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本格的に
お弁当
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新学期が始まって教科書類が配られた。
「新品の教科書を持つとなんだか嬉しくなります。」
「新品ってなんだかいいよねぇ~」
「雪都さんわかりますか?はい。始まったんだなぁって楽しくなるんです。」
志綾の言葉にうんうんと雪都は頷く。
「そんな楽しい物じゃないけどな。俺は退屈。」
「夏君は勉強嫌いでしたっけ?」
「うーん、俺は自分からやりたいって思ったやつが好きなだけで授業は好きじゃないんだよ」
「自主勉強とかですか?」
「そう。自分で好きなものをやってとか苦手なものをやってって言われる方が俺には勉強になる。」
「荼泉様は?」
「聞いたものは基本頭に入るから聞いてれば勉強になる」
「ずる~」
「雪都さんは?」
「僕は勉強自体嫌い~」
「そう言うは繋は?」
「私は、ノートに書いて覚えたいですね。ノート書くの好きなんです。」
「前見せてもらった時綺麗だったもんな。」
「見たい~」
志綾は嬉しそうに「はい」と言いノートを雪都に渡した。夏も覗き込む。
「綺麗~」
「うわぁ、見やす。」
「へへ、ノート書くの楽しくて」
「何教科ノート作ってる?」
「全教科」
その言葉を言った瞬間二人は志綾を見る。顔には「すごい」と言う感情が読み取れた。
ノートを返してもらい次に始まる授業の準備をし始めたことで三人は静かになった。
午前中の授業が終わりお昼になった。A組に物槨令が顔を出した。
「雫さん!」
「志綾ちゃん。」
一緒にお昼を食べる約束をしていた志綾は雫を隣に座らせてリュックからお弁当袋を二個取り出した。一つを物槨令に渡した。
「志綾。物槨令に弁当あげる約束していたのか?」
「はい。私が作って来ると言う約束をしまして」
「そうか」
納得したのか荼泉も自分のお弁当を出して食べ始めた。
「繋。いいか?」
「ふぁい?(はい?)」
「あ、ごめん。いつ作ったんだ?」
「まぁふってくふぁさい。(待ってください。)」
志綾は飲み込み。
「四時くらいに作りました。」
「なるほどねぇ」
早起きすぎて何も言えないかった。
「気にしないでくださいね。私が好きで作っているので」
「え、もしかしてこれも?」
「はい。お母様だと思っていましたか?」
「うん、渡してくれたのが茅鶴様なので」
「ついででなので、味は保証します。」
「保証しなくても美味しいよ。」
「雫さん。ほっとします。」
その会話に耳を向けないで無心でお弁当を食べ尽くしていた雪都が「おかわり!」と声を出して志綾の方にお弁当を向ける。
「雪都。お弁当におかわりなんって」
夏がやれやれといった風に肩に手を置いた。
「ありますよ。」
「は?」
志綾が手を叩く。すると二人の使いがお弁当箱を持って現れた。
「うわぁ。びっくりした。慣れないなぁ」
「雪都さんに渡してください。」
「わぁーい。いただきます~」
「食欲旺盛だな。」
「それが雪都さんの良いところですよ。」
四人は楽しそうにお昼を過ごした。
「あ、そうだ。志綾ちゃん。良いことがあったの。私、勉強頑張ればクラス上がれるかも」
「え、でも、それは出来なくなったのでは?」
「そうなんだけど私、成績だけで言ったら学年三位でもう結構な月日だったから次の期末で三位内に入れればB組にあげてくれるって言われた。だから志綾ちゃんがよければ、志綾ちゃんが書いてるノートをテスト期間中私の分も書いてくれないかな?授業中の大事な話を聞き逃すっているデメリットがあるって分かってるんだけど・・・」
「いいですよ。」
「え、いいの。やったーありがとう。志綾ちゃん。」
想像以上の喜びに志綾は微笑んでいた。
お昼も終わりに近づいていき物槨令は自分の教室に戻って行った。
「いいのか?」
「え?」
「ノート、物槨令の分も書く約束なんかして」
「大丈夫ですよ。」
「大変だったら俺も手伝うから。」
「ありがとうございます。」
「新品の教科書を持つとなんだか嬉しくなります。」
「新品ってなんだかいいよねぇ~」
「雪都さんわかりますか?はい。始まったんだなぁって楽しくなるんです。」
志綾の言葉にうんうんと雪都は頷く。
「そんな楽しい物じゃないけどな。俺は退屈。」
「夏君は勉強嫌いでしたっけ?」
「うーん、俺は自分からやりたいって思ったやつが好きなだけで授業は好きじゃないんだよ」
「自主勉強とかですか?」
「そう。自分で好きなものをやってとか苦手なものをやってって言われる方が俺には勉強になる。」
「荼泉様は?」
「聞いたものは基本頭に入るから聞いてれば勉強になる」
「ずる~」
「雪都さんは?」
「僕は勉強自体嫌い~」
「そう言うは繋は?」
「私は、ノートに書いて覚えたいですね。ノート書くの好きなんです。」
「前見せてもらった時綺麗だったもんな。」
「見たい~」
志綾は嬉しそうに「はい」と言いノートを雪都に渡した。夏も覗き込む。
「綺麗~」
「うわぁ、見やす。」
「へへ、ノート書くの楽しくて」
「何教科ノート作ってる?」
「全教科」
その言葉を言った瞬間二人は志綾を見る。顔には「すごい」と言う感情が読み取れた。
ノートを返してもらい次に始まる授業の準備をし始めたことで三人は静かになった。
午前中の授業が終わりお昼になった。A組に物槨令が顔を出した。
「雫さん!」
「志綾ちゃん。」
一緒にお昼を食べる約束をしていた志綾は雫を隣に座らせてリュックからお弁当袋を二個取り出した。一つを物槨令に渡した。
「志綾。物槨令に弁当あげる約束していたのか?」
「はい。私が作って来ると言う約束をしまして」
「そうか」
納得したのか荼泉も自分のお弁当を出して食べ始めた。
「繋。いいか?」
「ふぁい?(はい?)」
「あ、ごめん。いつ作ったんだ?」
「まぁふってくふぁさい。(待ってください。)」
志綾は飲み込み。
「四時くらいに作りました。」
「なるほどねぇ」
早起きすぎて何も言えないかった。
「気にしないでくださいね。私が好きで作っているので」
「え、もしかしてこれも?」
「はい。お母様だと思っていましたか?」
「うん、渡してくれたのが茅鶴様なので」
「ついででなので、味は保証します。」
「保証しなくても美味しいよ。」
「雫さん。ほっとします。」
その会話に耳を向けないで無心でお弁当を食べ尽くしていた雪都が「おかわり!」と声を出して志綾の方にお弁当を向ける。
「雪都。お弁当におかわりなんって」
夏がやれやれといった風に肩に手を置いた。
「ありますよ。」
「は?」
志綾が手を叩く。すると二人の使いがお弁当箱を持って現れた。
「うわぁ。びっくりした。慣れないなぁ」
「雪都さんに渡してください。」
「わぁーい。いただきます~」
「食欲旺盛だな。」
「それが雪都さんの良いところですよ。」
四人は楽しそうにお昼を過ごした。
「あ、そうだ。志綾ちゃん。良いことがあったの。私、勉強頑張ればクラス上がれるかも」
「え、でも、それは出来なくなったのでは?」
「そうなんだけど私、成績だけで言ったら学年三位でもう結構な月日だったから次の期末で三位内に入れればB組にあげてくれるって言われた。だから志綾ちゃんがよければ、志綾ちゃんが書いてるノートをテスト期間中私の分も書いてくれないかな?授業中の大事な話を聞き逃すっているデメリットがあるって分かってるんだけど・・・」
「いいですよ。」
「え、いいの。やったーありがとう。志綾ちゃん。」
想像以上の喜びに志綾は微笑んでいた。
お昼も終わりに近づいていき物槨令は自分の教室に戻って行った。
「いいのか?」
「え?」
「ノート、物槨令の分も書く約束なんかして」
「大丈夫ですよ。」
「大変だったら俺も手伝うから。」
「ありがとうございます。」
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