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一章
はじまり
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むかしむかし...
わたしたちニンゲンがうまれるずっとずっとまえ、このセカイにはおおきなひずみがありました。
そこにはいまのセカイにないシゼンやブンカ、ジンガイにみちていて、いまのセカイにおおきなオンケイをもたらしました。
そして、そのひずみのじゅうにんはみかえりとして、ニンゲンにかんしゃのココロをもとめました。
ひずみのじゅうにんがセカイにいるには、ニンゲンのココロがひつようだったのです。
しかしニンゲンはいつしかココロをわすれてしまい、そのひずみをいつしかこのセカイからけしてしまいました。
-
ある町の昼下がり、川の音が僅かに聞こえる金木犀の木のしたで、僕ら2人は小難しそうな歴史の本を片手にふたりで喋っていた。
「-っていう話なんだけどねー、こういう話を聞いたりするとやっぱり異世界って実際にありそうじゃないかな?」
そういってお兄ちゃんはいつもどうりのまっすぐな笑い顔でぼくに問いかける。
「ひずみの住人ってどんな人達だったのかなー?ほら、未知の文化をくれたっていうし、やっぱり僕達の想像できないようなひとたちだったんだろうなー、でもさー......」
お兄ちゃんのはなしがながくなるのは昔からの癖だ。熱中したり、興味があることなるとこういうふうにどんどんしゃべる。
彼はぼくは兄弟で、むかしから喧嘩したことがないほどの関係だった。
じつはもう1人兄がいるけれど、たぶんすぐにあうことになるだろうな...
彼の身なりはいつもthe優等生っていう感じで、スッとした髪に、メガネをつけた、簡単に言えば真面目な市民といったとろだ。僕は話のところどころで会釈をしながら、彼の話を聞いている。
僕も実際、この話には興味があった。ホントにそんな世界があるのなら、
何で人間は消してしまったんだろう。
なんでココロを忘れたんだろう。
でも、それはぼくもかわらないのかもしれない...
そして、ずいぶんと時間がたったあと
「そろそろ帰らないとママにおこられちゃうね」
そういってお兄ちゃんは腰をあげる。そしてぼくらはいつもどうりの通学路を一緒に歩き出した。
彼の後ろからぼくもついていき、彼の話をききながら家へと向かった。
ぼくらのまちはいまでいう、イギリスのような街並みで、レンガでできた大きな家や、いつもまちをひかりで満たす街灯、金木犀の金色の木でできた森。
都会ではなくても、懐かしみを感じるような、そんなまち。
ぼくらの家はそんなまちの住宅街よりも少し離れたところにあって、ぼくの生まれた時からずっと住んでいた大切な、思い出の家なんだ、
一緒にあるいていると、あるところからおおきな影とともに甲高い大声がきこえてきた。
「ヘェーーーーイィィィ!!!!!!!!かわいこちゃんたちー!!!」
その声が聞こえた瞬間、お兄ちゃんの顔がいっきに崩れた苦笑いへと変貌した。
そして瞬きするまに僕らはその巨体に抱きつかれた。
「んもぅ、帰るならいってくれればよかったのにー... いったいどこをほっつき歩いてたのかしら~ん?♥」
「あー...兄さん、いわなかったのは悪かったから、そろそろ降ろしてくれないかな...」
うん、たしかに僕もかなりキツイ。
いつもこう力が強いのはさすがに体がもたなくなる...
「ダメよー♥、今日はこのまま連れて帰るわー♥」
そういって僕らを抱えているのは、僕のもうひとりの兄さんだ。ふたり兄がいるから、わかりやすいように、お兄ちゃんと兄さんに分けていっている。
兄さんは僕ら兄弟の中ではいちばんの長男で、10歳ほど歳がはなれている。
僕らふたりを抱えて持っているように、かなり体が大きい。プロレスラーやそこら辺の人でも充分に通じるだろう。
そして僕らは兄さんにつれてもらいながら、いつもの道を通って家へと帰っていった。
わたしたちニンゲンがうまれるずっとずっとまえ、このセカイにはおおきなひずみがありました。
そこにはいまのセカイにないシゼンやブンカ、ジンガイにみちていて、いまのセカイにおおきなオンケイをもたらしました。
そして、そのひずみのじゅうにんはみかえりとして、ニンゲンにかんしゃのココロをもとめました。
ひずみのじゅうにんがセカイにいるには、ニンゲンのココロがひつようだったのです。
しかしニンゲンはいつしかココロをわすれてしまい、そのひずみをいつしかこのセカイからけしてしまいました。
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ある町の昼下がり、川の音が僅かに聞こえる金木犀の木のしたで、僕ら2人は小難しそうな歴史の本を片手にふたりで喋っていた。
「-っていう話なんだけどねー、こういう話を聞いたりするとやっぱり異世界って実際にありそうじゃないかな?」
そういってお兄ちゃんはいつもどうりのまっすぐな笑い顔でぼくに問いかける。
「ひずみの住人ってどんな人達だったのかなー?ほら、未知の文化をくれたっていうし、やっぱり僕達の想像できないようなひとたちだったんだろうなー、でもさー......」
お兄ちゃんのはなしがながくなるのは昔からの癖だ。熱中したり、興味があることなるとこういうふうにどんどんしゃべる。
彼はぼくは兄弟で、むかしから喧嘩したことがないほどの関係だった。
じつはもう1人兄がいるけれど、たぶんすぐにあうことになるだろうな...
彼の身なりはいつもthe優等生っていう感じで、スッとした髪に、メガネをつけた、簡単に言えば真面目な市民といったとろだ。僕は話のところどころで会釈をしながら、彼の話を聞いている。
僕も実際、この話には興味があった。ホントにそんな世界があるのなら、
何で人間は消してしまったんだろう。
なんでココロを忘れたんだろう。
でも、それはぼくもかわらないのかもしれない...
そして、ずいぶんと時間がたったあと
「そろそろ帰らないとママにおこられちゃうね」
そういってお兄ちゃんは腰をあげる。そしてぼくらはいつもどうりの通学路を一緒に歩き出した。
彼の後ろからぼくもついていき、彼の話をききながら家へと向かった。
ぼくらのまちはいまでいう、イギリスのような街並みで、レンガでできた大きな家や、いつもまちをひかりで満たす街灯、金木犀の金色の木でできた森。
都会ではなくても、懐かしみを感じるような、そんなまち。
ぼくらの家はそんなまちの住宅街よりも少し離れたところにあって、ぼくの生まれた時からずっと住んでいた大切な、思い出の家なんだ、
一緒にあるいていると、あるところからおおきな影とともに甲高い大声がきこえてきた。
「ヘェーーーーイィィィ!!!!!!!!かわいこちゃんたちー!!!」
その声が聞こえた瞬間、お兄ちゃんの顔がいっきに崩れた苦笑いへと変貌した。
そして瞬きするまに僕らはその巨体に抱きつかれた。
「んもぅ、帰るならいってくれればよかったのにー... いったいどこをほっつき歩いてたのかしら~ん?♥」
「あー...兄さん、いわなかったのは悪かったから、そろそろ降ろしてくれないかな...」
うん、たしかに僕もかなりキツイ。
いつもこう力が強いのはさすがに体がもたなくなる...
「ダメよー♥、今日はこのまま連れて帰るわー♥」
そういって僕らを抱えているのは、僕のもうひとりの兄さんだ。ふたり兄がいるから、わかりやすいように、お兄ちゃんと兄さんに分けていっている。
兄さんは僕ら兄弟の中ではいちばんの長男で、10歳ほど歳がはなれている。
僕らふたりを抱えて持っているように、かなり体が大きい。プロレスラーやそこら辺の人でも充分に通じるだろう。
そして僕らは兄さんにつれてもらいながら、いつもの道を通って家へと帰っていった。
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