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第149話 理解不能
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午後5時
「っ⁉痛つっ、あ?何処だここ?」
目を開け、起き上がろうとすると頭が痛む。さらには、俺が寝ているベッドや天井から見るに、ここは病院なのだろうか?
頭の痛みに顔を歪めながら隣を見ると、緒恋さんが涙を流しながら立っていることに、今気づいた。ただ、泣いている理由までは分からない。
「・・緒恋さん?・・何してるんですか、そこで?」
「・・・・良かった・・・。っ⁉ごめんなさい!!!本当に・・・・ごめんなさい!!」
「えぇ⁉いや、え?急に謝られても・・・え?心当たりが無いですけど。」
泣きながら必死に謝り続ける緒恋さんに戸惑っていると、部屋の扉が開き、高太郎さんが入って来た。
「奈落君!!良かった、目が覚めたんだね!!今回の件は私にも問題があった、本当に申し訳ない!!この通りだ!!」
「・・・はぁ。・・え?いや、なんのことか全く理解出来て無いんですけど、ドッキリですか?」
「⁉・・・そうか。奈落君からすると、突然のことだったからね。」
そう言うと、俺がこの病院に運び込まれる前の出来事について、ゆっくりと説明し始めた。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
午後10時
雑談配信を終えた俺は、軽く軽食でも食べようかと、一階に設置されている飲食スペースに来ていた。
菓子パンや飲み物をいくつか購入した後、適当な席で寛いでいたところ、入り口の方で何やら揉める声が聞こえて来た。
気になって声が聞こえる方に向かってみると、会社の入り口で警備員の方々と揉めている、一人の男性の姿が見えた。
「さっきから言っているだろう?俺は未希の父親だ!!ここは関係者なら入れる筈だろ!それなのに、あんたは何の権限があって通せんぼするんだ!!これ以上、邪魔をするのなら訴えてやる!」
「そう言う問題では無いのです!訴えるのは勝手にして貰っても構いませんが、身元の確認が出来ない以上、会社内に訳にはいきません!」
「ただいま、未希さん本人から確認を取っているので、もう少しお待ち下さい!」
「そもそも、『未希さん未希さん』と言う割には、フルネームを知らないようですが、本当に未希さんの父親ですか?失礼ですが、あなたの名字をお教えして貰っても?」
「いや、それは・・・チッ、そんな事どうだって良いだろ!!面倒だ、さっさと未希をここに連れて来い!!!」
警備員からのカウンターを喰らって顔を顰めたと思いきや、癇癪を起したのかと思うほど馬鹿みたいに騒ぎだした男性は、迷惑行為に当たったのか警備員に連れられて外に消えた。
「一体、何だったんだ?」
この時間に訪ねて来た時点で、急ぎの用か不審者なのだろうが、ちょっと常識が無いようにも思えるな。まぁ、スペースオペラの警備員が機能している事が分かっただけでも、俺としては面白かったから良いか。
そんなことを考えながら先程と同じ席に戻り、菓子パンの包装を開ける。
後から、よく考えてみたのだが、入り口の警備員に辿り着くまでの間には、会社を囲むように設置されている塀や駐車場を警備する門番が居る、待機室のような建物が敷地を入る前の所に設置されている筈なのだが、あの男性はそこを通り抜けて来たのだろうか?
『スペースオペラ』に入る為の入り口は二箇所のみ。正面と裏口だ。
「っ⁉痛つっ、あ?何処だここ?」
目を開け、起き上がろうとすると頭が痛む。さらには、俺が寝ているベッドや天井から見るに、ここは病院なのだろうか?
頭の痛みに顔を歪めながら隣を見ると、緒恋さんが涙を流しながら立っていることに、今気づいた。ただ、泣いている理由までは分からない。
「・・緒恋さん?・・何してるんですか、そこで?」
「・・・・良かった・・・。っ⁉ごめんなさい!!!本当に・・・・ごめんなさい!!」
「えぇ⁉いや、え?急に謝られても・・・え?心当たりが無いですけど。」
泣きながら必死に謝り続ける緒恋さんに戸惑っていると、部屋の扉が開き、高太郎さんが入って来た。
「奈落君!!良かった、目が覚めたんだね!!今回の件は私にも問題があった、本当に申し訳ない!!この通りだ!!」
「・・・はぁ。・・え?いや、なんのことか全く理解出来て無いんですけど、ドッキリですか?」
「⁉・・・そうか。奈落君からすると、突然のことだったからね。」
そう言うと、俺がこの病院に運び込まれる前の出来事について、ゆっくりと説明し始めた。
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午後10時
雑談配信を終えた俺は、軽く軽食でも食べようかと、一階に設置されている飲食スペースに来ていた。
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気になって声が聞こえる方に向かってみると、会社の入り口で警備員の方々と揉めている、一人の男性の姿が見えた。
「さっきから言っているだろう?俺は未希の父親だ!!ここは関係者なら入れる筈だろ!それなのに、あんたは何の権限があって通せんぼするんだ!!これ以上、邪魔をするのなら訴えてやる!」
「そう言う問題では無いのです!訴えるのは勝手にして貰っても構いませんが、身元の確認が出来ない以上、会社内に訳にはいきません!」
「ただいま、未希さん本人から確認を取っているので、もう少しお待ち下さい!」
「そもそも、『未希さん未希さん』と言う割には、フルネームを知らないようですが、本当に未希さんの父親ですか?失礼ですが、あなたの名字をお教えして貰っても?」
「いや、それは・・・チッ、そんな事どうだって良いだろ!!面倒だ、さっさと未希をここに連れて来い!!!」
警備員からのカウンターを喰らって顔を顰めたと思いきや、癇癪を起したのかと思うほど馬鹿みたいに騒ぎだした男性は、迷惑行為に当たったのか警備員に連れられて外に消えた。
「一体、何だったんだ?」
この時間に訪ねて来た時点で、急ぎの用か不審者なのだろうが、ちょっと常識が無いようにも思えるな。まぁ、スペースオペラの警備員が機能している事が分かっただけでも、俺としては面白かったから良いか。
そんなことを考えながら先程と同じ席に戻り、菓子パンの包装を開ける。
後から、よく考えてみたのだが、入り口の警備員に辿り着くまでの間には、会社を囲むように設置されている塀や駐車場を警備する門番が居る、待機室のような建物が敷地を入る前の所に設置されている筈なのだが、あの男性はそこを通り抜けて来たのだろうか?
『スペースオペラ』に入る為の入り口は二箇所のみ。正面と裏口だ。
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