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番外編:その2 サナーリアを愛しすぎたシュワルツによる報復・トリステル編 ※閲覧注意
しおりを挟む※女性の扱いが酷い娼館の話が出てきます。閲覧注意。苦手な方はUターン。自己責任でお願いします。
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二度とサナーリアと関わらなければそれでよかった。
男と女をどうしてやろうかと考えていた矢先に、ザバラン家が平民落ちしたと聞いた。それなら金に困っていると思い、男(伯爵令息)は後回しにしてまずは女(元妹のトリステル)を堕とそうと娼館関係の運営をしている人物に話を持ちかけた。
名前は出さないが、ある伯爵だ。その男は、女性はいくらいても金になると喜んで乗ってきた。
その日、仕事もしないで母親の稼いだ金を使うだけのお荷物は、買い物をしたあと最近流行りだした菓子を売っている店でお茶を飲んでいたそうだ。
「お嬢さん、とても可愛いね。よかったらここ、座ってもいい?」
なるべく軟派に見える若めの色男を使って、女に罠を仕掛ける。
なかなかのいい男に言われて悪い気はしなかったのか、女はすぐに誘いに乗ってきた。
「どうぞ、一人で退屈していたの」
学院でも友人は居なかったようだし、平民になってからも、貴族の真似事をするような女と仲良くなりたい者はいないだろう。金づるとしても見れないその日暮らしの貧乏人だ。
男は、女を持て囃しある程度いい気分にさせたところでこう持ちかけた。
「君を一晩買いたいんだ」
「買うですって?」
はじめは乗り気じゃなかったようだが、提示された金額に目の色を変えた女。
「本当に、こんなに?」
「もちろんだよ。もし初めてなら、もっと出すよ?」
そう言ってみたが、どうやら初めては姉(元)の婚約者(偽)と済ませていたらしい。自慢気に語ったそうだ。本当にクズだな。
「だからね、お姉さまの婚約者っていうのがお金持ちでなんでも買ってくれるの」
「へえ?」
「その代わりってわけじゃないんだけど、そういうことに興味があったみたいでね、彼。最初はちょこっと胸を触らせてあげていただけだったんだけど、もっとこうしたい、ああしたいって言い出して。すっごく大きな宝石を買ってくれたらいいわよって。」
それであーしたこーした。自慢になっているかもわからないが、話す相手がいなかったのだろう。とにかくあれ買ってもらってアレしてコレして、これ買ってもらってこんなこともした。
女は平民になり既に会うことも出来なくなった男との情事を延々と語って聞かせた。
「そんなことまでしたんだ? そうか、なるほど初めてじゃなくてもいろいろ楽しめそうだ。」
「あら、そんな余裕あるかしらね? わたしのココ、すごいのよ?」
まるですでに娼婦のような物言いだ。
ああ私はこの場にいたわけではないよ?報告を聞いただけだ。取引相手のね。
「そんでそのあと宿に向かったんだけど、部屋に入るなりいきなりズボンをおろされてさ。口に俺のモノを咥えてものすごいしごきで、あっという間にイかされたのには驚いたよ。これでもいろんな女とヤってきたのに。まあそれは良かったんだけど、ベッドに上がってから前戯でイかせまくってさ、いざ中に突っ込んでみたら大した器じゃなかったな。どうせならこっちの口も鍛えとけよって、期待した分がっかりしたぜ。
そのあとは、さんざんヤリまくって金を渡した。相手はすごい満足したみたいで、また今度会ってくれる?なんて言うもんだから、俺は本来行きずりはしないんだ、贔屓にしている娼館があるからーって言ったらその女、そこに入ればこんなにお金がもらえるの?って興味津々で。だからそのままあの娼館まで連れてって、引き渡してきましたよ。」
伯爵に、そう報告が上がったそうだ。
あの娼館とは、伯爵が運営する店の中でもとにかく加虐趣味の連中が集まるところだった。
拷問のような道具を使いながらことに及んだり、何人かで一人の女の穴という穴に突っ込むだとか、死なない程度に首を絞められたり吊られたり、頭を水に浸からせて寸前まで追い詰めるなんてのも日常茶飯事だという。なんならそれで使い物にならなくなる娼婦も多々いるらしい。
そんな娼館に入れられる女たちは、皆訳ありだ。主に貴族の、邪魔になると判断された女が連れてこられ、一度入ったら出られないというある意味処分場みたいなところである。
嫌がっても無理やり客を取らせ、客は客で嫌がる女がいいんだとかいう鬼畜だ。泣いても喚いてもやめてもらえず、うるさいからと口を塞がれどんどんと突かれる。その時運悪く、肥えた貴族の肉厚な手で鼻も塞がれてしまい息ができず、最中に動かなくなった女もいるとか。女は使い捨てなので当然客が咎められることはない。命が空気ほどに軽いのだ。
「え、こんなお客いやよ」
「何言ってんだお前。客を選べる立場じゃねえだろ」
「えっ、は? ちょっと待って、だって、あの人、私をここに連れてきた人みたいなのがお客なんじゃないの?」
「ああ、あの人はこことは違う系列の娼館のご贔屓さんだよ。ここに来る客は女をいたぶるのが好きなイイ趣味してるおじ様連中ばかりだよ」
「な、なによそれ。だったら私もその娼館にいくわよ。」
「そうはいかねえよ。お前はここに入れられたんだ。ここは嫌だからって出ていけるようなとこじゃねえ。とにかく、もうお客様が待ってんだ。よかったな、この方はうちのお客にしちゃあお優しい方だ。いろいろ突っ込まれるだけだ、死にゃあしねえ。ほらよ。」
「や、いやよ! 押さないで!」
「おやおや、活きのいいお嬢さんだ。初めてなんだって? これは楽しめそうだ。」
「な、えっ、ちょっ、出して! 出してよ!」
「ほら、おいで? まずはそうだな、コレを入れてみせてくれないか?」
「は? やめてよ、そんなのどこに入れるっていうのよ。は、離して!」
「ベッドの上でいいから、ほら座ってごらん?」
「い、いやっ、こないで」
「ほら、これを持って。自分で入れるんだよ、さあ」
「い、いやあっ!!!」
金に釣られてそこに入った女は、残念だがもう二度と大好きな金を使うことはないだろう。その店で儲かるのは店だけだ。女たちに自由はない。しかし衣食住は完備だし、医療も受けられる。最高の環境じゃないか。
ザバラン家も、食い扶持が減って楽になったことだろう。女には、儲かるから娼館に行くと一筆書かせたからそれを送っておこう。
さて、これで私の愛しいサナーリアを性悪呼ばわりした女の処分は済んだ。
次は、ブロー伯爵家の息子だな。
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