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第十九話 サロンで……
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今日はついにサロンへ来たぞ!
時刻は午後の一時半。場所は某貴族が解放している、お屋敷の一画にある離れのサロン部屋だ。
服装もそれなりにフォーマルなものを着て行くことにした。
俺は未成年だから清楚な青いワンピースドレス。
ダリルは……何故か普段着だ。
まあ、ダリルの場合は普段着と言っても、質の良い布地を使ったフルオーダーの上下なんだが。
いつもと違うのはネクタイを着けているくらいだ。
マライアは体の線が分かる赤いマーメイドドレスに同色のハイヒール。
華やかな雰囲気の美女な上にスタイルも良くてやたら目立っている。
俺はと言うと……大勢の話し声の中から『小説』と言う単語を聞きつけて、そろそろとそちらに近付いて行こうとしている途中だ。
何しろ芸術分野のみならず、才能を持つ幅広い分野の人間が集まっているサロンなのだ。
小説関連の人を見つけるところから始めなければ、無為に時間を過ごしてしまう。
「良く見付けたね。エルシー」
ゆっくり移動しようとしている俺にダリルが話し掛ける。
「良く見付けたって……?」
なんの話しをしているんだろう。
「ほら、あそこにいる人達の中心がモニカ・ホワイト先生だよ」
「えっ!?」
『小説』の単語が聞こえたほうには四十代半ばくらいで、長い栗色の髪に青い瞳の美女を中心に、数人の男女が集まっていた。
モニカ・ホワイトって言ったらエルシーが一番好きなベテラン大人気小説家じゃないか!?
童話的な作風だが、風刺なども効いていて、ユーモアセンスもあるエルシーイチオシの小説家だ。
ん? 確かホワイト先生は……えーと、独身専業小説家だったはず。
女性で独身で専業小説家って珍しいんだよな。
しかも美人なのに……何かもったいないなあ……。
俺が思わず立ち止まっていると、ダリルが俺の腕を引っ張って、
「ご無沙汰しております。ホワイト先生。彼女が以前から何度かお話しさせて頂いていた、僕の婚約者です」
ホワイト先生のすぐ近くまで歩いて行って挨拶を始めた。
同時に俺もホワイト先生のすぐ側まで近付いていて……。
「は……初めまして。モニカ・ホワイト先生。私はエルシー・マーチャントと申します!」
俺はド緊張しながらも挨拶しつつ頭を下げる。
ダリル、いきなり先生に近付くなんて、緊張するじゃないか~……!
「あ、あのあの! 私、小さい頃から先生の大ファンで、先生の本は全て揃えて繰り返し読んでいます!」
エルシーが小説家を志した切っ掛けはホワイト先生の本に出会ってからだ。
「あらあらまあまあ、嬉しいわねぇ」
ホワイト先生は上機嫌だ。
「ダリルくんはこんなに可愛らしくて、綺麗なお嬢さんが婚約者なのね。私に紹介したいと言っていたのは彼女を見せびらかしたいからかしら?」
ホワイト先生が茶目っ気たっぷりにダリルをからかう。
「い、いえ! 見せびらかしたいだなんてそんな……!」
とたんに顔を真っ赤にするダリル。
この反応は……図星……なのか?
しかし、エルシーが大ファンでイチオシのベテラン小説家に会えるとは思わなかった。
「ダリル……ホワイト先生がいらっしゃるなら先に教えてくれていても良かったのに」
俺がこそっとダリルに耳打ちすると、
「うわ! びっくりした! あ、あー、えと……あ! 僕はマライアの様子を見て来るよ! さっきから凄い目立ちっぷりだから」
あ、俺の息が耳に掛かってしまったのか。
ダリルは耳弱いんだな……。
いや、それよりマライアが目立ちまくってるって?
「そ、それじゃ、エルシーはホワイト先生とゆっくりお話しさせて貰ってて!」
ダリルは早足でマライアのほうに向かって行ってしまった……。
俺はマライアのほうに視線をむける――と、あ! 凄い!!
おっさん達や若いイケメンに囲まれてるぞ!
いや、でもマライア嬉しそうににこにこ笑ってるんだが。
ここは名のある貴族のお屋敷だから危険なことにはならないと思うけどなあ。
「うふふふ……ごめんなさいね。エルシーさん。ここのところサロンで会う度に、ダリルくんからあなたの話を聞かされてばかりだったから。つい、からかいたくなっちゃったのよ」
ホワイト先生が面白そうに笑う。
「あなたのことをベタ褒めして、私に是非とも会ってやって欲しい。って言い続けるものだから。いつもは私がからかっても怯まないのに…うふふ」
そんなホワイト先生の横で、俺はダリルがマライアに話し掛けるところを見ていた。
……あ、おっさんや若いイケメンと話してるところ邪魔したみたいになってる。
マライアはダリルの背中をバシバシ叩きながら笑ってる。
「あら、あの赤いドレスのお嬢さんは、演劇学校で見た覚えがあるわねえ」
「え!?」
「私の本を演劇にしたい。ってお話しが時々来るのよ。大抵は脚本家さんにお任せするけど、私自身が脚本を書手掛けることもあるのよね」
……てことは、マライアのやりたいことって……演劇か!
思わぬ流れでマライアが通ってる専門学校が分かったぞ。
……だとしたら、もしや、マライアの回りにいるのは演劇関係者かもだな。
自分を売り込んでるのか……それじゃ俺も勇気を出して――
「あ、あのホワイト先生。私も小説を書くんです。これ……短編なんですけど、少しだけでも見て頂けないでしょうか!?」
俺は持っていたバッグの中から短編の原稿を取り出した。
「あらあら。あなたも小説を書くのね。……もしかして、私の影響かしら?」
ホワイト先生は少し期待を込めた眼差しで俺を見る。
「はい。小説を書きたいと思ったのは、ホワイト先生の作品を読んでからなんです!」
エルシーが明確に小説を書きたいと思ったのはモニカ・ホワイト先生の初期作品『失われた世界の童話』を読んでからだ。
「嬉しいわねぇ。私の影響で小説を書く若い女の子と出会えるなんて」
俺はホワイト先生に原稿を差し出した。
まだホワイト先生は『読む』とは一言も言っていないけれど。
「お願いします!」
深々と頭を下げてもう一度お願いする。
「それじゃあ、少しだけね?」
優しい笑顔でホワイト先生は俺の短編……いや、正しくは本来のエルシーが書いた短編を受け取ってくれた。
すると、回りの人間がざわつき始めた。
……もしかして、ホワイト先生が素人の原稿を読んでくれるなんて、普通は無いことなのか?
ーーいや、きっとそうだ。以前の俺が生きていた世界でも、ベテランの大人気小説家に原稿を読んで貰えるなんて、滅多に無いことだ。
ホワイト先生は、エルシーの短編にざっくり目を通すと――、
「あなた! またサロンに来る!?」
と瞳をキラキラさせて俺に向かって言った。
「は、はい。来たいと思っています」
な、なんか圧が凄いぞ。
「あなた! 今度は短編と長編両方持っていらっしゃい!」
「あ、あの……良いんですか? 私みたいな素人の……」
「あなた才能あるわよ! 私が直々に鍛えてあげるわ!」
ま、マジか!? エルシー凄いな……!
「……ああ、私の作品を読んでこんな素晴らしい才能を持った若い女の子が現れるなんて……ロウフェル神に感謝しなくてはいけないわ」
俺が驚き呆然としていると、何人かがホワイト先生の側から離れて行った。
……ん? あの女性二人の後ろ姿、見覚えがあるような?
でも、1人は身長が違うし、もう一人は妙に派手な感じだしなあ。髪色も違う……。
そもそも濃いめのメイクしてるみたいだから顔見ても誰か分からんだろうし……俺が知ってる人っぽいけど……誰だったんだ?
(続く
時刻は午後の一時半。場所は某貴族が解放している、お屋敷の一画にある離れのサロン部屋だ。
服装もそれなりにフォーマルなものを着て行くことにした。
俺は未成年だから清楚な青いワンピースドレス。
ダリルは……何故か普段着だ。
まあ、ダリルの場合は普段着と言っても、質の良い布地を使ったフルオーダーの上下なんだが。
いつもと違うのはネクタイを着けているくらいだ。
マライアは体の線が分かる赤いマーメイドドレスに同色のハイヒール。
華やかな雰囲気の美女な上にスタイルも良くてやたら目立っている。
俺はと言うと……大勢の話し声の中から『小説』と言う単語を聞きつけて、そろそろとそちらに近付いて行こうとしている途中だ。
何しろ芸術分野のみならず、才能を持つ幅広い分野の人間が集まっているサロンなのだ。
小説関連の人を見つけるところから始めなければ、無為に時間を過ごしてしまう。
「良く見付けたね。エルシー」
ゆっくり移動しようとしている俺にダリルが話し掛ける。
「良く見付けたって……?」
なんの話しをしているんだろう。
「ほら、あそこにいる人達の中心がモニカ・ホワイト先生だよ」
「えっ!?」
『小説』の単語が聞こえたほうには四十代半ばくらいで、長い栗色の髪に青い瞳の美女を中心に、数人の男女が集まっていた。
モニカ・ホワイトって言ったらエルシーが一番好きなベテラン大人気小説家じゃないか!?
童話的な作風だが、風刺なども効いていて、ユーモアセンスもあるエルシーイチオシの小説家だ。
ん? 確かホワイト先生は……えーと、独身専業小説家だったはず。
女性で独身で専業小説家って珍しいんだよな。
しかも美人なのに……何かもったいないなあ……。
俺が思わず立ち止まっていると、ダリルが俺の腕を引っ張って、
「ご無沙汰しております。ホワイト先生。彼女が以前から何度かお話しさせて頂いていた、僕の婚約者です」
ホワイト先生のすぐ近くまで歩いて行って挨拶を始めた。
同時に俺もホワイト先生のすぐ側まで近付いていて……。
「は……初めまして。モニカ・ホワイト先生。私はエルシー・マーチャントと申します!」
俺はド緊張しながらも挨拶しつつ頭を下げる。
ダリル、いきなり先生に近付くなんて、緊張するじゃないか~……!
「あ、あのあの! 私、小さい頃から先生の大ファンで、先生の本は全て揃えて繰り返し読んでいます!」
エルシーが小説家を志した切っ掛けはホワイト先生の本に出会ってからだ。
「あらあらまあまあ、嬉しいわねぇ」
ホワイト先生は上機嫌だ。
「ダリルくんはこんなに可愛らしくて、綺麗なお嬢さんが婚約者なのね。私に紹介したいと言っていたのは彼女を見せびらかしたいからかしら?」
ホワイト先生が茶目っ気たっぷりにダリルをからかう。
「い、いえ! 見せびらかしたいだなんてそんな……!」
とたんに顔を真っ赤にするダリル。
この反応は……図星……なのか?
しかし、エルシーが大ファンでイチオシのベテラン小説家に会えるとは思わなかった。
「ダリル……ホワイト先生がいらっしゃるなら先に教えてくれていても良かったのに」
俺がこそっとダリルに耳打ちすると、
「うわ! びっくりした! あ、あー、えと……あ! 僕はマライアの様子を見て来るよ! さっきから凄い目立ちっぷりだから」
あ、俺の息が耳に掛かってしまったのか。
ダリルは耳弱いんだな……。
いや、それよりマライアが目立ちまくってるって?
「そ、それじゃ、エルシーはホワイト先生とゆっくりお話しさせて貰ってて!」
ダリルは早足でマライアのほうに向かって行ってしまった……。
俺はマライアのほうに視線をむける――と、あ! 凄い!!
おっさん達や若いイケメンに囲まれてるぞ!
いや、でもマライア嬉しそうににこにこ笑ってるんだが。
ここは名のある貴族のお屋敷だから危険なことにはならないと思うけどなあ。
「うふふふ……ごめんなさいね。エルシーさん。ここのところサロンで会う度に、ダリルくんからあなたの話を聞かされてばかりだったから。つい、からかいたくなっちゃったのよ」
ホワイト先生が面白そうに笑う。
「あなたのことをベタ褒めして、私に是非とも会ってやって欲しい。って言い続けるものだから。いつもは私がからかっても怯まないのに…うふふ」
そんなホワイト先生の横で、俺はダリルがマライアに話し掛けるところを見ていた。
……あ、おっさんや若いイケメンと話してるところ邪魔したみたいになってる。
マライアはダリルの背中をバシバシ叩きながら笑ってる。
「あら、あの赤いドレスのお嬢さんは、演劇学校で見た覚えがあるわねえ」
「え!?」
「私の本を演劇にしたい。ってお話しが時々来るのよ。大抵は脚本家さんにお任せするけど、私自身が脚本を書手掛けることもあるのよね」
……てことは、マライアのやりたいことって……演劇か!
思わぬ流れでマライアが通ってる専門学校が分かったぞ。
……だとしたら、もしや、マライアの回りにいるのは演劇関係者かもだな。
自分を売り込んでるのか……それじゃ俺も勇気を出して――
「あ、あのホワイト先生。私も小説を書くんです。これ……短編なんですけど、少しだけでも見て頂けないでしょうか!?」
俺は持っていたバッグの中から短編の原稿を取り出した。
「あらあら。あなたも小説を書くのね。……もしかして、私の影響かしら?」
ホワイト先生は少し期待を込めた眼差しで俺を見る。
「はい。小説を書きたいと思ったのは、ホワイト先生の作品を読んでからなんです!」
エルシーが明確に小説を書きたいと思ったのはモニカ・ホワイト先生の初期作品『失われた世界の童話』を読んでからだ。
「嬉しいわねぇ。私の影響で小説を書く若い女の子と出会えるなんて」
俺はホワイト先生に原稿を差し出した。
まだホワイト先生は『読む』とは一言も言っていないけれど。
「お願いします!」
深々と頭を下げてもう一度お願いする。
「それじゃあ、少しだけね?」
優しい笑顔でホワイト先生は俺の短編……いや、正しくは本来のエルシーが書いた短編を受け取ってくれた。
すると、回りの人間がざわつき始めた。
……もしかして、ホワイト先生が素人の原稿を読んでくれるなんて、普通は無いことなのか?
ーーいや、きっとそうだ。以前の俺が生きていた世界でも、ベテランの大人気小説家に原稿を読んで貰えるなんて、滅多に無いことだ。
ホワイト先生は、エルシーの短編にざっくり目を通すと――、
「あなた! またサロンに来る!?」
と瞳をキラキラさせて俺に向かって言った。
「は、はい。来たいと思っています」
な、なんか圧が凄いぞ。
「あなた! 今度は短編と長編両方持っていらっしゃい!」
「あ、あの……良いんですか? 私みたいな素人の……」
「あなた才能あるわよ! 私が直々に鍛えてあげるわ!」
ま、マジか!? エルシー凄いな……!
「……ああ、私の作品を読んでこんな素晴らしい才能を持った若い女の子が現れるなんて……ロウフェル神に感謝しなくてはいけないわ」
俺が驚き呆然としていると、何人かがホワイト先生の側から離れて行った。
……ん? あの女性二人の後ろ姿、見覚えがあるような?
でも、1人は身長が違うし、もう一人は妙に派手な感じだしなあ。髪色も違う……。
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