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第2章 天、道、王と学園

第2話 学園生活へ 後編

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教鞭を取ることになった理由は数日前にある
「では入場してくれ」
「分かった」ガチャ
「「「「おーーー」」」」
俺達四人(ゆふむ、ネス、ライト、白虎)はパーティー会場入りする
「事をする前に一応断っておく」
「俺達は戦闘人だ。あまりこういう教養はない。それにいやな思い出があるゆえにこれには抵抗がある。そこは許してくれ」
先に言わないと後から言われそうだから
「大丈夫です。英雄方。あなた方は私たちの恩人ですから。」
「それはさておき、改めて感謝する。」
アールンハイド帝国の皇帝が頭を下げる
「大丈夫だ。我等の恩人であるシュライバー公爵の人間の救出を目的にやったことだ」
「その道中であんたを助けたにすぎない」
そう言うと周りから「無礼だ」とか「何が言いたい」とか言ってくる。それを
「止めなさい」
そう皇帝が一蹴する
「礼として何が欲しいのだ?何でも言ってくれ」
「「「「・・・・」」」」
(そう言われても困るんだよな)
しばし考える
「なら・・・王室図書館?に入りたい」
「???それは無理だぞ?」
「「「「は?」」」」
「ははははは」
周りから笑い声がでる
「理由は」
「単純にこの国の学園「アールンハイド魔剣学園」の教師でないと入れない仕組みなのじゃ」
(ええええええ)
「なら・・・その学園に入学させてくれ」
「いいのじゃが・・・後のお三方は入学できないぞ?それでもいいのか?」
「それで良いが・・・何で入れないんだ?」
皇帝はしばし考える
「それは簡単じゃ。「危険」だからじゃ」
「なぜだ?」
「お三方が「神獣」であると同時に「魔獣」であるから。いつ暴走するかわからない存在を生徒の近くには置けないのじゃ」
悲しそうに呟く
「問題ない」
いつ暴走するかわからないのは本当だしな
「それはさておき」
怒りの日ディエスイレ+邪なる神の願いエクステッド・ヴァーミリオン
闘気を皇帝に向ける
「一つ問いたい」
「な・・・なんじゃ?」
「なぜお前らは「四大戦争」をしているのだ?」
「?なんじゃ?それは」
???
「マジで?」
「儂らは戦争なんぞしていないはずじゃぞ」
(???どういう事だ・・・レインとの話しとは違う・・・探らないと)
「なら良いさ」スーッーー闘気を抑える
「皆様申し訳ない。気分を害してしまって」
「このままお楽しみ下さい。私らは一度下がっております。何かあればお申し下さい」

そこから何事もなく時間が過ぎ
翌日
「シュライバー郷何個か問いたい」
「なんでしょう」
「君らシュライバー公爵の先祖って「シンラ・シュライバー」だったりしない?」
「そうですが・・・・」
「なら・・・この名、この称号に聞き覚えはあるか?「極限天の守護者」「万天の王」」
ちょいと特殊な称号。
「本当ですか!我等が主様」
????」
我等が・・・・つってもこいつらの主になった覚えないのだが
「我等シュライバー公爵の祖先の「シンラシュライバー」は私たち子孫に宛てた書物があります」
そう言い俺達は地下へ行く
「これです」
「これは・・・「私の子孫へ」・・・なぜ俺に?」
ん?少しだが魔力があるーーそれに
「魔法陣?」
本の真ん中あたりにうっすーーら描かれている魔法陣に目が行った
「これを」
「これは・・・鍵?」
この鍵には見覚えがある・・・
「そうかそうか」
妙に納得してしまう
「ヴァルドラ・・・上に戻っていてくれ」
「ですが」
「ここからは「友」としている」
「分かりました・・・」
渋々ヴァルドラは一階の元の部屋へ戻った
「この鍵は」
確か昔の大戦時代に初めて出会い「友の盃」を交わした時に証として贈った鍵
「久しぶりにやれ・・・・と」
何回もやっただろーが・・・そう思いつつ始める
〈我等の間にはえにしがある〉
〈我等は願い始めた 新たなる未知なる世界を〉
〈願うのは平等だ それは新たなる世界の誕生である〉
〈ゆえに 友よ 物語を共に紡ごうぞ〉
「〈神術 今も昔も縁は斬れぬもの〉」
俺は光に包まれるーーそして
「ここh」
すぐに元に戻される
「久しぶりだねリーダー・・・いや「友」よ」
目の前の本と鍵が合体し消え、魔法陣が出てくる
「久しいな「友」よ」
魔法陣から出てきた男に言う
「毎回毎回面倒な呼び出し方をさせやがって」
「愚痴は後にして上にいくぞ」


「戻ったぞヴァルドラ」
階段を上がりながら話す
「お帰り・・・で・・・・す?!」
さすがに驚くよなあーー本来ここにいてはならない存在がここにいるからな
「初めまして。シンラ様」
「よ!堅苦しいのは良いから」
「聞きたいのだがシンラ」
「応接室に行くぞ」

「シンラ・・・「あの日」から時がかなり経ったがなぜお前らの縁がここにある?」
「すまないがそれはまだ答えられない」
紅茶を飲みながら答える
「へぇ」
「だが・・・これは聞かせろ」
「四大戦争は分かるか?」
「何だ?それは」
え?おいー知識人枠ゥ!
「いやいや」
ゆふむ説明中

「いや本当に聞いたことねぇぞ?」
「マジで?お前普通に俺が来る前から「観測者」してただろ」
観測者は世界の現状よりも遺跡ーーもといダンジョンなど超常的物質や超常現象などを調べる研究者みたいな存在ーー基本的に中立を保つから言うなら
「傍観者」と言ってもいいぐらい
「ならさ暫く観測してくれるか?」
「いいけどよ・・・あっ」
「おい!どうした!」
サーァッと顔が真っ青になるシンラに叫ぶ
「今観測したんだが・・・なぜかノートンとランビリスが交戦中」
「それだけか?」
「いや・・・違う・・・奴らがこっちに全速力で迫ってるんだよ!」
「まじか?!」
額に手をあてながら叫ぶ
「対処はいいあの子達に任せる」


そこから二日後
「少しの間だったがすまなかったな」
手荷物をもって挨拶する
「いえいえ・・・この出会いに祝福を」
「ああそうだ・・・この出会いに祝福を」
二人は手を合わせる
「これを持っていけ」
そう言い俺は柴犬ほどの大きさの卵を投げる
「おっと!これは?」
「選別だ・・「破滅と創造を運ぶ卵エクステッド・エッグ」どう使うかは君次第さ」
「近いうちにまたあえるよ」
「だが・・・最後に聞かせてくれシュライバー郷」
「いかがいたしましたか?」
「俺とシンラと同格の「守護者」を先祖とする家系かなんかあるか?」
少し気になるし一度奴らに接触しないとーーそう思いつつ
「残りの全種族に隠居という形で存在しています。情報はかなり少ないですからどこにいるかは分かりません」
「そうか・・・最後に」ギュンギュン
「どうしました?」
俺の足元に魔法陣が展開される
「礼としてこの宣言を受け取ってくれ」コンコーン
杖で地面を叩く
〈今この時を以て汝らを我等が究極守護者アルティメイトとの友として悠久の時の宣言としよう〉
〈悠久の時の宣言〉



「んーーんどうするかなぁ」
馬車の中で考え込む
「さっさと学園の書類を出さないといけないし」
(少なくとも暫くは旅はしなくていいかな)
「とはいえ二日前の二人の件は疲れた」

二日前
「うるさい!!」
俺は玄関を出て空へ飛ぶ
「お前ら何事だ?」
俺は二人に問う
「ん???ありゃ??」
何だ?・・・そう思いながら二人の方を見る
「「ちょっとー!!そこどいてぇー!!」」
????
「チッバカ共が」
身体強化の制御を誤った二人が俺へと突っ込んでくる
「〈召命 地天龍 颯馬そうま〉」
俺への眷属の中で空中戦最強の龍。地龍アースドラゴンだから地上でも空中でもあの子達「四龍」を遥かに実力を上回る
「何用ですか?我が契約者よ」
目の前に居るのは土で創った翼で飛んでいる龍?ドラゴン?だ
「相変わらず神々しさの欠片もないねぇ」
「ふふふ・・・当たり前だろう?我が契約者」
本当はライト、ネスの二人でいいのかもしれないが時間がないから最高出力「龍ノ息吹きドラゴバスター」持ちであるこいつにやってもらう
「まあいい・・・さっさと龍ノ息吹きドラゴバスターで終わらせろ」
「へーーい分かった。我が契約者よ」
「〈龍ノ息吹きドラゴバスター 至高なる大地の支配龍ビリギングハイル〉」
その瞬間颯馬の口から赤黒いレーザーが放たれる
ゴゴゴゴゴゴーン


数分後
「「大変申し訳ありませんでした」」
ノートンとランビリスが俺達の前で頭を下げる
「いいさ・・・理由はどうあれ被害がなかったんだから」
被害があれば俺が本気でどつくけど・・・・そう思いつつ
〈開け世界間ノ扉ワールド・ゲート
颯馬を元の世界へ戻す
「なら」パチッン
指を鳴らし二人に命ずる
「もうお前らは持ち場に戻れ。後で報告を待つ」
「「YES我等が主マイロード仰せのままに」」

そして時は戻る
ゴトッ
「ん?到着したみたいだな」
俺は馬車の扉を開けて外にでる
「????何だ?あれ???」

「屋敷と言うより・・・・城じゃない?」
屋敷を皇帝に貰ったハズなのだが
「城・・・・中に入って書類の整理でもするかね」
「〈短距離次元歩行ディメンションムーヴ〉」
正面から入ると時間がかかりそうという理由で・・・魔法を使って自室に行く


「ふうー疲れた」
三~四時間かけて60頁にのぼる書類を仕上げた
「さすがに多すぎるよ」
ズズズット自分で淹れた紅茶を飲む
「ゲー不っっ味」
砂糖が少なすぎたかーーそう思っていると
「というかあの子達の報告を聞いていないな」
(俺が命じてないだけだろうけど)
そう考え自室を出て玉座??にいく

『お前達聞こえるか・・・まあ聞こえる前提で話すけど』
至高天郷この世界」にいる眷属にのみ聞こえる様に話す
『お前達の中で俺への報告がある者はすぐに俺の元にこい』
俺がいる場所が分からんだろうからもとい波動を出す
「ハァーッ!」
これもさすがに眷属にのみに分かるようにする


数分後
マスター報告?です」
玉座の前には階段があり、その一番下にテンペスト・ガルトが顕現する
「なあガルト。ディーはどこへ行った」
顕現したのはいいが共に行ったディーがいない
「ディーはまだ「天羅族」の捜索をしています。その天羅族なんですが・・・暫く捜索しましたが。見つかりませんでした。」
自然の守護者・・・そう称されていた龍王でも同類を見つけれんとは
「奴らの痕跡とか情報とかは無いのか?」
「・・・」
ガルトがうなずく
「おいガルト。これを貸そう」
俺は宝玉オーブの形の刀「赤き怒りの刀フレアソード」を投げて渡す
「?!これは?」
「それは「宝玉」であり「宝刀」であり「鍵」だ。本当に必要な時にそれを砕け。」
本当なら「天剣 天羅開闢の剣ヴェルトール」を渡したんだが・・・玄武どもが
「これ以上ないのならランビリスと合流して引き続き任務に当たれ」
「YES我が主マイロード仰せのままに」

フゥー
「どっと疲れた」
今日は日記書いて休むか・・・俺は日記帳を出す
「というか旅をし始めてかなりたつな」
前にエル・クロエルとファウストの情報を報告貰ったな
「はぁ休むか」
自室に戻りベッドで寝る


・・・今度玄武達に会ったら一度シバク・・・
・・・明日は学園・・・
〈ここが文字通り「天国」なんかね〉
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