妊活戦士Lv.39の二人目不妊治療記

冬島六花

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7.卵管造影検査の日がやってきた!

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 不妊治療において恐れられている検査に「卵管造影」というものがあります。
 
 卵管というのは、子宮から左右に手を広げるように伸びている細い管のこと。
 1周期に1回、たった1個だけ卵巣から飛び出した卵子は、精子と出会ったら受精卵となり、この卵管を通って子宮まで進み、着床するのです。
 つまりこの卵管が詰まっていたら、妊娠は不可能ということ。
 
 卵管造影検査では、子宮口からカテーテルで造影剤を注入し、圧をかけて左右の卵管から腹腔内に広がっていく様子をレントゲン撮影するのです。
 このレントゲン撮影によって、詰まりがないかが確認できるわけですね。

 すごく大切な検査ではあるのですが、問題もあります。

 それは……
 細い卵管に圧力をかけて造影剤を通すため、人によっては強い痛みを感じるのです!

 それゆえ、不妊治療で痛かったことランキングの上位に挙がる場合が多い、かなり緊張するイベントです。
 さらにこの検査には時期的な制約もあり、生理が完全に終わってから排卵が起こるまでの数日間でないと実施することができません。

 クリニックと私のスケジュールの兼ね合いで、かなり後回しになったのですが……それでも検査の日はやってきました。

 当日は4時間前から絶飲食。クリニックにつくと問診票や同意書に記入し、その後通されたのはなんと採卵室。

 真ん中には診察台をもっと豪華にしたような台があり、上にレントゲン撮影用の機材がありました。
 看護師さんが手早く準備をして、先生が登場。子宮口にカテーテルを留置して、いよいよ検査が始まります。

「造影剤も昔は油性だったから痛みが強かったのですが、今は水溶性のものを使っているので、軽い生理痛くらいの痛みですよ」

 なんて言葉をかけながら検査開始。
 造影剤がカテーテルで子宮へ注入されていきます。

 ん? 何か入ってくる感じはするけれど、別に痛くはないぞ……?

 拍子抜けしたいた私に、先生は言いました。
「造影剤が子宮に広がってきたので、少し圧をかけますね」
 そう、検査の本番はこれからだったのです。
 先生はモニターを確認しながらレントゲン写真を確認すると、圧をかけてきました。

 ……痛い!
 
 一瞬ですが、痛かったです。
 それも、想像していたのとは違うタイプの痛みでした。
 針を刺すような痛みではなく、生理痛を重くした感じ。
 冷や汗が出てきて、うずくまりたくなるタイプの痛み……。

 先生は、圧をかけて造影剤を広げる合間合間に、レントゲン撮影も行っていきます。
 何度か体の向きを変えて撮影を行い、5分ほどで検査は終了。
 そして私に言いました。

「詰まっているわけではないけれど、造影剤が腹腔内へ抜けるまでに少し抵抗があるので、やや狭いですね」

 なんと!!
 ここでもまだ、不妊の原因の一つが判明したわけです。

 卵管が完全に詰まっているのは、卵管閉塞といいます。
 私の場合は少し狭い、いわゆる卵管狭窄という状態のようです。

 なお、卵管の状態が悪くなる理由の一つとしては、過去のクラミジア感染というものがありますが、これは血液検査で否定されています。(過去数年間にクラミジア感染が起こったかが、血液検査で分かるのだそうです)

 私の場合は、原因は分からずじまいでした。
 まぁただ、レントゲンで見た卵管、ものすごく細かったんですよね。
 よく教科書などには、子宮の左右から腕を広げるように卵管が伸びているじゃないですか。
 レントゲンで見た卵管は、まるで糸のように細くて、クルクルとコイルのように丸まっていました。
 生まれてから39年も経っているのですから、流れが悪くなるのは仕方ないだろうな……私はそう納得しました。
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