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第163話 やる気勇気
しおりを挟む「っ!城東さん!早く手伝って下さい!!」
「・・・えっ⁉あっ、腹一さんナイスっす!!」
突然の出来事が理解できず一瞬、体を硬直させたものの、目の前の状況を理解した城東さんは慌てて、腹一さんと共に男を拘束する。
投げられた男は、上手く受け身が取れなかったせいか、声が出せずに苦しそうにしている。
この狭い廊下で、俺達と衝突しないようにずらした上で、綺麗な背負い投げを決めるとか、腹一さんって何者だ?流石の男も、あのぽっちゃり体型から素早い動きは出来そうに無いって判断したのが、運の尽きか?w
緒恋さんが突き飛ばされた時、思わず受け止めてしまったが、これ、大丈夫か?怖くて、緒恋さんの顔が見れない。なんか、泣いているようだし。もしかして俺、無意識に何かやってしまったのかもしれん!
「グスッ、ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!グスッ!面倒なことを・・・増やしてしままって、ごめんっ!なさいっ!」
「いや、全然大丈夫ですよ?大きな怪我をしなくて、本当に良かったです!」
「っ!そうっ!ですよっ!私たちの方から助けに来たんですから!緒恋さんに批はありませんよ?っと、城東さん、手を後ろで縛りたいので、もう少しずらして貰っても?」
「OK!OK!了解!よいしょっと!そうそう、余計な心配は無用だぜ?俺らだって、『スペースオペラに入って来た侵入者を捕まえただけ』だからな!って、おい奈落、緒恋さん、気絶してないか?それ。」
城東さんに言われて緒恋さんの顔を見れば、目を瞑っていた。呼吸はちゃんとしている。どうやら、色々なショックが続いてしまったせいか、気絶してしまったようだ。まぁ、最近もあまり寝れていなかったようだったから、しょうがないな。
「おいおい、さっきの寝言だったのかよ!うわっ、思い出したら恥ずかしくなって来た!俺、なんて言ったっけ?」
「いや、そこまで恥ずかしいことは言って無かったと思いますけど。それより、腹一さんって柔道経験者だったんですか?めちゃくちゃ綺麗な背負い投げでしたけど。」
「そうそう!俺も、奈落が殴られそうになってたから、間に入って受け止めようとした瞬間に、男がグルンッ!!って感じだったからな!」
「そうですね。一応、小中高と柔道をやってましたから、最低限の動きは出来ますよ?ただ、社会人になってからは、デスクワークが増えたせいで、動く機会が無くなっていき、気付けば内臓脂肪に悩む日々。お二人も食生活等は気を付けた方が良いですよ?」
「クソッ!離せっ!!!クソッ!!クソがぁぁ!!!」
やっと声を出せるようになってのか、また喚き始める男。
そうだった、こんな話をしている場合では無かったな。
入り口から足音が聞こえたと思ったら、会社の警備員の人達だった。
「失礼します!!遅くなり、申し訳ありませんでした!!!犯人の逮捕にご協力、誠にありがとうございます!!お前ら、急いで運べ!!」
「「「「了解!!」
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