70 / 188
本格的に
知り合いばかり
しおりを挟む
葉椿の様子はただ小学生に授業を教えている一部の先生にしか今のところ見えていなかった。
『さって、皆さん分からないところはありますか?』
一つずつ生徒に『分からないところ』を聞く、少し変わった先生でもあるかもしれない。
生徒の様子も退屈なのかあくびをかいてる人やもう寝ている人、絵を描いている人、内職している人もいた。
「年髄はどこからこんな情報を」
年髄は長年飛綾に依頼をしていた。他にも多数依頼主はいるが年髄はその倍依頼してその倍金額を払っている。
「年髄の情報がどれだけ正しいとしても流石に葉椿は違うだろう。」
いまだに信じられなかった。
葉椿と過ごした時間は小学校に入学してから半年の間だけ、葉椿のクラスから短時間で不登校者が出たと少しの間問題視されてしまったらしい。
まだ、新人だったと言ってしまえば一般人は納得するかもしれない。だが志綾や志飛は少しだけ申し訳ないと思ってしまった。
「授業が終わるな」
いつの間にかそんだけ時間が経っていたと知り葉椿の様子をしっかり見る。
職員室に戻るのか廊下出る。
廊下にも数台監視カメラ、盗聴器を仕掛けてある。
パソコンを切り替えながら見ていく。
『はぁ』
途中途中、葉椿はため息をつく。
目の前に隣クラスの担任が歩いてくる。背筋を正す。
『お疲れ様です。』
『ああお疲れ様。あ、堤目先生。校長が呼んでいました。』
『い、行きます。失礼します』
葉椿はビックッと肩を上げて小走りで通り過ぎていく。
「良かった、校長室にも仕掛けておいて」
『失礼します。堤目です。』
『入ってくれ』
『はい』
『いやはや呼び出して悪かったね。』
『い、いえ』
『座ってくれ』
葉椿は嫌そうな態度を出さないように座る。校長は立ち上がり葉椿の隣に座った。ビックっとまた肩を上げる。
「セクハラか?」
『あの、私を呼んだのは』
『ああそうだったね。』
『ワシは少し仕事のし過ぎでね。』
『そ、そうですか・・・』
『それでだ、君に慰めてもらうと思ってな』
『え、それは』
『なーに、心配することはない。』
少しずつ校長は葉椿の太ももに触れていく。
『ひっ』
軽い悲鳴を上げる。だが声になっていない。
飛綾は助けようか迷う。ここで助けたら監視していることがバレてしまう。だが助けないで精神を病んでましたったら
「う、葉椿は次は助ける。」
今回は葉椿の日常を監視することだから私情は挟まないことにした。
目をつぶって声だけを聞くことにする。
だんだんと要求も過激になり飛綾は口を噛む。
数分間我慢する時間が続いた。
解放されたのか廊下に出た葉椿はしゃがみ込んだ。だがすぐに立ち上がって職員室とは逆側に行く。
「こっちに来ているのか?」
そう、葉椿が向かっているところは空き教室。誰も来ないと思いここを選んだが飛綾は急いでパソコンを閉じて棚の上に置いた。あとは隠れるだけ息を殺して探し回る。気配を消したとはいえ今の葉椿はダメだ。見つかる可能性がある。
基本的に繋家と要家は気配を消す訓練を受ける。
その訓練はすごい物で、誰一人見つかることがない。だが例外がある。
幼い子供
警戒している人
嫌なことがあり沈んでいる人
などは無意識のうちに見えてしまう。
今の葉椿は2番目の『嫌なことがあり沈んでいる人』に当てはまってしまう。
急いで物陰に隠れた。
その瞬間扉が開く。
『さって、皆さん分からないところはありますか?』
一つずつ生徒に『分からないところ』を聞く、少し変わった先生でもあるかもしれない。
生徒の様子も退屈なのかあくびをかいてる人やもう寝ている人、絵を描いている人、内職している人もいた。
「年髄はどこからこんな情報を」
年髄は長年飛綾に依頼をしていた。他にも多数依頼主はいるが年髄はその倍依頼してその倍金額を払っている。
「年髄の情報がどれだけ正しいとしても流石に葉椿は違うだろう。」
いまだに信じられなかった。
葉椿と過ごした時間は小学校に入学してから半年の間だけ、葉椿のクラスから短時間で不登校者が出たと少しの間問題視されてしまったらしい。
まだ、新人だったと言ってしまえば一般人は納得するかもしれない。だが志綾や志飛は少しだけ申し訳ないと思ってしまった。
「授業が終わるな」
いつの間にかそんだけ時間が経っていたと知り葉椿の様子をしっかり見る。
職員室に戻るのか廊下出る。
廊下にも数台監視カメラ、盗聴器を仕掛けてある。
パソコンを切り替えながら見ていく。
『はぁ』
途中途中、葉椿はため息をつく。
目の前に隣クラスの担任が歩いてくる。背筋を正す。
『お疲れ様です。』
『ああお疲れ様。あ、堤目先生。校長が呼んでいました。』
『い、行きます。失礼します』
葉椿はビックッと肩を上げて小走りで通り過ぎていく。
「良かった、校長室にも仕掛けておいて」
『失礼します。堤目です。』
『入ってくれ』
『はい』
『いやはや呼び出して悪かったね。』
『い、いえ』
『座ってくれ』
葉椿は嫌そうな態度を出さないように座る。校長は立ち上がり葉椿の隣に座った。ビックっとまた肩を上げる。
「セクハラか?」
『あの、私を呼んだのは』
『ああそうだったね。』
『ワシは少し仕事のし過ぎでね。』
『そ、そうですか・・・』
『それでだ、君に慰めてもらうと思ってな』
『え、それは』
『なーに、心配することはない。』
少しずつ校長は葉椿の太ももに触れていく。
『ひっ』
軽い悲鳴を上げる。だが声になっていない。
飛綾は助けようか迷う。ここで助けたら監視していることがバレてしまう。だが助けないで精神を病んでましたったら
「う、葉椿は次は助ける。」
今回は葉椿の日常を監視することだから私情は挟まないことにした。
目をつぶって声だけを聞くことにする。
だんだんと要求も過激になり飛綾は口を噛む。
数分間我慢する時間が続いた。
解放されたのか廊下に出た葉椿はしゃがみ込んだ。だがすぐに立ち上がって職員室とは逆側に行く。
「こっちに来ているのか?」
そう、葉椿が向かっているところは空き教室。誰も来ないと思いここを選んだが飛綾は急いでパソコンを閉じて棚の上に置いた。あとは隠れるだけ息を殺して探し回る。気配を消したとはいえ今の葉椿はダメだ。見つかる可能性がある。
基本的に繋家と要家は気配を消す訓練を受ける。
その訓練はすごい物で、誰一人見つかることがない。だが例外がある。
幼い子供
警戒している人
嫌なことがあり沈んでいる人
などは無意識のうちに見えてしまう。
今の葉椿は2番目の『嫌なことがあり沈んでいる人』に当てはまってしまう。
急いで物陰に隠れた。
その瞬間扉が開く。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
27
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる