当てはまるのですが、『スペースオペラ』の選考基準は、『誰にも崩されない理念のようなものを持っている人』です!!ちょっと、曖昧な感じですみません!!ですが、これだけは譲れません!!」

 『誰にも崩されない理念』?どう言う意味だろう。

 「分からないって顔をしてますね。まぁ、これに関しては、理解出来ない人の方が多いでしょう。ちょっと長くなるんですけど、今回のブラックハッカーによる事件で、約70%近い配信者の方達が、休止や解散にまで追い込まれてしまいました。そんな中で、被害に遭いながらも、自分なりの方法で配信をし続けたVTuberに声を掛けました。その全ての人に当たるのが、『揺るぎない理念に基いた配信』だったんですよね。」

 「俺にそんな部分ありました?」

 「奈落さんの場合、炎上した翌日には炎上を利用した配信を開始しましたよね?他の配信者の方達は早くて三日後だったのに!それに、配信からでも伝わってくるのですが、あなたは何処か、人生を諦めているような節がある。特に、雑談配信中の『将来やりたいこと』や『もし~~出来たら』などの話題の時だけ、あなたの声から感情が無いようにも感じる場面があるんですよ!!だから、もしかして何か信条のようなものがあるんじゃないかと思いまして!!だって、VTuberとしては成功しているのに、諦めたような声色をする人は、なかなか居ませんよ?。」

 何故か隣に座っている伸二さんが頷いているが、そんなものあったかな?

 「それに、私が集めたVTuberの方達は全員、今回の炎上を経験済みです!!私はこれが強みだと考えています!!何故なら、VTuberとは他の配信者と比べて、炎上が起こりやすい仕事です!!例えば、男女の絡みから変な噂を流され炎上したり、ちょっとした発言が炎上したりなどが、VTuberの場合は非常に多く感じるんですよね!まぁ、視聴者がVTuberに何を求めているかによって、大きく変わる部分なので難しいところですがね。この点に関しては、OOさんじさんは上手ですよね!」

 「確かに、視聴者の中には、Vの中の人が何を食べたとかに興味がある人が居れば、Vをリアルとして見れない人も多く居ますからね。ここら辺の住み分けが難しいのも分かります。」

 「そして、『スペースオペラ』は炎上を求めています。炎上するくらい個性をぶつけて下さい!!『個性の爆弾』『世論を認めない』『頑固者達』色々な言い方があると思いますが、炎上するくらいが丁度良いと思うんですよね!!あんまり頻繁に炎上されても困るんですけどね。」

 「俺、炎上するのは嫌なんですけど。」

 「例えですよ例え!!要は、自分の好きなようにやってくださいってことです!!視聴者との雑談を24時間やるとか、世間のニュースについて個人的な見解をするとか、自由です!!あなたの理念を視聴者に教えてあげてください!!」


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